焼酎の甲類・乙類の違いとは?【図解】でわかる見分け方から、おすすめ銘柄まで紹介

焼酎の甲類・乙類の違いとは?【図解】でわかる見分け方から、おすすめ銘柄まで紹介
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焼酎の甲類と乙類は、酒税法上の定義はもちろん、風味や価格、飲み方などたくさんの違いがあります。今回は、甲類焼酎と乙類焼酎の違いを、原料や歴史、香りや風味、アルコール度数、価格、飲み方などの観点から検証、甲類・乙類それぞれのおすすめ銘柄も紹介します。

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焼酎の「甲類」と「乙類」の違いを多方面からチェック。甲類・乙類の見分け方も紹介します。

【一覧表で比較】甲類焼酎と乙類焼酎、6つの違い

甲類焼酎と乙類焼酎の違いは?

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焼酎は製法の違いで「甲類焼酎」と「乙類焼酎」の2種類に大別されますが、両者の違いを知ることで、たのしみの幅が広がります。まずは、「甲類焼酎」と「乙類焼酎」の違いを6つの視点からみていきます。

焼酎の「甲類」「乙類」ってそもそも何?

甲類・乙類は、酒税法上の分類です。

焼酎は「もろみ(醪)」と呼ばれる発酵液を蒸溜して造られますが、一般に、連続式蒸留機で造られたものを「甲類焼酎」、単式蒸留機で造られたものを「乙類焼酎」といいます。「甲類」「乙類」は、異なる蒸溜方法に着目した分類方法で、酒類の製造・販売免許や酒税などを定めた法律「酒税法」上の区分でもあります。

なお、「甲類」「乙類」の呼び名は、2006年の酒税法改正によって変更になり、前者が「連続式蒸留焼酎」、後者が「単式蒸溜留酎」と呼ばれるようになりましたが、ラベルなどの表示には、現在も「甲類焼酎」「乙類焼酎」の使用が認められています。

甲類焼酎と乙類焼酎の違い

甲類焼酎と乙類焼酎の違い

上の図表は、「甲類」と「乙類」の違いを大まかにまとめたものです。「しょうちゅう甲類/焼酎甲類」「しょうちゅう乙類/焼酎乙類」と表記される場合もありますが、この記事では「甲類焼酎」「乙類焼酎」と表記。上の表をもとに、両者の違いを詳しく紹介していきます。

甲類焼酎と乙類焼酎の造りの違い

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造りの違い|「連続式蒸留」の甲類、「単式蒸留」の乙類

「甲類」「乙類」は、かつての酒税法で焼酎の分類に使われた呼称です。2006年の酒税法改正により、前者は「連続式蒸留しょうちゅう」、後者は「単式蒸留しょうちゅう」に名称(品目)が変更されましたが、甲類・乙類の表記は、酒類業組合法(酒税の保全及び酒類業組合等に関する法律)上の表示義務事項によって、現在も使用が認められています。

酒税法では製法上の違いをもとに、「連続式蒸留しょうちゅう(甲類焼酎)」「単式蒸留しょうちゅう(乙類焼酎)」を以下のように定義づけています。

アルコール含有物を蒸留した酒類のうち、
A 連続式蒸留機で蒸留したもので、アルコール分36度未満、
B 連続式蒸留機以外で蒸留したもので、アルコール分45度以下
のもので、ウイスキー、ブランデー、ウオッカ、ラム、ジンなどに該当しないものをいいます。

また、Aに該当するものを連続式蒸留焼酎、Bに該当するものを単式蒸留焼酎に区分しています。

出典 出典:国税庁|焼酎に関するもの

単式蒸留機の温度計

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「連続式蒸留」とは、連続的に蒸溜操作を行う連続式蒸留機で蒸溜する蒸溜方法のこと。純度の高いアルコールを効率的に抽出できることから、蒸留酒の製造だけでなく、化学工業の分野でも使われています。
甲類焼酎は、連続式蒸留機で繰り返し蒸溜して造られます。

一方、単式蒸留は、昔ながらの単式蒸留機を使った伝統的な蒸溜方法。乙類焼酎は単式蒸留機で一度だけ蒸溜して造られます。

なお、単式蒸留で造られる乙類焼酎のなかでも、一定の条件を満たすものは、ラベルに「本格焼酎」と表記することができます。芋焼酎、麦焼酎など原料名が頭につく焼酎を飲んだことがある人には、本格焼酎という言葉のほうがなじみやすいかもしれません。

