アルコール度数約40度! 焼酎の原酒を飲む
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原酒とはどんな酒?
焼酎の原酒とは、蒸留後に水やほかの焼酎をブレンドしないものをいいます。アルコール度数は、37~45度とかなり高め。ちなみに、芋焼酎は37~40度、麦焼酎と米焼酎は43~45度が一般的です。原酒は、アルコール度数が高いため独特な強い香りやクセがあり、かなりパンチがきいています。しかし、原材料の旨味がギュッと凝縮されているため本来の旨味を強く感じさせてくれます。
初心者には少しハードルが高いかもしれませんが、焼酎好きな人にとってはこの強烈な個性こそ焼酎にはまる要因かもしれません。
原酒のブレンドと割り水
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蒸留した後の原酒は水もほかの焼酎も足さず出荷されます。たいていの焼酎は、この原酒に水を加えます。この水を「割り水」といい、蒸留したてのアルコール度数40度ほどの原酒を25~35度まで下げるために加えられます。
焼酎の味を左右する割り水には、伏流水や地下水、湧水、温泉水などの天然水を用います。そして、割り水は出荷直前に加えるのではなく、加水後しばらく貯蔵します。これは、原酒と割り水をなじませて「角」をとるためです。貯蔵期間は酒蔵によって2日~1カ月と様々です。この間に、水に含まれるミネラルなどが酒質に影響を与えます。
ウイスキーなどの蒸留酒は、基本的にアルコール度数の高いお酒に割り水やブレンドして出荷します。その場合の割り水は、プレーンな蒸留水を使うことが多いのですが、焼酎の場合は天然水。これは、割り水に含まれる成分がお酒に作用していい影響を与えることも考慮しているということ。割り水のこだわりも各酒蔵の腕の見せ所といえるでしょう。
原酒のおいしい飲み方
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アルコール度数の高い原酒は、ストレートやロックで凝縮された原料の味を時間をかけてゆっくりたのしむのが基本。でも、アルコールの強い香りや独特な味わいをストレートやロックで飲むのは、なかなか勇気がいるかもしれません。
そんなとき、少しもったいないと思われるかもしれませんが、水割りやソーダ割りにしてみましょう。原酒の香りと味わいが、水やソーダによってちょうどよいまろやかな飲み口になります。
また、前割りに挑戦するのはいかがでしょうか? 前割りとは、焼酎と水を事前に混ぜて、最低1晩寝かせてから飲む方法で、火にかけ人肌程度に温めるのが人気てす。出荷するときに、原酒と割り水をなじませるのと同じ要領。原酒と水をしっかりなじませることでまろやかな味わいに変化します。