焼酎とおつまみの相性を、さまざまな視点から考える
焼酎と合わせるおつまみの選択肢は、焼酎の原材料や麹の種類、割り方などによって変わってきます。ここでは、焼酎とおつまみの相性を原材料別に、オススメの逸品や意外なマリアージュを紹介していきます。
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焼酎とおつまみの相性を決める要素は?
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焼酎におつまみが必要な理由
焼酎はアルコール分を抽出した蒸溜酒なので、日本酒やビール、ワインなど醸造酒に比べるとアルコール度数の高いお酒。お腹が空っぽの状態だと、水やお湯で割ったとしても刺激が強く、肝臓にも負担になる場合があります。
そこで重要なのがおつまみ。焼酎と一緒におつまみを食べることで、空腹時に比べて、アルコールの吸収スピードを抑えることができると考えられています。
焼酎とおつまみの相性を決定づける要素
焼酎は純度の高いアルコールなので、味覚を構成する要素のなかで「酸味」や「渋味」はほとんど持ちません。このため、ワインや日本酒に比べて、おつまみの選択の幅が広く「焼酎はどんなおつまみとも相性がよい」と言われています。
何でも合うからこそ、よりおいしく味わうためにはマリアージュにこだわりたいもの。そこでチェックしておきたいのが、焼酎とおつまみの相性を決定づける2つのポイントです。
【ポイント1:焼酎の故郷に伝わる味】
焼酎は産地の風土の影響が強い“地酒”。おのずと産地の郷土料理に合った味わいを追求した銘柄が多くなります。まずはお目当ての焼酎の故郷に伝わるおつまみを試してみましょう。
【ポイント2:焼酎の原材料との相性】
芋や麦、米など原材料の風味を活かした乙類焼酎(本格焼酎)の場合、原材料の種類が、おつまみとの相性に大きく影響します。原材料ごとの焼酎の特徴を理解したうえで、それぞれに見合った料理を合わせましょう。
焼酎と合わせて食べたい定番手作りおつまみ
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芋焼酎と合わせて食べたいおつまみ
芋焼酎は、一般的に香りやコクが強いため、味の薄いおつまみだと芋の個性に負けてしまいがち。しっかりとした味つけのおつまみを合わせたいところです。
【さつま揚げ】
芋焼酎と言えば鹿児島の「薩摩焼酎」。同じく鹿児島名物のさつま揚げがオススメです。揚げたてのさつま揚げといただく芋焼酎はまた格別。とくにお湯割りがよく合います。
【豚の角煮】
芋焼酎には、濃厚で脂っこいコッテリ系のおつまみがよく合います。調理の際に、料理酒代わりに芋焼酎を使うと、豚肉の臭みが抜けてほどよい甘さに仕上ります。
麦焼酎と合わせて食べたいおつまみ
麦焼酎はスッキリした味わいが特徴なので、どんなおつまみにも合う万能さが魅力。麦焼酎ならではの香ばしさを堪能するなら、サッパリとした味わいのおつまみがオススメです。
【カルパッチョ】
麦焼酎は魚のカルパッチョと相性抜群。カツオ、鯛、サーモンなどさまざまな魚を、バルサミコソースでサッパリといただきましょう。麦焼酎の飲み方はロックや水割り、ソーダ割りがオススメです。
【八宝菜】
麦焼酎は中華料理全般と合いますが、なかでもイチオシなのが八宝菜。肉や魚介、野菜の旨味に加え、ごま油の風味が麦焼酎と絶妙に引き立て合い、食欲をそそります。
米焼酎と合わせて食べたいおつまみ
まろやかな口当たりが特徴の米焼酎は、お米と合う和風のおつまみが好相性。いわゆる“ご飯のお供”なら、どれでもオススメです。
【イカの塩辛】
白ご飯と相性抜群のイカの塩辛が、米焼酎と合わないわけがありません。市販の塩辛でもおいしくいただけますが、手作りなら塩加減を調節したり、ゆずをプラスするのはいかがでしょうか。
【まぐろ納豆】
まぐろと納豆に調味料を加えて混ぜ合わせるだけの簡単おつまみ。米焼酎との相性も抜群です。お好みで、焼きのりや細ネギを加えてみてください。
焼酎とおつまみの意外な組み合わせ
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焼酎のおつまみにスイーツを試してみよう
焼酎のおつまみというと、やはり塩気のあるものを選びがちですが、スイーツとの相性を試したことはありますか?
意外に思われるかもしれませんが、おはぎやようかんなどの和菓子や、ゴマを使ったお菓子、チーズケーキやチョコレートなどのスイーツも焼酎と好相性。もちろんフルーツとも合うので、焼酎と甘いものの組み合わせも試してみてください。
焼酎をおいしく飲むには、相性のよいおつまみを選ぶことが第一ですが、胃の粘膜を保護すると言われる乳製品や、肝臓への負担軽減が期待される高タンパクな料理、肝機能を高める成分とされるタウリンを含んだ魚介類なども、上手にチョイスしてみてください。