(参考)
酒類の表示に関する説明事項(各品目共通)
e-GOV法令検索|酒税の保全及び酒類業組合等に関する法律(第八十六条の五 酒類の品目等の表示義務)

甲類焼酎と乙類焼酎の原料の違い

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原料の違い|原料名+焼酎の名で呼ばれるのは乙類

「甲類焼酎」と「乙類焼酎」は、使用する原料も違います。

甲類焼酎の原料は、麦、米、トウモロコシなどの穀類や糖蜜です。糖蜜とは、サトウキビから砂糖を精製する際に生じる副産物で、「廃糖蜜」「モラセス」とも呼ばれます。

これらの原料を発酵させてもろみを造り、連続式蒸留機で蒸溜を繰り返すうちに、香りや風味を左右する原料由来の成分は取り除かれます。

一方、乙類焼酎には、サツマイモや麦、米、そば、黒糖、ごまなど、さまざまな原料が使われます。サツマイモを主原料に造られる焼酎は「芋焼酎」、麦から造られる焼酎は「麦焼酎」、米から造られる焼酎は「米焼酎」などと、原料名に「焼酎」を組み合わせた呼び名で表現されるのも、乙類ならではの特徴です。なかには、「紅乙女」で知られる「ごま焼酎」や、「いそっ子」に代表される「海藻焼酎」のように、副原料の名前で呼ばれることもあります。

また、甲類焼酎では基本的に麹を使用しませんが、乙類焼酎においては、麹は風味を決定づける重要な原材料のひとつです。

乙類焼酎の原料はおもに穀類

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歴史の違い|甲類焼酎は別名「新式焼酎」

もともと日本の「蒸留酒」はすべて「焼酎」と呼ばれていましたが、1910年に「新式焼酎」「旧式焼酎」という区分が生まれました。

蒸留酒の製造に使われる蒸留機の歴史は紀元前まで遡りますが、連続式蒸留機の誕生は19世紀と比較的新しく、20世紀に入って日本に導入されたことから、連続式蒸留機で造られる焼酎は「新式焼酎」と呼ばれるように。

一方、室町時代(1336~1573年)にはすでに飲まれていたといわれる乙類焼酎は、昔ながらの蒸溜方法で造られることから、連続式蒸留機の登場により、「旧式焼酎」と呼ばれるようになりました。

「甲類」「乙類」という言葉が酒税法による区分として生まれたのは、酒類の配給制が廃止された1949年(昭和24年)のこと。税率を区分するために定義されたものでしたが、この名称が定着したために、「乙類は甲類より劣るもの」というイメージが浸透してしまい、伝統的な焼酎(=乙類焼酎)の造り手たちが逆風にさらされることになりました。

そこで登場したのが、乙類のなかでも一定の条件をクリアしたものだけが名乗れる「本格焼酎」という名称です。「黒霧島」で名高い霧島酒造の2代目社長・江夏順吉氏が提唱したもので、酒税法上の区分ではありませんが、1962年4月に大蔵省令で正式に認められ、現在では、日本を代表するお酒「國酒(こくしゅ)」のひとつとして国内外から注目を集めています。

甲類焼酎と乙類焼酎の歴史の違い

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五感で感じる違い|甲類はピュアな味わい、乙類は個性豊かな風味が魅力

甲類焼酎と乙類焼酎、どちらがおいしいかは意見が大きく分かれますが、以下の特徴を押さえておくと好みに合った焼酎を選びやすくなります。

◆甲類焼酎
クセの少ない、ニュートラルな酒質。

甲類焼酎は連続式蒸留機で繰り返し蒸溜するうちに雑味が取り除かれるため、原料由来の香りや風味はほとんど残りませんが、割り材を選ばないスッキリとした飲みやすい焼酎に仕上がります。

◆乙類焼酎
原料由来の香りや風味が生きた、個性豊かな味わいが特徴。

焼酎の蒸溜工程では、もろみを熱し、水より沸点の低いアルコールだけを気化させ、この蒸気を冷却して「原酒」と呼ばれる純度の高いアルコールを抽出しますが、このとき、アルコール以外の沸点の低い成分も一緒に抽出されます。単式蒸留では一度しか蒸溜を行わないため、こうした成分はそのまま残り、原料由来の風味や香りとして焼酎に個性を与えるのです。

麹の原料や、黒麹・白麹・黄麹といった麹菌の種類によっても味わいが変わってくるので、味わいの幅が広いのも魅力です。

麹菌による焼酎の風味の違いについては、以下の記事でかんたんに紹介しているのでこちらも参考にしてください。

甲類焼酎と乙類焼酎の味の違い

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アルコール度数の違い|カロリーが高いのはどっち?

