ハーフロックのおいしいたのしみ方【ウイスキー用語集】

ハーフロックのおいしいたのしみ方【ウイスキー用語集】
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「ハーフロック」という、洗練された1杯に出会ったことはありますか? ハーフロックはシンプルなロックスタイルの飲み方ですが、ウイスキーの香味が引き出されて、奥深いおいしさを堪能できます。今回はハーフロックの特徴や作り方などについて紹介しましょう。

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ウイスキーのハーフロックとは?

ウイスキーのハーフロックとは?

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ハーフロックはウイスキーのたのしみ方のひとつ

ハーフロックは、ロックスタイルの飲み方の一種です。作り方はかんたんで、氷を入れたグラスにウイスキーとミネラルウォーターを1:1の割合で注ぎ、マドラーなどでしっかり混ぜ合わせるだけ。シンプルですが、ウイスキーのおいしさをランクアップさせる飲み方です。

なお、ミネラルウォーターではなく、炭酸水やジンジャーエール、コーラなどを加えたとしても、ウイスキーとの割合が1:1であれば、「ハーフロック」と呼ばれることがあります。

ハーフロックを作るときに、1:1で割る理由

ウイスキーとミネラルウォーターの割合を1:1にする理由は、ウイスキーのおいしさをより引き立てる割合だからです。ウイスキーと同量の水を加えると、ストレートで飲むよりアルコールによる刺激が抑えられ、香りや味わいの特徴がクリアになるといわれています。

ウイスキーをテイスティングする際も、ウイスキーと水を1:1の割合で割るのが基本。ただし、テイスティングでは、氷は使いません。

ハーフロックはどんなときにオススメの飲み方?

ハーフロックは、体への負担がやさしい飲み方です。ウイスキーを水で割ることでアルコール度数が下がって、まろやかで飲みやすくなります。そのため、ストレートやロックよりも軽いテイストで飲みたいときにオススメです。

また、清涼感のある飲み口が魅力のハーフロックは、汗ばむ季節にもよく合います。氷で冷やされたウイスキーの、スッキリとしたのど越しをぜひたのしんでください。

おいしいハーフロックを作るコツ

おいしいハーフロックを作るコツ

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Step1:適切な氷、水、グラスを用意する

【大きめの氷】

市販の氷など、大きめの氷を使うのがコツです。氷が早く溶けてしまうと、1:1のバランスが崩れて、せっかくの風味が損なわれてしまうことも。氷が溶けて水っぽくならないように、なるべく大きめの氷を用意しましょう。

【ミネラルウォーター(天然水)】

使用する水は、ミネラルウォーターがベスト。水の硬度は、クセのある硬水よりもまろやかな口当たりの軟水を選ぶのがポイントです。ウイスキーは産地の水の影響を大きく受けて造られるお酒なので、同じ産地で採水された天然水もオススメ。

【口の広いロックグラス】

ハーフロックには、ロックグラスがよく合います。口広のロックグラスは大きめの氷を入れやすく、マドラーなどでかき混ぜるときにも便利です。

Step2:氷が早く溶けるのを防ぐため、水、グラスをよく冷やす

おいしいハーフロックを作るポイントは、氷を溶けにくくすること。事前にミネラルウォーターとロックグラスを冷蔵庫で冷やしておけば、作るときに氷との温度差が小さくなって溶けにくくなります。

すぐに飲みたいときは、ロックグラスを氷で冷やしてもよいでしょう。球状など大きい塊の氷は溶けにくいので、グラスが冷えたらそのままハーフロックを作ってたのしめます。

よりこだわるならば、少し手間にはなりますが、飲むときに使う氷とは別の氷を用意してグラスを冷やしましょう。こちらは小さい氷でもOK。氷をグラスにたっぷり詰めてマドラーなどでかき混ぜたら、溶けた氷を取り出します。それから、しっかり冷えたグラスに新しい氷を入れてハーフロックを作ると、水っぽくならずに、1:1のベストバランスを長く保ちやすくなります。

いずれにせよ、この冷やすというひと手間で、おいしい1杯に近づきますよ。

Step3:黄金比を守り、ウイスキーと水をよくなじませる

準備が整ったら、さっそく作りましょう。

冷えたロックグラスに氷を入れ、ウイスキーを適量注ぎます。マドラーなどでしっかりかき混ぜてウイスキーをよく冷やすのがポイント。冷たくなってきたら、ミネラルウォーターをウイスキーと同量になるように注ぎ入れます。再びマドラーなどで混ぜたら完成です。

おいしさを追求するなら、メジャーカップ(計量カップ)などできちんと量って、1:1のベストな比率で作りましょう。また、ウイスキーとミネラルウォーターをよくなじませるようにすると、ウイスキー本来の風味が引き出されておいしさが増します。

ハーフロックに似た飲み方で、味わいの違いをたのしもう

ハーフロックに似た飲み方で、味わいの違いをたのしもう

Brent Hofacker/ Shutterstock.com

水割り

日本独特の、昔ながらの飲み方が水割りです。ハーフロックとの違いは、ウイスキーと水の割合にあります。ハーフロックは1:1で作りますが、水割りは1:2~2.5が目安。

水割りはハーフロックよりも水の量が多いので、より穏やかでマイルドな味わいになるのが特徴です。また、使用するグラスは、タンブラータイプが一般的です。

水割りをおいしく作るコツは、やはり溶けにくい大きめの氷を使うこと。氷が溶ける分を考慮して、ミネラルウォーターの量を少なめにしておくのもポイントです。ただし、水割りはきっちり計量せずに、好みの濃さで飲むのがツウのたのしみ方かもしれません。

トワイスアップ(トゥワイスアップ)

トワイスアップは、ウイスキーを常温の水(ミネラルウォーター)で割ってたのしむ飲み方です。ハーフロックとの大きな違いは、氷を使わないこと。氷を使わないので、水も冷やす必要はありません。

作り方は、脚付きのグラスに、ウイスキーと水を1:1の割合で注ぎ、よく混ぜ合わせるだけ。ハーフロックと同じように香味が引き立つ飲み方ですが、トワイスアップでは、グラスから立ち昇る豊かな芳香をよりいっそうたのしめます。ウイスキーの香りを知るのに最適な飲み方ともいえるでしょう。

オンザロック

氷を入れたロックグラスにウイスキーを注いで飲む、粋なスタイルのオンザロック。よく冷えたグラスに大きめの氷を入れ、しっかりかき混ぜてウイスキーを冷やすのが、おいしいオンザロックを作る秘訣です。

オンザロックはシンプルな飲み方なので、氷にこだわって丸氷を使うのもオススメ。見た目にも美しく、グラスに氷がぶつかる音に耳を傾けながら、ゆっくり味わうことができます。

アルコール度数が高いので、チェイサーとして冷たいミネラルウォーターも一緒に用意しておきましょう。

ハーフロックは、ロックと水割りの中間くらいのアルコール度数です。「ロックではきつすぎるけど水割りでは物足りない」というときなどに、選ぶとよいでしょう。ハーフロックを作るコツを覚えて、おいしい1杯を味わってみませんか?

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