芋焼酎の魅力を大調査! 銘柄選びのポイント、割り方、おすすめ銘柄まで紹介

芋焼酎の魅力を大調査! 銘柄選びのポイント、割り方、おすすめ銘柄まで紹介
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芋焼酎は、サツマイモを主原料に造られる本格焼酎。独特の甘味と香りが特徴で、クセの強いものからすっきり飲みやすいもの、華やかな香りのものまで選択肢は豊富です。ここでは芋焼酎の魅力から選び方、多彩な飲み方、おすすめの銘柄まで紹介します。

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芋焼酎とは

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芋焼酎とは、サツマイモから造られる焼酎のこと。独特の甘味と香りがありますが、原料芋の品種や製法によって風味や香りは驚くほど変化します。まずは芋焼酎に共通する特徴と魅力をみていきましょう。

芋焼酎の特徴

芋焼酎の特徴といえば甘い風味。サツマイモの品種や産地、黒麹や白麹、黄麹といった麹菌の種類、仕込みや蒸溜方法の違い、貯蔵方法や熟成期間など、さまざまな要素によって風味や香りは変化しますが、総じて甘味が強く、芳醇でコクのある味わいがたのしめます。

芋独特の香りが強いため好みが分かれがちですが、芋らしさを存分に引き出したクセの強いものから、芋の主張を抑えたすっきり飲みやすいもの、フルーティーな香りが特徴の銘柄まで多種多様。豊富なバリエーションから選べるのも芋焼酎ならではの魅力です。

芋焼酎の魅力は独特の甘味と香りにあり

芋焼酎の魅力は何といってもサツマイモ独特のやさしい甘味にあります。甘いお酒は糖を多く含んでいる印象がありますが、芋焼酎は糖類ゼロ。甘さは不可欠だけど糖質は制限したいという人にはうってつけのお酒といえるでしょう。

特筆すべきはその香り。サツマイモ由来のフルーティーな香りに加えて、酵母由来の香り成分が含まれることが多く、なかには柑橘系の香りや、ライチやマスカット、バナナのような香りがたのしめる銘柄も存在します。

芋焼酎の選び方

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芋焼酎の選び方のポイントを紹介します。

原料のサツマイモの種類

芋焼酎の原料として使われるサツマイモの品種は40種以上あり、焼酎の味わいに多大な影響を与えています。
なかでも多く使われているのが、黄金千貫(コガネセンガン)やジョイホワイト、シロユタカといった焼酎用に開発された品種。その代表格である黄金千貫は、上品でやさしい香りとキレのよい甘味で圧倒的な人気を誇っています。

近年では、赤芋や紫芋、焼き芋などを原料に造る芋焼酎にも注目が集まっています。すっきりとした飲みやすさと華やかな香りをたのしむなら紫芋焼酎が、コク深い甘味を味わうなら焼き芋焼酎がおすすめ。ほかにも個性豊かな品種がこだわり芋焼酎の原料として使われているので、お気に入りを探してみてください。

麹の種類

焼酎造りには麹が欠かせませんが、麹の原料とそれにまぶす麹菌の種類によって風味や香りの傾向が大きく変わってきます。

一般的な芋焼酎は米麹を使用しますが、麦麹や芋麹を用いた銘柄も存在します。米麹は米の自然な甘味で、麦麹は麦の香ばしさで、芋麹はさらなる芋の香味で焼酎の個性を彩ります。

米や麦、芋などの麹の原料にまぶし繁殖させる麹菌の種類も、芋焼酎の味わいを左右する重要な要素です。一般に、黒麹は原料の個性が生きた重厚な味わいに、白麹はすっきり軽快な酒質に、黄麹はフルーティーな香りに仕上がるといわれています。

蒸溜方法

芋焼酎の蒸溜方法には、「常圧蒸溜」と「減圧蒸溜」の2種類があります。

常圧蒸溜は、原料由来の風味や香りをしっかり引き出せる昔ながらの蒸溜方法。高い温度でもろみを熱するため雑味も若干残りますが、個性豊かな芋焼酎に仕上がります。

一方、減圧蒸溜は、蒸溜釜内部の圧力を下げることで常圧蒸溜よりも低い温度で蒸溜を行う蒸溜方法。沸点や揮発性の高い成分は蒸発せずにもろみのなかに残るため、雑味の少ないすっきりした味わいに仕上がります。