甲類焼酎と乙類焼酎のアルコール度数は、どちらも20度と25度が主流ですが、「甲類は36度未満」、「乙類は45度以下」と、酒税法上の上限が異なります。

どちらもアルコール度数の上限に近い製品が流通していますが、甲類では、果実酒のベースに使われるホワイトリカー(35度)、乙類では割り水をしていない原酒と、飲み方が異なるのも両者の顕著な違いといえるでしょう。

ちなみに、乙類焼酎の原酒の平均的なアルコール度数は、芋焼酎は37~40度、麦焼酎と米焼酎は43~45度と原料によって異なります。

甲類焼酎と乙類焼酎のアルコール度数の違い

甲類焼酎と乙類焼酎のアルコール度数の違い

焼酎のような蒸溜酒のカロリーは、アルコール度数に比例するため、アルコール度数が同じならば甲類も乙類も同カロリーになります。ただし、焼酎を割って飲む場合は割り材のカロリーが加わるので、甘い割り材を使ったほうが、カロリーが高くなります。

甲類焼酎と乙類焼酎、どっちが太りやすい?

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飲み方の違い|チューハイのベースに適した甲類、スタンダードな割り方でたのしむ乙類

甲類焼酎と乙類焼酎は、飲み方も異なります。

クセの少ない甲類焼酎は、缶チューハイなどのRTD商品のベースによく使われるだけあって、アレンジの幅が広いのが特徴。どんな割り材とも抜群の相性を発揮するので、炭酸飲料やジュース、レモンなどを加えてチューハイサワーにしたり、カクテルベースに使ったりと、自分好みの味わいに仕上げることができます。

一方、乙類焼酎は、ロックや水割り、お湯割り、炭酸割りなどのスタンダードな飲み方で、原料由来の香りや風味をたのしむのが一般的です。

なお、梅酒のベースには甲類焼酎(ホワイトリカー)を使用するのが一般的ですが、乙類焼酎で作る梅酒も一定の支持を集めています。

実は価格帯も違う|甲類はリーズナブル、乙類は幅広い

甲類焼酎と乙類焼酎の価格の違い

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酒屋さんやスーパーマーケット、コンビニなどの小売店で甲類焼酎と乙類焼酎(本格焼酎)の価格を比べると、同じ量でも甲類焼酎のほうが少し安いことに気づくでしょう。なぜなら、甲類焼酎は以下のような理由でコストを抑えることができるからです。

◇甲類焼酎は蒸溜後に原料の個性が残らないので、原料にこだわる必要がない
◇原料となる糖蜜やトウモロコシは比較的安価
◇糖蜜はアルコール発酵しやすい
◇基本的に麹を使わない
◇連続式蒸留機は大量生産が可能

甲類焼酎のなかでも、大容量ペットボトルはとてもリーズナブル。日常酒として、気兼ねなくたのしめるのも甲類焼酎の魅力といえそうです。

こだわりの原料を使い、手間暇のかかる製法で造られる乙類焼酎は、甲類焼酎に比べると高価になる傾向がありますが、一口に乙類焼酎といっても、日常酒から希少な古酒やプレミアム銘柄まで価格帯は幅広く、豊富な種類のなかから選ぶたのしみも魅力のひとつとなっています。

甲類焼酎と乙類焼酎、体にいいのはどっち?

甲類焼酎と乙類焼酎、体にいいのはどっち?

