長崎の焼酎【天の川(あまのかわ)】芥川賞作家・開高健が愛したこだわりの壱岐焼酎
「天の川」という、麦焼酎のふるさと壱岐島で生まれた壱岐焼酎を知っていますか? 蒸溜と貯蔵にこだわり、食通で知られた芥川賞作家・開高健氏をもうならせた、天の川酒造の代表銘柄です。ここでは「天の川」の人気の秘密を探ります。
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目次
- 「天の川」は世界が認める壱岐焼酎の人気銘柄
- 「天の川」は常圧蒸溜と貯蔵にこだわった麦焼酎
- 「天の川」シリーズを飲みくらべ
「天の川」は世界が認める壱岐焼酎の人気銘柄
出典:天の川酒造サイト
「天の川」は、麦焼酎のふるさと、長崎県壱岐市で育まれる壱岐焼酎を代表する銘柄のひとつです。
「壱岐焼酎」とは、ワインのボルドーやシャブリ、シャンパーニュ、ウイスキーのスコッチやバーボン、ブランデーのコニャックなどと同様に、WTO(世界貿易機関)が定める地理的表示の基準を満たした世界的ブランドです。同じく、産地呼称が認められた焼酎には、熊本の「球磨焼酎」や沖縄の「琉球泡盛」、鹿児島の「薩摩焼酎」などが挙げられます。
壱岐焼酎のなかでも「天の川」は全国的な知名度をもち、広く飲まれている人気銘柄です。なにしろ美食家として知られ、酒にまつわるエッセイも多数発表していた芥川賞作家の故・開高健氏が愛した銘柄ですから、その実力は折り紙つきといえるでしょう。
「天の川」の造り手、天の川酒造には、開高氏から直筆の手紙が数度にわたって届けられたほどで、その愛着のほどがうかがえます。天の川酒造の公式サイトでは、その手紙が公開されていますので、興味のある方は一度のぞいてみてください。
「天の川」は常圧蒸溜と貯蔵にこだわった麦焼酎
出典:天の川酒造サイト
「天の川」を手がけるのは、明治45年(1912年)創業の天の川酒造。酒造業の次男として生まれた創業者が、小売業として独立した後、現在の壱岐市内にある郷ノ浦の地に焼酎蔵を構えたと伝えられています。
壱岐焼酎の伝統を守り続けるこの蔵では、蔵の名を冠した代表銘柄「天の川」を軸に、良質な焼酎を造り続けており、福岡国税局酒類鑑評会においても度々「大賞」に輝いています。
天の川酒造の酒造りの特徴は、常圧蒸溜と貯蔵へのこだわりにあります。古くから伝わる常圧蒸溜により、焼酎の複雑な香味や酒質を左右する微量成分を抽出。原料の米と麦がもつ香りや旨味を存分に引き出しています。
蒸溜後は2年以上かけて貯蔵し、じっくりと熟成させることで、複雑な香味を整え、調和させます。こうした手間暇をかけることで、原酒の個性はそのままに、荒々しさだけが取り除かれ、麦本来の風味や米の甘味が活きたまろやかな味わいに仕上がるのです。
「天の川」シリーズを飲みくらべ
出典:天の川酒造サイト
「天の川」シリーズは、貯蔵方法や年数の異なる複数の商品をラインナップしています。ここでは、人気の5数種を紹介します。
【本格麦焼酎 天の川】
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