【原料別】有名焼酎おすすめ14選!ギフトにも使えるイチオシ銘柄を一挙紹介
有名焼酎と一口にいっても、種類はさまざま。原料や製法が違えば、焼酎の個性も変わってきます。今回は、有名焼酎のなかでも本格焼酎にフォーカスし、芋や麦、米などの原料別におすすめ銘柄を紹介します。好みにぴったりの銘柄やギフトを選ぶ際の参考にしてください。
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有名な本格焼酎のおすすめ銘柄を、芋焼酎、麦焼酎、米焼酎などの種類別に紹介します。
有名な「芋焼酎」おすすめ5選
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まずは、サツマイモを主原料とした「芋焼酎」の有名銘柄をみていきます。
芋焼酎の特徴や分類、たのしみ方については、以下の記事も参考にしてください。
プレミアム芋焼酎3M(鹿児島県)|人気ランキング上位に君臨する「魔王」「森伊蔵」「村尾」
kitsune05 / Shutterstock.com
芋焼酎の有名銘柄といえば、芋焼酎御三家に相当するプレミアム芋焼酎「3M」が挙げられます。
「3M」とは、鹿児島県の芋焼酎「魔王」「森伊蔵」「村尾」の3銘柄を指す言葉。いずれも品質の高さから人気に火がつき、品薄状態が続いている超人気銘柄です。
魔王
「魔王」は、芋の個性をあえて抑えてフルーティーな香りとスッキリとした味わいを引き出すことで芋焼酎のイメージを一新。飲みやすさと豊かな余韻が共存した、焼酎通にもビギナーにもおすすめの1本です。
製造元:白玉醸造株式会社
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森伊蔵
「森伊蔵」は、サツマイモ本来のふくよかな香りや、旨味や甘味をしっかりと引き出した、芋焼酎ファン垂涎の有名焼酎。芋らしさに加えて、きめ細かで上品な味わいや、マイルドな飲み口など、共存させることが難しいとされる要素が絶妙なバランスで調和しています。
製造元:有限会社森伊蔵酒造
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村尾
黄金千貫を原料に、昔ながらのかめ壺仕込みで仕込んだ芋焼酎。芋らしさが強みといわれていますが、ほのかな甘味やまろやかさのなかにもドライ感やキレのよさが感じられる味わい深い逸品です。食中酒にもぴったり。
製造元:村尾酒造合資会社
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「3M」に匹敵する人気の芋焼酎に、「伊佐美(いさみ)」や「佐藤」などの有名焼酎があります。「3M」同様入手は難しいかもしれませんが、機会があったら飲み比べてみてくださいね。
「宝山」シリーズ(鹿児島県)|ギフトに飲み比べセットがおすすめ
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有名焼酎のなかでも、比較的入手しやすいのが「富乃宝山」などの「宝山(ほうざん)」シリーズです。
造り手は、自社試験農場で原料の持つ可能性を探りながら、薩摩の自然の魅力を生かしたお酒造りに取り組む西酒造。創業は弘化2年(1845年)。鹿児島県産の黄金千貫を主原料に、異なる麹菌で仕込んだ「富乃宝山(黄麹仕込み)」、「吉兆宝山(黒麹仕込み)」、「白天宝山(白麹仕込み)」は飲み比べにも最適。セットで贈れば、芋焼酎好きな人にもよろこんでもらえそう。
「宝山」シリーズの魅力を堪能するなら、旨さの基準となっている「薩摩宝山」もおすすめ。ほかにも、芋の品種や加工方法、異なる酵母を使用した商品が多数ラインナップされています。
製造元:西酒造株式会社
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「黒霧島」(宮崎県)|売上高ランキングトップメーカーの大人気芋焼酎
出典:黒霧島ブランドサイト
芋焼酎「黒霧島」は、「本格焼酎」という名称の生みの親にして、焼酎メーカー売上高ランキングで首位を独走(※)する霧島酒造(宮崎県)の主要銘柄です。
「黒霧島」の特長は、トロッとした甘味とキリッとしたあと切れ。黒麹仕込みらしい濃厚なコクがたのしめます。
「黒霧島」と同じ「霧島」ブランドには、白麹仕込みの「白霧島」、フルーティーな香りと澄んだ甘味が魅力の「赤霧島」、桃やオレンジのような香りを持つ「茜霧島」など、異なる個性を持つ有名焼酎が多数ラインナップされています。
※帝国データバンク「焼酎メーカー売上高ランキング(2022年)」より。霧島酒造は2022年時点で11年連続首位
製造元:霧島酒造株式会社
