ウイスキーに合うおつまみとは?飲み方別においしい組み合わせを解説!
ウイスキーのおつまみには、風味や香りを引き立てるナッツやチョコのようなものが定番です。ここでは、ストレートやロック、水割り、ハイボールといったウイスキーの飲み方に着目し、それぞれの飲み方に合わせやすいおつまみを紹介します。
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目次
ウイスキーの飲み方をおさらい
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ウイスキーの味は飲み方によって変化する
ウイスキーにはさまざまな飲み方があり、氷の有無や氷の形状、加える水の量、温度変化によって、味わいや香り、口当たりが変化します。裏を返すと、飲み方によって際立つ要素やたのしみ方が変わってくるということです。
そこで重要になってくるのが、好みの飲み方に合わせたおつまみ選び。ナッツやチョコ、チーズなど、ウイスキーの定番といわれるおつまみはいくつかありますが、飲み方次第では香りを邪魔したり、魅力を打ち消しあったりすることも。
「よいつまみがあるからウイスキーを飲もう」と考えるのも間違いではありませんが、ウイスキーの飲み方に合わせて、その魅力を引き立てる、あるいは相乗効果を生み得るおつまみを選んで、マリアージュをたのしみたいものです。
ウイスキーの基本の飲み方
ウイスキーには、氷や水を加えるだけのシンプルな飲み方から、ほかの洋酒や割り材、シロップなどと混ぜ合わせたカクテルまで、多種多様な飲み方があります。ここではウイスキーの個性を堪能できる定番の飲み方を紹介します。
【ストレート】
水などで割らずに常温のウイスキーをそのまま味わう王道スタイル。ショットグラスやテイスティンググラスに常温のウイスキーを注ぎ、ウイスキー本来の芳醇な香味や複雑な余韻をじっくりと味わいます。ウイスキーのアルコール度数は約40~43度と高いため、チェイサーを飲みながらたのしみます。
【トワイスアップ】
「香り」に重点を置く飲み方で、テイスティンググラスやワイングラスに常温のウイスキーと水を同量ずつ注ぎ、立ち上る香りを堪能します。おもにブレンダーが、味や香りを確かめる際に用います。
【ロックスタイル】
ロックスタイルは、氷を入れたグラスにウイスキーを注ぐ飲み方で、オン・ザ・ロック、ハーフロック、ミストの3つの飲み方があります。
◇オン・ザ・ロック
大きめの氷を入れたグラスにウイスキーを注ぎ、チェイサーと交互にたのしみます。氷の奏でる音や、時間の経過とともに変わりゆく香味をじっくりと味わえますが、ウイスキー本来の味をしっかり堪能したいなら、水っぽくならないうちに飲み切るのがおすすめです。
◇ハーフロック
グラスに大きめの氷を入れ、ウイスキーと水を1:1の割合で注ぐ飲み方がハーフロック。オン・ザ・ロックに比べてアルコールの刺激が少なく、マイルドな香味が魅力です。
◇ミスト
クラッシュアイスでグラスを満たし、ウイスキーを注いだものがミストです。オン・ザ・ロックよりも氷が溶けやすいので、ロックから水割りへと変化する味のグラデーションがたのしめます。ただし、一般的には氷が溶け切る前に飲み干したほうがおいしく味わえるようです。
【水割り】
氷を入れたグラスにウイスキーを注ぎ、適量の水を加えて作ります。好みの濃度に調節できるので、初心者にもおすすめの飲み方です。
【ハイボール】
ウイスキーのソーダ割り。レモンピールやレモン果汁を加えることもあります。爽快なのどごしで、初心者でも親しみやすい飲み口です。飲みやすさのなかにも、ウイスキー本来の個性が感じられるのも魅力。
ウイスキーのストレート&トワイスアップに合わせたいおつまみ
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ストレートやトワイスアップはナッツ&チョコ系と相性抜群!
