「バイスサワー」とはどんな飲み物? ピンク色の秘密や焼酎とのおいしい関係を紹介
「バイスサワー」の正式名称は「コダマバイスサワー」。駄菓子を思わせるレトロなピンク色とさわやかな味わいが魅力の炭酸飲料で、焼酎の割り材として親しまれています。今回は、バイスサワーの概要や相性抜群の焼酎の種類、おいしい飲み方などを紹介します。
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「バイスサワー」とは、レトロな味わいときれいなピンク色が印象的な清涼飲料水。焼酎の割り材として注目されています。
レトロなピンク色がかわいい!「バイスサワー」とは?
出典:バイスサワー コダマ飲料[公式]Xアカウント
まずは「バイスサワー」の特徴からみていきます。
「バイスサワー」はピンク色が特徴のシソ梅エキス入り飲料
「バイスサワー」は、昭和59年(1984年)の発売以来、首都圏の大衆居酒屋さんを中心に、焼酎の割り材として親しまれてきたノンアルコールの炭酸飲料です。
居酒屋さんのサワーというと、透明や半透明から淡い黄色、オレンジ、グリーン、パープルなどさまざまな色のものがありますが、「バイスサワー」はどこか懐かしさを感じさせるレトロなピンク色。結露したグラスにも映えるきれいなピンク色の秘密は、「バイスサワー」に含まれる果汁にあります。
「バイスサワー」は、シソ梅エキスとリンゴ果汁入りの割り材。果汁の割合は10パーセント未満ですが、印象的なピンク色は、原材料のシソから出たもの。色がついた多くの炭酸飲料と同様に合成着色料は使用していますが、今後は天然着色料に移行していくとのことです。
シソ梅エキスとリンゴ果汁が織りなすさわやかな甘酸っぱさは、クセになるおいしさ。炭酸のスッキリとしたのどごしも高ポイントです。
「バイスサワー」の「バイス」って何?
「バイスサワー」の「バイス」は「梅酢(ばい・す)」からきているという噂を耳にすることがありますが、これは誤情報。梅は香りづけに使われているものの、お酢はバイスサワーの原材料に含まれていません。
「バイスサワー」という個性的な名前は、当時東京の居酒屋さんで飲まれていた「ホイス」にちなんでつけられたもの。
「ホイス」は東京・白金の後藤商品が秘伝のレシピで作る伝説の割り材で、その誕生は昭和24年(1949年)。現在のハイボールに似た味を追求して生まれた、個性的かつクセになる味わいの清涼飲料水です。
「バイス」という名前には、「ホイス」のようにたくさんの人に親しまれる商品になったらいいな、そんな願いが込められているといいます。
出典:株式会社コダマ飲料ホームページ
「バイスサワー」は下町の居酒屋さんで人気
業務用商品としてスタートした「バイスサワー」は、発売当初は東京近郊の飲食店でしかお目にかかれないレアな飲み物でした。というのも、製造元がリユース瓶を回収することを前提とした流通がほとんどで販路を広げにくかったため。東京・下町の居酒屋さんでは人気の商品でしたが、全国的に知られていなかったのはそのためです。
「バイスサワー」の噂が口コミで広がり、地方の飲食店からも問い合わせが入るようになると、回収不要の1リットルサワー原液をリリースして対応したそう。
「バイスサワー」が首都圏以外のエリアでも広く飲まれるようになったのは2010年以降のこと。SNSの普及や大衆居酒屋ブームで認知度が高まり、地方の飲食店から問い合わせが急増。現在では北は北海道、南は沖縄まで、広い地域の飲食店で「バイスサワー」をたのしめるようになりました。
「バイスサワー」の正式名称は「コダマバイスサワー」
出典:株式会社コダマ飲料ホームページ
大衆居酒屋のレトロな雰囲気を満喫させてくれる「バイスサワー」。正式名称は「コダマバイスサワー」で、東京・大田区にあるコダマ飲料の自社工場で作られています。
作り手はラムネの製造からスタートしたコダマ飲料
「バイスサワー」を手がけるのは、東京都大田区にある飲料メーカー、コダマ飲料です。創業は昭和33年(1958年)、同年の「ビジネス特急こだま」のデビューにちなんで、コダマ飲料という社名をつけたそう。
廃業した会社から専用の機械を譲り受け、ラムネの製造からスタートしたコダマ飲料。昭和50年(1975年)には割り材用炭酸水の製造に着手し、昭和55年(1980年)に自社名を冠した「コダマサワー」をリリース。翌年に発売した「コダマサワー レモン」がヒット商品となりました。