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なお、芋焼酎のなかでも、鹿児島県産のサツマイモと水、麹を使い、原料の発酵から容器詰めまでを鹿児島県内で行ったものを「薩摩焼酎」といいます。「薩摩焼酎」は世界貿易機構(WTO)の地理的表示認定を受けた日本を代表する焼酎ブランドのひとつ。芋焼酎の銘柄選びに迷ったら、「薩摩焼酎」のなかからチョイスしてみるのも一手です。
有名な「麦焼酎」おすすめ3選
Cybister / PIXTA(ピクスタ)
麦を主原料とした「麦焼酎」のおすすめ銘柄をみていきましょう。
麦焼酎の主流は、麦麹を使った麦100%の麦焼酎と、米麹を使用した「壱岐焼酎」。両者の特徴や違いについては、関連記事でくわしく紹介しています。
百年の孤独(宮崎県)|複雑な風味となめらかな飲み口が魅力の熟成麦焼酎
Wakko / PIXTA(ピクスタ)
選りすぐりの大麦のみを原料に仕上げた原酒をホワイトオーク樽で貯蔵・熟成させた琥珀色の麦焼酎。樽由来の香りと熟成焼酎ならではの凝縮感、複雑な味わいが特長で、ココナッツや香ばしい麦の風味もたのしめます。
造り手は、原料の栽培から瓶詰めまでを一貫して行う焼酎ひと筋の老舗蔵元、黒木本店。麦焼酎「中々(なかなか)」、芋焼酎「㐂六(きろく)」なども有名です。
製造元:株式会社黒木本店
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「天の川」(長崎県)|芥川賞作家・開高健氏が愛した壱岐焼酎
出典:天の川酒造株式会社ホームページ
「天の川」は、常圧蒸溜と貯蔵にこだわる老舗蔵元、天の川酒造の人気銘柄。麦焼酎のふるさと長崎県壱岐市が世界に誇る「壱岐焼酎」の1銘柄で、芥川賞作家の開高健氏が愛飲したことでも知られています。
蔵の名を冠した「天の川」は、主原料である麦の風味と、米麹ならではの甘味やコク、旨味が特長のスタンダード酒。熟成焼酎が好きな人は、開高健氏が蔵元宛に綴った手紙から着想を得た30年古酒「天の川 VERY OLD」もおすすめです。
製造元:天の川酒造株式会社
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WTOで地理的表示が認められた焼酎ブランドのひとつ、「壱岐焼酎」については以下の記事でくわしく紹介しています。
「いいちこ」(大分県)|麦焼酎ブームの牽引役といえばこの銘柄
出典:三和酒類株式会社ホームページ
帝国データバンクが発表した「焼酎メーカー売上高ランキング(2022年)」2位の三和酒類が手がける有名銘柄。定番の「いいちこ」は、「下町のナポレオン」のキャッチコピーでおなじみの、大麦100%の麦焼酎。まろやかで飲み飽きしない味わいで、アルコール初心者から焼酎通まで幅広い層に親しまれています。
ワンランク上の麦焼酎を堪能したい人には、「サンフランシスコ・ワールド・スピリッツ・コンペティション(SFWSC)2023」で金賞を獲得した「いいちこシルエット」もおすすめ。「いいちこ」ブランドのプレミアムラインで「SFWSC 2023」の最高金賞を獲得した長期貯蔵の「いいちこスペシャル」、同じく「SFWSC 2023」にて最高金賞とプラチナ賞に輝いた、全麹造り、高精白、低温発酵の「いいちこフラスコボトル」は、ギフトにもぴったりの逸品です。
製造元:三和酒類株式会社
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有名な「米焼酎」おすすめ3選
kai keisuke / Shutterstock.com
米焼酎といえば、熊本県の人吉・球磨地域で造られる焼酎ブランド「球磨焼酎」が有名ですが、日本酒の蔵元が手がける商品も見逃せません。
米焼酎の基本情報を確認しておきたい人は、以下の記事も読んでみてください。
「吟香鳥飼」(熊本県)|吟醸麹で造る華やかな香りの球磨焼酎
dejavu / PIXTA(ピクスタ)
「吟香鳥飼(ぎんかとりかい)」は、熊本県人吉市で400年にわたる酒造りの歴史を持つ鳥飼酒造が伝統的な手法で醸す球磨焼酎。その魅力はなんといっても、吟醸酒を思わせる華やかな香りとやわらかい味わいにあります。
58%にまで磨かれた米で造る吟醸麹と自家培養の酵母から生まれた極上の雫は、大切な人へのギフトにも最適。米の甘味が感じられる透明感のある味わいは料理を選ばず、和食はもちろん、フレンチやイタリアンとも絶妙に引き立て合います。
製造元:鳥飼酒造株式会社
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「十四代 秘蔵 乙焼酎」(山形県)ほか|日本酒蔵元が造るスペシャルな米焼酎
omizu / PIXTA(ピクスタ)
