ウイスキーの飲み方を、さまざまな面から検証してみた!
ウイスキーの飲み方には、ハイボールやストレート、水割りやオン・ザ・ロックなどさまざまな種類があります。ほかにもウイスキーを使ってカクテルにしたり、グラスやおつまみなどを変えたりすれば、たのしみ方はさらに広がります。今回はウイスキーの飲み方について、さまざまな角度から検証してみました。
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ウイスキーの特徴
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まずはウイスキーとはどんなお酒なのか、かんたんにおさらいしておきましょう。
ウイスキーは、麦芽やトウモロコシなどを原料とした蒸溜酒のことです。樽のなかで長い年月「熟成」させることで、独特の琥珀色とまろやかな香りが生まれます。
ウイスキーにはさまざまな種類がありますが、基準となるのは大きく分けて「産地」と「原料」のふたつです。
世界各国で愛されるウイスキーのなかでも、次の5カ国で作られるウイスキーを「世界の5大ウイスキー」といいます。
◇スコットランドの「スコッチウイスキー」
◇アイルランドの「アイリッシュウイスキー」
◇アメリカの「アメリカンウイスキー」
◇カナダの「カナディアンウイスキー」
◇日本の「ジャパニーズウイスキー」
また、ウイスキーは原料によって次の3つに分類されます。
◇モルトウイスキー:大麦麦芽を原料に使ったウイスキー
◇グレーンウイスキー:トウモロコシなどの穀物で造るウイスキー
◇ブレンデッドウイスキー:モルト原酒とグレーン原酒をブレンドしたウイスキー
ウイスキーの代表的な飲み方
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ウイスキーは飲み方によってアルコール度数を調整したり、ウイスキー本来の味や香りを強くたのしめるようになったりします。ここではウイスキーの代表的な飲み方をいくつか紹介します。
ハイボール
ハイボールはウイスキーを炭酸水で割る飲み方です。近年、若者を中心にブームとなっており、ビールに替わって「とりあえず」の一杯となりつつあります。
ハイボールの魅力は何といっても炭酸がもたらす爽快感。トニックウォーターやジンジャーエールなど、ソーダ水以外の炭酸入り飲料でさまざまなアレンジをたのしむこともできます。
ハイボールの基本的な作り方は、氷を入れて冷やしたグラスにウイスキーとソーダを注ぐだけ。比率はウイスキー1に対してソーダ3~4がおすすめです。
ストレート
ストレートはウイスキーの飲み方のなかでも、その魅力をダイレクトに味わえる飲み方です。氷や水などで薄めることなく、ウイスキー本来の味や香りをそのままたのしむことができます。愛好家の間では、ストレートのことを「ニート(neat:きちんとした、適切な、整った)」と呼ぶこともあります。
ウイスキーはほんの数滴の水や温度変化で風味が変化する、とても繊細なお酒です。珠玉のウイスキーは、作り手がベストだと思った状態でボトルに詰められるため、複雑な味や香りを過不足なくたのしめます。
ただし、ウイスキーはアルコール度数が高いため、少しずつ時間をかけてたのしむとともに、水などを「チェイサー」として一緒に飲むことが大切です。
オン・ザ・ロック
氷を入れたグラスにウイスキーを注ぐだけ。シンプルさゆえの硬派なイメージがある飲み方です。略して「ロック」と呼ばれることもあります。
氷でウイスキーを冷やすと、口当たりがよくなるとともに、アルコールによる刺激や強すぎる香りが和らいで飲みやすくなります。また氷が溶けるにつれて、少しずつ味わいが変化していくのをたのしめるという魅力もあります。
氷とグラスが触れ合って奏でる「カラン」という乾いた音も、オン・ザ・ロックならではのたのしみ方です。
トワイスアップ
ウイスキーと水を1対1の割合で混ぜる飲み方をトワイスアップ(トゥワイスアップ)といいます。ウイスキーの香りがもっとも引き立つ飲み方として、プロのブレンダーもこの飲み方で香りや味わいを確かめるといいます。
トワイスアップは後述する水割りと混同されがちですが、氷を入れずに常温の水を用いるのがポイントです。加える水は、ウイスキーの味に影響しないよう蒸溜水や軟水がおすすめです。
水割り
水割りはウイスキーを氷と水で割る、定番の飲み方です。水を加えて冷やすことで、アルコールの刺激が抑えられ、まろやかで飲みやすくなります。
ウイスキーと水の理想的な割合は、ウイスキー1に対して水が2~2.5ほど。氷を入れたグラスにウイスキーと水を1対1で注ぐハーフロックやトワイスアップと違い、割合にこだわらず好みの濃さに調整することができます。
室内の温度が高い夏場には、ウイスキーをあらかじめ冷蔵庫(冷凍庫ではありません)で冷やしてから、水割りを作るのもおすすめです。
その他
このほかにもウイスキーの飲み方には、水割りの解説で触れた「ハーフロック」や、冷涼感たっぷりの「ミスト」、ウイスキーと水が混ざり合う様子をたのしむ「ウイスキーフロート」や、暖をとるのにぴったりの「ホットウイスキー」などさまざまな種類があります。それぞれの飲み方を試して、自分好みのスタイルを探してみてください。
