島根の焼酎【いそっ子】隠岐の島の蔵元・隠岐酒造が独自製法で造る海藻焼酎はほんのりとした磯の香りが魅力
「いそっ子」は、ユネスコ世界ジオパークに認定された隠岐(おき)諸島で育まれる海藻焼酎。隠岐唯一の蔵元・隠岐酒造が、「名水百選」の水でていねいに造っています。今回は、隠岐の自然、造り手・隠岐酒造の歴史やこだわり、「いそっ子」の特徴やラインナップについて紹介します。
- 更新日:
「海藻焼酎 いそっ子」を育む隠岐の自然や、隠岐酒造の酒造りからみていきましょう。
「海藻焼酎 いそっ子」の故郷はユネスコ世界ジオパークに認定された隠岐
chariari / PIXTA(ピクスタ)
「海藻焼酎 いそっ子」を育む島根県の隠岐は、美しい自然景観で知られる土地です。
「海藻焼酎 いそっ子」の故郷、隠岐とはどんな土地?
「海藻焼酎 いそっ子」の故郷は、島根県北方の日本海に浮かぶ隠岐諸島。島根半島から約50〜70キロメートル離れたこの諸島は、岩礁や奇岩、名瀑などの自然景観と豊富な歴史的資産で知られる国境の名所です。
隠岐諸島で北東方向にあるもっとも大きい島を「島後(どうご)」と呼びます。また、西南方向には地図上方から時計回りに「西ノ島」「中ノ島」「知夫里島(ちぶりじま)」と3つの有人島があり、これらを合わせて「島前(どうぜん)」と呼びます。
隠岐諸島からなる隠岐郡は、島後を中心とする「隠岐の島町(おきのしまちょう)」と、西ノ島の「西ノ島町」、中ノ島の「海士町(あまちょう)」、知夫里島にある「知夫村(ちぶむら)」の3町1村で構成されています。
「海藻焼酎 いそっ子」は、隠岐の島町で育まれています。
まーべらす / PIXTA(ピクスタ)
「海藻焼酎 いそっ子」を育む隠岐の自然
4つの有人島と約180の小島からなる隠岐諸島に周辺海域を加えた673.5平方キロメートルの範囲は、ユネスコ世界ジオパークに認定されています。
その魅力は、なんといっても豊かな自然環境にあります。島後の北西にそびえ立つ「ローソク島」や、海中公園に指定された「浄土ヶ浦海岸」、西ノ島の大絶壁「摩天崖(まてんがい)」、大地の成り立ちがわかる知夫里島西岸の「赤壁」など、海岸線だけでも見どころはたっぷり。また、内陸部には個性的な形状の三大杉や名瀑があり、島固有の生物や植物を含む独自の生態系が存在します。
(参考資料)
内閣府 日本の国境に行こう!!|島根県 隠岐諸島エリア
ミズカ / PIXTA(ピクスタ)
「海藻焼酎 いそっ子」を育む隠岐の歴史
悠久の時を感じさせる自然景観に加えて、隠岐には神話や歴史ロマンを感じさせるパワーポットが複数あります。
隠岐は、神々の島としても知られる土地。『古事記』によると、神々から国づくりを命じられた伊邪那岐命(イザナギ)と伊邪那美命(イザナミ)は、天の沼矛(あめのぬぼこ)を使って次々に島を生み、最後に本州を生みました。隠岐は淡路島、四国に次いで3番目に生まれた島。神話が根づくこの地には古くからたくさんの神様が住むといわれ、現在も100を超える神社が存在しています。
また隠岐は、万葉の時代から貴族や政治犯とされた人々の遠流の地として歴史に名を刻んできた土地でもあります。承久(じょうきゅう)の乱で権力闘争に敗れた後鳥羽上皇の配流や、鎌倉時代末期、討幕に失敗した後醍醐天皇の配流&脱出の地としても知られ、島前の各地にゆかりの史跡や神社などが残されています。
(参考資料)
人と自然をつなぐ島 隠岐ユネスコ世界ジオパーク
「海藻焼酎 いそっ子」の造り手は隠岐諸島唯一の蔵元・隠岐酒造
出典:隠岐酒造株式会社サイト
「海藻焼酎 いそっ子」の造り手は隠岐酒造。隠岐の島町に本社を、西ノ島町に支店を置く隠岐諸島唯一の蔵元です。
隠岐酒造は隠岐の酒造りを継承する唯一の蔵元