貯蔵と熟成

芋焼酎は貯蔵・熟成させることで、蒸溜したての焼酎特有の異臭が取り除かれ、酒質が安定します。一般的な焼酎は1〜3カ月ほどで出荷されますが、1年、2年と寝かせるうちに香味が落ち着いて深みを増し、口当たりもまろやかに。
焼酎を飲み慣れていない人や鼻を突くアルコール臭が苦手という人は、熟成期間が長めの銘柄を選ぶのも一手です。

芋焼酎のたのしみ方

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バリエーションが豊富な芋焼酎は、飲み方も多彩。銘柄の個性に応じた割り方を知って、芋焼酎の魅力を堪能してください。

芋焼酎の風味をじっくり味わう割り方

芋焼酎の風味を味わいつくすには定番の飲み方がおすすめです。

◇ストレート
銘柄の個性を堪能したいときや風味や香りをじっくり味わいたいときは、水や氷を加えない「ストレート」がおすすめです。一般的な芋焼酎は、20度または25度とアルコール度数がやや高め。チェイサーや和らぎ水を用意し交互に飲むとよいでしょう。

◇オン・ザ・ロック
氷を入れたグラスに焼酎を注ぐだけのシンプルな飲み方。最初は引き締まった味わいが押し寄せますが、その後は氷が溶けるにつれてやわらかみが増し、味の変化をたのしめます。氷は市販のものがおすすめ。よく冷やしたグラスに大きめの市販の氷を入れ、その表面を伝うように焼酎を注ぐと香りが立ちやすくなります。

◇水割り
芋焼酎特有の香りが和らぎ、やわらかな口当たりがたのしめるスタンダードな飲み方。常温の水だけで割るか、氷を加えるかはお好みで。焼酎と水の黄金比は6:4の「ロクヨン」ですが、アルコール度数を自在に調整できるのが水割りの魅力。好みに合わせてベストな比率を探してみてください。

◇お湯割り
焼酎の故郷・九州のなかでも鹿児島や宮崎で親しまれているのが、お湯割りという飲み方。温かいお湯に芋焼酎を注ぐことで、素材の甘味や香りが際立ち、口当たりもまろやかになります。

◇燗
芋焼酎の本場鹿児島の伝統的な飲み方。好みの濃度に割った芋焼酎をお燗にすると、ふくよかな甘味と香りがよりいっそう引き立ちます。お燗用の酒器「黒千代香」を使えば、よりまろやかな味わいに。

芋焼酎を多彩な割り方でたのしもう

芋焼酎の飲み方の王道は定番の割り方ですが、実際は炭酸割りやお茶割り、フレッシュジュース割りやトマトジュース割りなど多彩な割り方が存在します。水割りやお湯割り、炭酸割りに梅干しや大葉、生姜を加えるサワー風アレンジも人気で、なかにはスパイスで味つけするという変化球をたのしむ通もいるとか。

また、芋焼酎はカクテルベースとしても意外な魅力を発揮します。コーラで割ってコークハイ風に、ジンジャーエールとライムを加えてモスコミュール風に、ライムとミント、砂糖、炭酸を加えればモヒート風に。甘いカクテルが好きな人には、芋焼酎のカフェオレ割りなどもおすすめです。

芋焼酎初心者でも飲みやすい飲み方は?

芋焼酎初心者は、水割りからスタートするとよいでしょう。白麹仕込みや減圧蒸溜で造られたすっきり系の銘柄がおすすめです。サツマイモ独特のにおいが気になる場合は、フルーティーな香りを持つ芋焼酎の炭酸割りを試してみてください。

芋焼酎おすすめの銘柄

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芋焼酎のおすすめ銘柄を紹介します。

霧島ブランド

霧島酒造株式会社公式サイト

黄金千貫をはじめとする九州産のサツマイモと国産の麹米、「霧島裂罅水(キリシマレッカスイ)」で造るこだわりの芋焼酎シリーズ。トロッと濃厚なコクとキリッとした後味を引き出した黒麹仕込みの「黒霧島」、どっしりとしたコクとふくよかな香りがたのしめる白麹仕込みの「白霧島」、ムラサキマサリという紫芋を使用した上品な香りと澄んだ甘味の「赤霧島」、オレンジ芋と芋の花酵母でフルーティーな味わいを際立たせた「茜(あかね)霧島」、黄麹と黒麹を使用し、華やかな香りと甘味に仕上げた「虎斑(とらふ)霧島」など、個性豊かな逸品が揃っています。