「レモン」続いて「青リンゴ」や「ウメ」などのフレーバーを展開するなか、満を持して登場したのが「バイスサワー」です。
現在では、創業当初からの人気商品であるラムネのほか、業務用サワーやクラブソーダ(炭酸水)、トニックなどの幅広い割り材を手がけています。
スター食品とのコラボ商品「お疲れさんにクエン酸サワー」は、ビジネスマンやスポーツ愛好家の間で親しまれています。
「コダマバイスサワー」の種類
「コダマバイスサワー」は一般家庭用と業務用の2種類。炭酸を加えて味わうサワー原液もあわせて紹介します。
コダマバイスサワー 340ml ワンウェイガラス瓶
出典:株式会社コダマ飲料ホームページ
2014年に登場した一般家庭向けの「コダマバイスサワー」は、業務用より少し大きめの340ミリリットルワンウェイガラス瓶入り。
コダマバイスサワー(200ml/業務用)
出典:株式会社コダマ飲料ホームページ
業務用の「コダマバイスサワー」(写真右)は、200ミリリットルのリターナブル(回収)瓶入り。ほかのフレーバーと並べると、レトロな色味が際立ちます。
コダマサワー原液 シソうめバイス(1L/業務用)
出典:株式会社コダマ飲料ホームページ
1本で約30~34杯作れる濃縮タイプの「バイス」。炭酸は入っていません。
こちらも業務用ですが、公式オンラインストアでは一般家庭でも1本から購入可能です。
「バイスサワー」と相性のよい焼酎は?
ひとり君 / PIXTA(ピクスタ)
「コダマバイスサワー」はどんな焼酎の割り材としてもたのしめますが、なかでもクリアな味わいが魅力の甲類焼酎とは相性が抜群です。
おすすめは、「バイスサワー」と同じく長年下町の居酒屋さんで愛されてきた「キンミヤ焼酎(亀甲宮焼酎)」。ミネラル分をほとんど含んでいないので、まろやかな舌触りがたのしめます。
なかでもイチオシは、冷凍庫でシャーベット状に凍らせて使うキンミヤの「シャリキンパウチ」。シャリシャリ食感がクセになるキンキン冷えた「バイスサワー」を味わえます。
もちろん、「宝焼酎」や「JINRO」などの人気甲類焼酎とも抜群の相性を発揮します。
安い焼酎が格段においしくなると評判の「バイスサワー」。いろいろな銘柄と合わせてみて、お気に入りの組み合わせを探してみてください。
「バイスサワー」のおいしい飲み方
出典:株式会社コダマ飲料ホームページ
「コダマバイスサワー」と焼酎の黄金比は2:1。氷入れたグラス(ジョッキ)に甲類焼酎を入れて軽くかき混ぜ、バイスサワーを注いでもう一度かき混ぜればおいしい「バイスサワー」が完成します。
「バイス」と焼酎の割合に決まりはありません。好みに合わせて調整してみてくださいね。
「コダマサワー原液 シソうめバイス(バイス原液)」を使用する場合は、以下の分量がおすすめです。
◇甲類焼酎:90ミリリットル
◇バイス原液:30ミリリットル
◇炭酸水:170ミリリットル
◇氷:お好みで
サワーではありませんが、バイス原液を使った「ホットバイス」も人気です。焼酎90ミリリットルにバイス原液30ミリリットルを加え、お湯200ミリリットルを注ぐだけと作り方はかんたん。梅干しを加えてもおいしく味わえます。
「バイスサワー」に合う料理は?
ささざわ / PIXTA(ピクスタ)
「コダマバイスサワー」で作る「バイスサワー」は、居酒屋さんで提供される多くの料理に合いますが、なかでもイチオシはホルモン焼き(もつ焼き)や焼きとん。もつ煮や焼き鳥などとも抜群の相性を発揮します。
揚げ物とのペアリングも絶妙で、「バイスサワー」のさわやかなシソ梅風味が脂っこさを和らげてくれるからか、箸が止まらなくなるという声も聞こえてくるほど。
「バイスサワー」と料理のマリアージュをたのしみたい人は、飲食店で味わってみるのもおすすめ。コダマ飲料の公式サイトでは、「バイスサワーの飲めるお店」の一部を紹介しているので、こちらも要チェックです。
コダマ飲料|バイスサワーの飲めるお店
「コダマバイスサワー」は、シソ梅エキスとリンゴ果汁を原材料に作る居酒屋さんで人気の割り材。さわやかな飲み心地と甘酸っぱい味わいがクセになる料理の名脇役なので、ぜひ一度飲んでみてください。
製造元:株式会社コダマ飲料
公式サイトはこちら
※「バイスサワー」はコダマ飲料の登録商標です。