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甲類焼酎と乙類焼酎、体によいのはどちらなのでしょうか。

乙類焼酎の健康効果として、血栓症の予防(血液サラサラ)やリラックス効果などが挙がることがあります。実際、乙類焼酎(本格焼酎)を飲んだり香りを嗅いだりすることで、血栓を溶解する効果やストレスを軽減する効果が期待できるという研究発表もありますが、これはあくまで適度な飲酒の範囲に留まる場合。適量には個人差があるうえ、飲み方によっての健康への影響は変わってくるので、すべての人に共通して「健康によい」といえるお酒は存在しません。

甲類焼酎と乙類焼酎はいずれも蒸留酒なので、糖質やプリン体はゼロ。ダイエット中の人が適量の範囲でたのしむには、どちらもおすすめできます。ダイエット中にたのしむ場合は、カロリーの少ない割り材を選ぶのも重要なポイントです。

なお、焼酎に糖質が含まれないといっても、適量を超えた飲酒では血糖値上昇につながる可能性があると考えられています。糖尿病の疑いがある人は、飲む前に必ず医師に相談してください。

(参考)
厚生労働省|健康に配慮した飲酒に関するガイドラインについて
健康日本21アクション支援システム|アルコールと糖尿病

あなたはどっち派?好みやシーンで選ぶ甲類・乙類

スーパーでお酒を選ぶ男性

スーパーでお酒を選ぶ男性

甲類焼酎と乙類焼酎、どちらをチョイスしたらよりたのしめるのか、お好みやシーン別にポイントを紹介します。

サワーやカクテル好きなら「甲類焼酎」

チューハイやサワー、カクテルが好きな人には、割り材を選ばない甲類焼酎がイチオシです。

「ホームパーティー用に、大勢でたのしめるコスパのよいお酒をチョイスしたい」という人や、家族で毎日たのしむ派の人には、大容量の甲類焼酎がおすすめ。「居酒屋さんで飲むようなおいしいレモンサワーやウーロンハイを好みの濃さで味わいたい」「好みのジュースで割って、自分だけのオリジナルカクテルを作ってみたい」という人は、甲類焼酎のなかでもお気に入りの銘柄を探すとよいでしょう。

レモンサワーを飲む若者

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お酒の香りや風味をじっくりたのしむなら「乙類焼酎」

焼酎そのものの香りや風味をたのしみたい人には、乙類焼酎がおすすめです。

芋の甘い香りが好きな人には芋焼酎、麦の香ばしさが好きな人には麦焼酎、米の甘味をたのしみたい人には米焼酎…と、原料ごとに好みが分かれるのも、乙類焼酎の特徴です。乙類焼酎を飲み慣れていない人は、さまざまな原料の焼酎を飲み比べてみて、好みの味わいを見つけるところから始めてもよいかもしれません。

料理との相性を堪能したり、ゆったりとした時間をたのしみたいときにも、乙類焼酎はうってつけといえるでしょう。

乙類焼酎で乾杯

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ラベルでかんたん!スーパーで役立つ甲類・乙類の見分け方

甲類焼酎と乙類焼酎を見分けるもっとも確実な方法は、ラベルや紙パックの表記を確認することです。

焼酎には、以下のいずれかの表記がされています。
甲類焼酎、乙類焼酎の順にみていきましょう。

【甲類焼酎の場合】
◇焼酎甲類
◇しょうちゅう甲類
◇連続式蒸留焼酎
◇ホワイトリカー①(※)

【乙類焼酎の場合】
◇焼酎乙類
◇本格焼酎
◇泡盛
◇ホワイトリカー②(※)

※果実酒のベースに使われる無味無臭の「ホワイトリカー」は甲類焼酎に分類されますが、ウイスキーやブランデーのように樽熟成させた蒸留酒を「ブラウンリカー」と呼ぶのに対して、透明な焼酎のことを「ホワイトリカー」と呼ぶことがあります。ここから、甲類焼酎を「ホワイトリカー①」、乙類焼酎を「ホワイトリカー②」とラベルに表記する場合があります。

甲類焼酎の有名銘柄3選

「キンミヤ焼酎」や「宝焼酎」などの有名焼酎が甲類なのか乙類なのかと気になっている人も多いことでしょう。
まずは、甲類焼酎の有名銘柄から紹介します。

キンミヤ焼酎(亀甲宮焼酎)|宮﨑本店

宮﨑本店「キンミヤ焼酎(亀甲宮焼酎)」

出典:株式会社宮﨑本店サイト

“下町の名脇役”のキャッチコピーで知られる「キンミヤ焼酎」は三重県の宮﨑本店が手がける甲類焼酎。正式名称を「亀甲宮(きっこうみや)焼酎」といいます。

雑味のないスッキリとした味わいのなかに感じられるほのかな甘味と、まろやかな舌触りが特長で、どんな割り材とも引き立て合う万能感があります。とりわけ、「ホッピー」との相性には定評あり。