製造元:霧島酒造株式会社
公式サイトはこちら

桜島ブランド

本坊酒造株式会社公式サイト

本坊酒造の人気芋焼酎ブランド。南さつま産の黄金千貫を白麹で仕込み、常圧蒸溜で仕上げた「さくらじま」は、フルーティーで華やかな香りと旨味が特長。「黒麹仕立て 桜島」は、濃厚な甘味と旨味、焼き芋を思わせる香ばしさを持つ人気の1本です。特許「磨き蒸留」で芋特有のコクと旨味、香りをなめらかで軽やかな味わいに仕上げた「あらわざ桜島」は、焼酎初心者に一押しの逸品。完熟バナナのような香りを持つ「青天 桜島」、黄金千貫を黒麹で仕込んだ原酒を貯蔵熟成させた「別撰熟成 桜島」もおすすめです。

製造元:本坊酒造株式会社
公式サイトはこちら

薩摩宝山(さつまほうざん)

西酒造株式会社公式サイト

1845年創業の西酒造が展開する芋焼酎シリーズ「宝山ブランド」の原点。薩摩産の黄金千貫と国産米の白麹を原料に、まるみのあるやわらかな飲み口ながら、芋らしい甘味や香りがしっかり感じられる芋焼酎ファン垂涎の1本です。

製造元:西酒造株式会社
公式サイトはこちら

木挽BLUE(こびきブルー)

雲海酒造株式会社公式サイト

女優の吉田羊さんが出演するCMで注目を集めたすっきり系の芋焼酎。
宮崎県日向灘から採取した雲海酒造独自の「日向灘黒潮酵母」※仕込みにより、これまでにないすっきりキレのある甘味を実現。ほのかな芋の香りを残しつつ、爽やかな口当たりが特徴です。
名水百選にも選ばれた宮崎県・綾町の日本有数の照葉樹林が生み出す清らかな水、九州産の厳選された芋・黄金千貫を原料に使用。
そのままの旨さを味わえるロックのほか、軽快に楽しめるソーダ割りなど、お好みの飲み方でどうぞ。
芋焼酎初心者はもちろん、アルコールに強くない人も安心して楽しめる飲みやすい1本です。

※「日向灘黒潮酵母」…黒潮流れる宮崎県日向灘から採取することに成功した数多くの酵母の中から選び抜かれた、焼酎造りに最も適した酵母です。

製造元:雲海酒造株式会社
公式サイトはこちら
木挽BLUEブランドサイトはこちら

だいやめ ~DAIYAME~

濵田酒造「だいやめ ~DAIYAME~」ブランドサイト

独自の熟成法で香気を存分に引き出した「香熟芋」を原料に使用し、国際的なコンペティションで高く評価された注目の本格芋焼酎。「ライチのよう」と表現される香りは甘く華やかで、一度飲んだらクセになります。食前・食中は炭酸割りで、食後にはワインのように冷やしてストレートで味わうのがおすすめ。

濵田酒造株式会社
公式サイトはこちら
ブランドサイトはこちら

プレミアム焼酎「3M」

Payless Images/ Shutterstock.com

品質の高さから人気が集中し、市場価格が高騰した焼酎を「プレミアム焼酎」といいますが、なかでも入手困難な芋焼酎「魔王」「村尾」「森伊蔵」をそれぞれの頭文字をとって「3M」と呼んでいます。

フルーティーな香りとまろやかですっきりした味わいの「魔王」は、芋焼酎を飲み慣れていない人におすすめしたい至高の逸品。

対する「村尾」は「芋らしさ」にこだわった芋焼酎ファン垂涎の1本で、芋の香ばしさとほのかな甘味、「かめ壺仕込み」ならではのまろやかさが特徴です。

一方「森伊蔵」は、バランスのよさで人気を集める芋焼酎。芋くささを抑えた上品な香味とまろやかな舌ざわり、マイルドな口当たりが心地よいやさしい味わいの1本です。

芋焼酎は、焼酎初心者から上級者までたのしめる本格焼酎。バリエーションがとにかく豊富なので、いろいろ飲み比べてお気に入りの銘柄や飲み方を探してみてください。

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