ストレートやトワイスアップのおつまみの定番といわれているのが、ナッツとチョコレート。どちらもウイスキーの個性を邪魔しないのが特徴で、独特の風味や香りをたのしみたいときに重宝します。
ウイスキーの種類によっても合わせるおつまみが変わってきますが、スモーキーな銘柄にはビター系のチョコレートや香ばしいアーモンドが、マイルドな味わいのウイスキーにはミルク系のチョコレートやピスタチオ、カシューナッツ、くるみ、ドライフルーツなどがよく合います。
ストレートやトワイスアップとおつまみの意外なマリアージュ
おつまみ選びの基本は、ウイスキーの風味や香りを邪魔しないことですが、クセのあるおつまみでも組み合わせによっては、おいしいマリアージュをたのしめます。
たとえばスモーキーなウイスキーは、スモークチーズやスモークサーモン、ビーフジャーキーなどの燻製品とも絶妙なハーモニーを奏でることで知られています。大根を燻製にし、米ぬかで漬け込んだ秋田県名物「いぶりがっこ」なども、ウイスキー通の間で注目を集めているようです。
もうひとつ候補に入れておきたいのがチーズです。ウイスキーとチーズはどちらもクセが強いものが多く、選び方を間違えると個性が衝突し合う可能性もありますが、組み合わせによっては絶妙なハーモニーが見つかるかもしれません。たとえばブレンデッドウイスキーには、ゴーダチーズやカマンベールチーズなどが合わせやすいでしょう。
ウイスキーのオン・ザ・ロックに合わせたいおつまみ
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ロックスタイルのつまみは味わいの変化に合わせてチョイス
ロックスタイルの魅力は、氷の溶け具合に応じて味わいや香りの変化をたのしめる点にあります。飲み始めはウイスキー本来の芳醇な香味が押し寄せ、時間の経過とともにまろやかな味わいに変化し、飲むペースによっては水割りのような印象をもたのしむことができるのです。
おつまみも、この変化に合わせて選びたいもの。アルコール度数が高いうちは、ナッツやチョコレート、ドライフルーツ、燻製食品などストレートと同じおつまみがおすすめですが、氷が溶け、アルコール度数が低下してきたら、スティック野菜やクラッカーなどあっさり味のおつまみや、ナッツのなかでも香りを邪魔しにくい種類に切り替えてみてはいかがでしょう。
ウイスキーのロックスタイルが引き立つ意外なマリアージュ
ウイスキーのロックスタイルに合う意外なおつまみといえば、和食。洋酒には洋食系というイメージがありますが、甘味や塩味、旨味などのバランスがよい和食は、時間の経過とともに味わいが変化するロックスタイルの飲み方に絶妙にマッチします。
和食のなかでもおすすめしたいのが煮物。とくにおでんは、氷が溶ける前の香味を邪魔しないばかりか、氷が溶けてまろやかに変化した味わいをも絶妙に引き立てます。
ウイスキーの水割りに合わせたいおつまみ
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ウイスキーの水割りは料理に合わせやすい
水割りは、アルコール度数が高いお酒が苦手な人やウイスキー初心者でもたのしめる飲み方として知られていますが、じつは食事のお供にぴったりの割り方でもあります。
ストレートやロックがウイスキーの個性をたのしむ飲み方なのに対し、ウイスキーの個性をほどよく和らげ、まろやかな飲みやすさを引き出すのが水割りです。マイルドな飲み口になるので、比較的どんな料理にも合わせやすくなります。
水割りはさっぱり系のおつまみや食事と合わせて
ウイスキー独特の香味や刺激がほどよく和らいだ水割りは、食中酒に最適です。サラダやマリネなど、さっぱりとした料理はもちろんですが、しっかりした味つけの肉料理や魚料理ともほどよく引き立て合います。和食との相性も抜群です。
食後酒として水割りをたのしむ場合は、スティック野菜やクラッカーなどさっぱりしたおつまみが好相性。好みのアルコール度数に調節して、リラックスしながらたのしめるのが水割りの醍醐味といえるでしょう。
ウイスキーの炭酸割り、ハイボールに合わせたいおつまみ
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ハイボールはアレンジの幅が広く、お菓子にも料理にも合う
シャープなキレと爽快感が特徴のハイボールは、ウイスキー初心者でも安心してたのしめるカジュアルなスタイル。レモンピールを加えたり、炭酸の代わりにトニックウォーターやジンジャーエールを使用したりと、アレンジの幅が広いのもハイボールならではの魅力です。
すっきりとしたのどごしのハイボールは、どんなおつまみにもぴったり。料理だけでなくスナック菓子にも合わせやすいため、コスパの高い飲み方といえるでしょう。
ハイボールは揚げ物や味つけの濃い料理と相性抜群
ジャンルを問わずどんなおつまみとも合わせやすいのが、ハイボールの強みです。なかでも、揚げ物や濃い味つけの料理との相性は抜群。ビールに合いそうなダイナミックな料理から、和食、中華料理、ピザをはじめとするイタリア料理まで、どんな料理にもマッチします。ポテトチップスなどのスナック菓子やスイーツとも好相性なので、食後酒としてもおいしくたのしめるでしょう。
ウイスキーとおつまみとの相性は、産地や銘柄の個性によっても変わってきます。いろいろな組み合わせを試して、とっておきのマリアージュを探してみてください。