製造元:株式会社宮﨑本店
公式サイトはこちら

宝焼酎|宝酒造

宝酒造「宝焼酎」

出典:宝酒造株式会社サイト

缶チューハイブームの火つけ役、宝酒造が手がける「宝焼酎」は、大正時代から100年以上にわたって歴史を紡いできた伝統ある甲類焼酎ブランド。連続式蒸留焼酎に、独自の技術で樽貯蔵熟成酒をブレンドし、まろやかな味わいを実現。定番の「宝焼酎」、樽貯蔵熟成酒3%使用の「極上<宝焼酎>」、純水仕上げの「ピュアパック」など、ラインナップも充実しています。

製造元:宝酒造株式会社
ブランドサイトはこちら

鏡月Green|サントリー

サントリー「鏡月Green」

出典:サントリー「鏡月Green」ブランドサイト

韓国・雪岳山(ソラクサン)の銘水が育んだ、澄みきった味わいが魅力の甲類焼酎。スッキリした果実感が魅力です。

アセロラやゆず、白ぶどうなどのフレーバーがたのしめる「鏡月Colors」もあります。コスパ重視派には、「鏡月Green大容量ペット」「鏡月サワーベース35度」もおすすめ。

国内販売元:サントリー株式会社
ブランドサイトはこちら

乙類焼酎(本格焼酎)の有名銘柄

甲類? 乙類? と気になる焼酎のなかには、「いいちこ」や「黒霧島」といった有名銘柄もあるでしょう。ここから先は、乙類焼酎のなかでも有名な本格焼酎銘柄について、芋・麦・米などの原料別にみていきます。

芋焼酎の有名銘柄

お湯割りでたのしむ芋焼酎

kai / PIXTA(ピクスタ)

乙類焼酎のなかでも、銘柄の多様性や流通量が豊富なのが、「芋焼酎」です。

芋焼酎の有名銘柄として筆頭に挙がるのが「黒霧島」。手がける宮崎県の霧島酒造は、2024年の焼酎メーカー売上高ランキング(※)で13年連続トップの座に輝いています。

ほかにも、「プレミアム芋焼酎3M」と呼ばれる「魔王」「森伊蔵」「村尾」、第1次焼酎ブームを牽引した「白波」、第3次焼酎ブームの火つけ役のひとつとなった「宝山」、世界遺産の地・屋久島で育まれる「三岳」をはじめ、たくさんの有名銘柄が愛飲されています。

麦焼酎の有名銘柄

麦を原料に造る麦焼酎

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出荷量の多さで芋焼酎と抜きつ抜かれつの関係にあるのが「麦焼酎」。なかでも第2次焼酎ブームを牽引した大分県の「いいちこ」と「二階堂」は、2024年の売上高ランキング(※)で2位と3位にランクイン。現在も麦焼酎ブームの牽引役を担っています。

麦焼酎といえば、麦焼酎発祥地・壱岐島で造られる「壱岐焼酎」も見逃せません。麦の芳醇な香りとスッキリとした飲み心地が魅力の大分麦焼酎とは趣が異なり、麦の香ばしさと米麹の甘味が魅力。代表銘柄に、「壱岐」「壱岐の島」などがあります。

このほか、オーク樽で長期貯蔵熟成した「神の河」、香ばしい麦チョコ風味の「兼八」といった個性派にも注目が集まっています。

芋・麦以外の原料を使った乙類焼酎の有名銘柄

米100%で造る米焼酎

omizu / PIXTA(ピクスタ)

芋・麦以外の原料で造る乙類焼酎として見逃せないのが、「吟香 鳥飼」「白岳」に代表される「米焼酎」。米の甘味が魅力で、日本酒ファンの間でも定評があります。

沖縄県の「泡盛」も乙類焼酎の一種。黒麹と米を使用した独特の芳醇な香りが魅力です。代表的な銘柄に、「残波」や「久米仙」などがあります。

鹿児島の奄美群島だけで造られる黒糖焼酎も人気です。黒糖ならではのやさしい甘味が特長で、奄美大島の「れんと」や「里の曙」、喜界島の「朝日」などが有名です。

ここで紹介した銘柄以外にも、甲類焼酎、乙類焼酎ともに魅力的な商品がたくさんあります。甲類・乙類という酒税法上の区分けにこだわらず、気になる銘柄があったら積極的に飲み比べて、焼酎の奥深い魅力に触れてみてください。

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