焼酎は太らないって本当? 焼酎とカロリー・糖質の関係や太りにくい飲み方をわかりやすく紹介

焼酎が太りにくいお酒といわれる理由は「蒸溜」という製造工程にありますが、どんな飲み方をしても太らないわけではありません。ここでは、焼酎とダイエットの親和性について深掘りしながら、太りにくい飲み方、ダイエット中に飲む際の注意点などをわかりやすく紹介します。
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焼酎はほかのお酒に比べて太りにくいといわれていますが、飲み方によっては体重増加につながる可能性があります。お酒を飲んで太るメカニズムを確認しながら、「太りにくい飲み方」をみていきましょう。
焼酎がダイエット向きといわれる理由

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焼酎は、酒類のなかでも比較的太りにくいといわれるお酒。その理由は、焼酎が蒸溜という工程を経て造られる「蒸溜酒」だからです。
焼酎を飲んだからといってやせるわけではありませんが、飲み方さえ気をつければ、ダイエット中に飲んでも大丈夫ともいわれています。
焼酎をはじめとする蒸溜酒は基本的に糖質ゼロ
焼酎がダイエット向きといわれる理由のひとつに、「糖質ゼロ」であることが挙げられます。
焼酎は酒税法において、ウイスキーやブランデーと同じ「蒸留酒類」に分類されるお酒。蒸溜はアルコールと水の沸点の違いを利用して、高濃度のアルコールを抽出する工程ですが、原料由来の成分のうち、アルコールよりも沸点が低いものはこの過程で取り除かれてしまいます。焼酎が糖質ゼロになるのはこのためです。
人間の体のエネルギー源となる栄養素を「エネルギー産生栄養素」といいます。そのうち、生命維持に不可欠な「タンパク質」「脂質」「炭水化物」の
3つを三大栄養素と呼ぶことがあります。これらは1グラムあたり、それぞれ4・9・4キロカロリーのエネルギーを産生しますが、焼酎にはいずれも含まれていません。

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注目すべきは、炭水化物。糖質に食物繊維に分類されますが、私たちの体内でエネルギー源となるのは糖質で、血糖値を上昇させる唯一の栄養素でもあります。
血糖値が上がると、インスリンが肝臓から分泌されますが、このインスリンには血中の糖分を脂肪に変えて体内に蓄積させるはたらきがあります。血糖値は食べ方の工夫で緩やかに上昇するぶんにはよいのですが、急激に上昇するとインスリンが過剰分泌され、脂肪が蓄えられやすい状態に。その点、焼酎は「糖質ゼロ」なので、飲み方さえ気をつければ、ダイエット効果を損ねることなくたのしめそうですね。
ただし、健康診断で基準値より高い数値が出ている場合は、事前に医療機関で受診してください。

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醸造酒に比べてカロリーが低い
ワインや日本酒のように、原料を酵母のはたらきで発酵させたお酒を醸造酒といいます。蒸溜酒と違い、蒸溜という工程を経ずに製品化される醸造酒には原料由来の糖質が含まれています。
お酒の主成分はアルコール(エタノール)。アルコールは必須栄養素ではありませんが、先述したエネルギー産生栄養素の一種で、純アルコール1グラムあたり約7.1キロカロリーのエネルギーを生じます。焼酎などの蒸溜酒を飲んで摂取するカロリーは、このアルコールのカロリーです。
一方、糖質を含む醸造酒のカロリーには、アルコールのほかに、糖質やごく微量のタンパク質のカロリーも含まれています。純アルコール量に換算して同量を摂取した場合、糖質やタンパク質を含まないぶん、焼酎のほうが醸造酒よりも摂取カロリーを抑えることができます。これこそが、醸造酒に比べて焼酎が太りにくいといわれる理由です。
(参考)
文部科学省|食品成分データベース

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【豆知識】アルコールのカロリーはエンプティーカロリー!?
アルコールは1グラムあたり約7.1キロカロリーのエネルギーを産生しますが、タンパク質や脂質、炭水化物(糖質+食物繊維)と違って体に蓄えられないことから、「エンプティーカロリー」といわれています。
「エンプティー(empty)」には「空(から)の」という意味があるため、エンプティーカロリーと聞くと、「カロリーが空だから、いくら飲んでも太らない」という印象を抱く人もいるようですが、実際は、「カロリーは高いのに、栄養は空っぽ」からきています。
摂取したアルコールは体に蓄えることができないため、胃や小腸で吸収され、おもに肝臓で分解される過程で熱に変わって放出されます。その過程で酸素消費量が増えるため、エネルギーとして消費されますが、体内に入ったアルコール全体が代謝に利用されるわけではなく、一部は呼気や汗、尿として体外に排出されます。