造り手の高木酒造は大坂夏の陣が勃発した1615年(慶長20年)創業の老舗清酒蔵元。吟醸王国として知られる山形県で、芳醇にして旨口、キレのある日本酒を造り続けてきました。主要銘柄は「朝日鷹」と「十四代」。いずれもクオリティの高さと生産量の少なさから入手困難な状態が続く「幻の酒」として知られています。
「十四代 秘蔵 乙焼酎」は、高木酒造が米を原料に造る本格米焼酎。米由来のフルーティーな香りと芳醇な味わいが特長です。
製造元:高木酒造株式会社
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「十四代 秘蔵 乙焼酎」日本酒好きな人へのギフトにもおすすめですが、入手しづらいのが唯一の難点。日本酒ファンに焼酎を贈る際は、「獺祭 焼酎」(山口県・旭酒造)や、「田酒 本格焼酎」(青森県・西田酒造店の限定酒)のような、清酒蔵元が手がける粕取り焼酎も候補に入れてはいかがでしょうか。
「白岳 しろ」(熊本県)|米焼酎を初めて飲む人にもおすすめの有名銘柄
画像提供:高橋酒造株式会社
熊本県人吉市の高橋酒造は、明治33年(1900年)の創業以来、本格米焼酎造りにこだわる老舗蔵元。米焼酎を中心に手がける蔵元としては高いシェアを誇っています。
「白岳(はくたけ) しろ」は、料理との相性のよさで人気を集める球磨焼酎。上品な香りと軽やかな口あたり、クセの少ないスッキリとした味わいが魅力です。
吟醸酵母を使い、低温発酵で仕上げた吟醸香が特長の「白岳 銀しろ」、3種の樽で熟成させた原酒と「白岳 しろ」をブレンドした「白岳 金しろ」もおすすめ。「しろ」「銀しろ」「金しろ」のギフトセットも人気です。
製造元:高橋酒造株式会社
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芋・麦・米以外の有名焼酎おすすめ3選
jazzman / PIXTA(ピクスタ)
芋・麦・米以外を主原料に使った有名焼酎のおすすめ銘柄を紹介します。
「瑞泉」(沖縄県)|一度は飲んでみたい泡盛銘柄! かめ入り古酒ならギフトにも最適
出典:琉球泡盛 瑞泉酒造 公式オンラインショップ
沖縄県は首里の城下町、崎山で泡盛蔵を営む瑞泉酒造の看板銘柄「瑞泉(ずいせん)」は、国内外の名だたるコンペティションで受賞歴を重ねてきた琉球泡盛の有名ブランド。新酒から古酒、年代物の限定酒まで、幅広いラインナップを展開しています。
アルコール度数30度、古酒を10%ブレンドした「瑞泉新酒」は、まろやかな味わいが魅力。泡盛初心者にもおすすめの定番商品です。10年、15年、21年と年代ごとの味わいがたのしめる長期熟成かめ貯蔵泡盛「おもろシリーズ」は、古酒(クース)が好きな人へのギフトにおすすめ。戦火を免れた黒麹菌(瑞泉菌)で造る幻の琉球泡盛「御酒(うさき)シリーズ」は一飲の価値があります。
製造元:瑞泉酒造株式会社
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「里の曙」(鹿児島県)|初めてでも飲みやすいまろやかな味わいの黒糖焼酎
出典:町田酒造株式会社ホームページ
鹿児島県の奄美群島だけに製造が認められた黒糖焼酎は、黒糖ならではのやさしい香りと米麹由来の芳醇な味わいが魅力です。
なかでも町田酒造の「里の曙」は、スタンダード商品にして3年貯蔵というこだわりの逸品。一般的な黒糖焼酎の比率よりも多くの黒糖を使用し、減圧蒸溜と3年貯蔵で仕上げた雫は、甘く芳醇な香りと、まろやかで深みのある味わいが特長。焼酎独特のアルコール感が苦手という人にもおすすめです。
黒麹独特の豊かな香味を堪能したい人は、「里の曙 黒麹仕込み」もお試しあれ。
製造元:町田酒造株式会社
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「紅乙女」(福岡県)|ごまの香りがクセになるスッキリとした飲み口のごま焼酎
出典:株式会社紅乙女酒造ホームページ
「紅乙女」は、香ばしいごまと国産麦、米麹(国産米)、そして耳納(みのう)連山の伏流水で造られる香り豊かなごま焼酎(胡麻焼酎)銘柄。女性創業者・林田春野氏が試行錯誤のうえに昭和53年に生み出した、類い稀な香りの逸品です。
「紅乙女STANDARD」は、ほのかなごまの香りとやわらかな旨味が特長。水割りにしたときのスッキリとした口あたりも魅力です。
ごまをたっぷり20%以上使い、長期間じっくり寝かせた「紅乙女ゴールド」は、芳醇な香りとやわらかな旨味、スムースな余韻がたのしめるギフトにもおすすめの逸品です。
製造元:株式会社紅乙女酒造
公式サイトはこちら
「紅乙女酒造のこだわり」についてはこちら
有名焼酎のなかでもほんの一部の銘柄を紹介しましたが、おすすめはほかにもたくさんあります。焼酎の種類や、原料・製法ごとの特徴を知り、気になる商品を飲み比べて、好みにぴったりの銘柄を探してみてくださいね。