「海藻焼酎 いそっ子」を手掛ける隠岐酒造は、隠岐諸島に唯一残存する蔵元です。隠岐では古くから酒造りが行われてきましたが、昭和47年(1972年)に5つの老舗蔵元が「ともに生き残る最善策」として企業合同という道を選択し、隠岐酒造を設立。以来50年以上、隠岐の島町で日本酒や焼酎、リキュールなどの製造・販売を行っています。
隠岐には環境省選定の「名水百選」に選ばれた湧水が2カ所あります。ひとつは隠岐の島町の「壇鏡の滝湧水」、もうひとつは海士町の「天川の水」。隠岐酒造は、これらの水源近くに蔵を構え、良質のお酒を造っています。
出典:隠岐酒造株式会社サイト
隠岐酒造の酒造り
隠岐酒造は「酒質の向上に天上なし」を合い言葉に、酒造りを行っています。長年受け継がれてきた伝統と、杜氏が培ってきた経験や技術、最新設備による徹底した品質管理で造られる隠岐酒造のお酒は、品評会における評価も高く、近年は海外にも輸出しているそう。
代表銘柄は日本酒の「隠岐誉(おきほまれ)」。「山田錦」や「五百万石」、島根で品種改良された「改良雄町」や島根の酒米「佐香錦(さかにしき)」「神の舞(かんのまい)」などを原材料に、環境省選定「名水百選」に選ばれた島の水で醸しています。
隠岐酒造では日本酒のほかにも、海藻焼酎や米焼酎、そば焼酎などの本格焼酎や、地元産のはっさくを使ったリキュールなど、さまざまな酒類を手掛けています。なかでも焼酎ファンにおすすめなのが、「いそっ子」に代表される海藻焼酎です。
「海藻焼酎 いそっ子」とはどんな焼酎? ラインナップも紹介
SK-Marine / PIXTA(ピクスタ)
「海藻焼酎 いそっ子」の特徴や味わい、ラインナップなどをみていきましょう。
「海藻焼酎 いそっ子」の特徴は? 香りや味わいをチェック
「海藻焼酎 いそっ子」は、海藻と米、酒粕などを原材料に、独自の技術で発酵させ、減圧蒸溜で蒸溜した本格焼酎。ほんのりとした磯の香りとさわやかな飲み口が特徴で、魚介を使った隠岐の郷土料理はもちろん、さまざまな料理と相性がよく、食中酒としても人気を集めています。
おすすめの飲み方はロックと水割りですが、ストレートやお湯割りでもおいしくたのしめます。
「海藻焼酎 いそっ子」のラインナップ
「海藻焼酎 いそっ子」のラインナップを紹介します。
海藻焼酎 いそっ子
出典:隠岐酒造株式会社サイト
ロマンの島隠岐が生んだ「海藻焼酎 いそっ子」の定番商品。1.8L瓶&紙パック、写真の900ml個包装箱入り、180ml瓶のほか、漁に使う浮玉を模した飾りつきの「海藻焼酎 いそっ子浮玉 720ml」も人気です。
原材料:米(国産)、海藻、酒粕、米麹(国産米)
アルコール度数:25度
長期熟成海藻焼酎 いそっ子
出典:隠岐酒造株式会社サイト
「海藻焼酎 いそっ子」をホーロータンクで長期熟成させた逸品。磯の香りとさわやかな飲み口、まろやかな味わいを堪能できます。
容量は1.8Lと720ml、180mlの3種類。
原材料:米(国産)、海藻、酒粕、米麹(国産米)
アルコール度数:25度
「海藻焼酎 いそっ子」が気に入ったら飲んでみたい「完熟海藻焼酎 わだつみの精」
出典:隠岐酒造株式会社サイト
「海藻焼酎 いそっ子」を樫樽に入れて完熟するまで貯蔵・熟成させた琥珀色の古酒。世界各国の外国人が審査し、モノやまちづくり、文化などから「COOL JAPAN」を発掘する「COOL JAPAN AWARD」の2017年受賞作品にも選出された注目商品で、ウイスキーのような香味が魅力です。
「わだつみ(わたつみ)」とは、海洋を司る神「海神」のこと。神話の息づく島の名酒にふさわしい名前といえそうです。
原材料:米(国産)、海藻、酒粕、米麹(国産米)
アルコール度数:40度
「海藻焼酎 いそっ子」は、隠岐酒造の公式サイトからオンライン購入できるほか、ふるさと納税の返礼品としても入手可能です。機会があったら、磯の香りがたのしめる海藻焼酎を味わってみてください。
製造元:隠岐酒造株式会社
公式サイトはこちら