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これだけ読むと、「アルコールは体に蓄えられないので太らない」と認識しがちですが、ここにはひとつ、重大な落とし穴があります。
忘れてはならないのは、アルコール分解中は、脂肪燃焼が一時的にストップするということ。つまり、お酒以外の食事で摂ったほかのエネルギーは体に蓄えられる可能性があるということです。肝臓がアルコールの分解を優先することで、燃え残った脂肪が中性脂肪として肝臓に貯蔵されると、生活習慣病の原因にもなるので注意が必要です。
また、お酒を飲むことで、筋肉の合成が阻害されたり、せっかくつけた筋肉が分解される可能性もあるようです。
(参考)
厚生労働省 健康日本21アクション支援システム ~健康づくりサポートネット~|アルコールのエネルギー(カロリー)
厚生労働省 健康日本21アクション支援システム ~健康づくりサポートネット~|アルコールとメタボリックシンドローム
太るか太らないかは焼酎の飲み方次第

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焼酎がダイエットの味方になるかどうかは、飲み方によって変わってきます。ここから先は、太らない(太りにくい)焼酎の飲み方についてみていきましょう。
太りにくい焼酎の割り方
お酒の種類にこだわるあまり、見落としがちなのが、割り材のカロリーです。お酒を飲むと、体はアルコールの処理を最優先するため、割り材から摂取したカロリーの消費は後回しになり、体に蓄積されやすくなります。とくに甲類焼酎に甘い割り材を使用する場合は、注意が必要です。
参考までに、チューハイやサワーの割り材に使われる飲み物の一例を、文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」のデータをもとに、100グラム中に含まれるカロリーと糖質量とともに紹介します。
◇100%果汁グレープフルーツジュース
エネルギー:44キロカロリー
糖質:10.3グラム
※比重1.03
◇フルーツ系炭酸飲料
エネルギー:51キロカロリー
糖質:12.8グラム
比重1.02
◇コーラ
エネルギー:46キロカロリー
糖質:11.4グラム
比重1.02

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ダイエット中の人におすすめしたいのは、水割りやお湯割り、炭酸割りといった定番の飲み方です。プレーンな炭酸水や水(お湯)は、カロリーゼロも糖質もゼロ。体が処理するカロリーや糖質が増えることはないので、安心してたのしめます。
焼酎に氷のみを加えるオン・ザ・ロックもカロリーを抑えやすい飲み方のひとつですが、飲みすぎてしまわないよう注意が必要です。摂取するアルコールの量が増えると、アルコール代謝にかかる時間も増えます。飲めば飲むだけ、食事やおつまみから摂ったカロリーの消費が後回しになるということを肝に銘じておきましょう。
定番の割り方をたのしむなら、原料の風味が生きた本格焼酎(乙類焼酎)がイチオシです。なかには、芋焼酎や黒糖焼酎のように、糖質ゼロでも原料由来の甘味が感じられる焼酎があるので、甘い味わいが好きな人はお気に入りを探してみてください。
ピュアな味わいが魅力の甲類焼酎を飲むときは、緑茶やウーロン茶(烏龍茶)など、カロリー&糖質ほぼゼロのお茶類で割るのがおすすめ。柑橘系がお好みなら、レモンサワーに糖分を加えずにたのしむのも一手です。

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太らない焼酎の飲み方にはおつまみの選びも重要
お酒を飲む際は、血中のアルコール濃度を上がりにくくするためにも、おつまみとセットでいただくのが基本ですが、せっかく糖質ゼロの焼酎を選んでも、おつまみでカロリーオーバーしてしまっては、ダイエット効果が得られないどころか、逆に太ってしまう可能性があります。
体重や健康を気づかう人は、揚げ物や炭水化物、スナック類など、油っこいものや糖質を多く含むおつまみは控え、肝臓のはたらきを助けるタンパク質やビタミン、ミネラルを含む低カロリーなおつまみ選びを心がけましょう。
イチオシは、脂身の少ない肉や魚介、豆腐などの豆製品、卵といった良質なタンパク質や、ビタミン・ミネラルを含む野菜や海藻、きのこ、フルーツ、ナッツ類。胃の粘膜を保護するチーズなどの乳製品もおすすめです。
ただし、適量のアルコールには食欲増進効果があるので、おつまみの食べ過ぎには要注意です。
ダイエット中に焼酎を飲むときの注意点

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焼酎は糖質を含まない割り方で、カロリーの低いおつまみと一緒に、適量をゆっくりたのしむのがポイント。水などで薄めて飲む場合も、水などのチェイサーと合わせて味わうと、満足感を得やすく、摂取する純アルコール量も抑えられるのでおすすめです。
とりわけアルコールに強い人は、その日に飲む量をあらかじめ決めたうえで、自分の適量を超えない飲酒を心がけることが大切です。
個人差はありますが、体重60〜70kg前後の人が、アルコール度数25度の焼酎グラス1杯分(100ミリリットル)を体内でアルコール分解するのに、約3〜4時間かかるといわれており、それより多く飲んだ場合は、体はさらに長い間アルコール処理に追われることになります。お酒に強い人もそうでない人も、飲みすぎにはくれぐれも注意し、1週間のうち、2日程度は飲酒をしない日を設けつつ、健康に配慮した焼酎ライフをたのしみましょう。
(参考)
厚生労働省|健康に配慮した飲酒に関するガイドラインについて
焼酎は糖質ゼロのお酒。割り方やおつまみのチョイス、飲酒量によっては、ダイエット中も安心して取り入れることができます。この記事で紹介した太りにくい飲み方と、自分の適量を確認して、おいしく焼酎をたのしみたいものですね。