ウイスキーを使ったカクテル
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「定番の飲み方ではなく、いつもと違った飲み方でウイスキーをのしみたい」そんなときは、ウイスキーを使ったカクテルもおすすめです。
マンハッタン
「マンハッタン」は「カクテルの女王」と呼ばれるほど有名なカクテルです。ニューヨークのマンハッタン・クラブで初めて提供されたことから、その名がついたといわれています。
マンハッタンの特徴は、スイートベルモットとアロマティックビターズが調和したほろ苦い甘味。薬草の風味が強いアクセントになっています。
近年では日本でも若い人の間でハーブ人気が高まっており、それに乗じてマンハッタンの人気も浮上しそうだといわれています。
ニューヨーク
「ニューヨーク」はライまたはバーボンウイスキーを使って、すっきりとキレのある味わいに仕上げたショートカクテルです。鮮やかで美しいオレンジ色は、夕方の船から眺めるニューヨークの美しい夕景をイメージしたものといわれています。
ニューヨークを作る際は、仕上げにオレンジの皮を使ってグラスのふちに軽くしぼりかけるのがポイント。オレンジのさわやかな風味とほのかな苦味が加わってより本格的な味わいになりますが、アルコール度数が高めなので飲み過ぎないよう注意が必要です。
ゴッドファーザー
映画『ゴッドファーザー』の公開を記念して生まれたカクテルです。イタリアのリキュールであるアマレットを使って、映画に登場するイタリア出身家系の家族愛を表現しています。
「ゴッドファーザー」のアルコール度数は基本的に34%前後とかなり高め。刺激が強すぎる場合はウイスキーとアマレットの比率を変えたり、氷をクラッシュアイスにしたりすると飲みやすくなります。
ウイスキーを飲む器
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ウイスキーはグラスによって香りや味わいが大きく変化する飲み物です。ウイスキーを飲むためのグラスにはさまざまな種類がありますが、これらは大きく4つに分けられます。
◇テイスティンググラス
その名のとおり、おもにウイスキーをテイスティングする際に使うグラスです。ストレートで飲むことに適しているため「ストレートグラス」と呼ぶこともあります。
テイスティンググラスは、反ったリムがチューリップのような形をしているのが特徴です。ウイスキー本来の味と香りを堪能するのにぴったりです。
◇ロックグラス
アルコール度数の高いお酒をオン・ザ・ロックで飲むために作られたグラスです。口の広い円柱型のロックグラスは「オールド・ファッションド・グラス」と呼ばれることもあります。
ロックグラスには、ガラスや陶器、磁器や金属などさまざまな材質のものがあります。口が広く、大きな氷でも入れやすいのが特徴です。
◇タンブラー
ハイボールや水割りをたのしむのにぴったりなのが、くびれのないシリンダー型のタンブラーです。炭酸が抜けにくく、香りが立ちやすいのが特徴です。
容量や素材はさまざまで、ウイスキーグラスとしては8オンス(240ミリリットル)のタンブラーグラスが多く使われる傾向にあります。チェイサーにもタンブラーが多く使われます。
◇ショットグラス
おちょこ(猪口)のように小さいショットグラスは、ウイスキーだけでなく、リキュールやテキーラなどをストレートでたのしむためのグラスです。基本的に氷や水は加えません。アルコールが揮発しにくいため、雑味を含めたウイスキー本来の味を強く感じられるのが特徴です。
ウイスキーに合わせるおつまみ
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合わせるおつまみによっても、ウイスキーのたのしみ方が変わります。
◇ナッツやチョコレート
ウイスキーのおつまみの定番といえば、やはりナッツやチョコレート。ウイスキーの香りや風味を邪魔しないのが特徴です。ウイスキー本来の魅力をたのしめるストレートで飲むときに合わせたいおつまみです。
◇スモーク系
香りが引き立つオン・ザ・ロックにぴったりなのが、スモークチーズやスモークサーモンなどスモーク系のおつまみ。口に残る燻製(くんせい)の香りが、氷が溶けるにつれて変化するウイスキーの香りと合わさって、いっそうたのしめます。
◇こってり系
唐揚げやフライものなど味の濃いもおつまみや、ピリッと辛いおつまみには、ハイボールを合わせてみましょう。料理の味わいを引き立てるとともに、こってりした味わいを炭酸で洗い流すことで、ウイスキーの味わいもしっかりたのしめる組み合わせです。
◇さっぱり系
水割りにはスティック野菜やクラッカーといった、あっさりとしたおつまみが合います。飲みやすい水割りと、ウイスキーの風味を邪魔しないさっぱり系のおつまみの組み合わせは、お互いの香りと味わいをゆっくり確かめながらたのしめます。
ウイスキーは飲み方や種類だけでなく、グラスやおつまみを変えればたのしみが無限に広がります。たまには定番の飲み方だけでなく、ちょっと変わった組み合わせや、今まで試したことのなかった飲み方に挑戦してみませんか。