ストレートウイスキーのたのしみ方!香りと味を最大限に体験しよう!

ストレートウイスキーのたのしみ方!香りと味を最大限に体験しよう!
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ウイスキーのストレートとは、ウイスキーの飲み方のひとつ。ロックや水割りなど数ある飲み方のなかでも、とくにウイスキーの芳醇な香りとおいしさをたっぷり味わえる飲み方といわれています。今回はそのストレートウイスキーについて紹介します。

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ウイスキーの「ストレート」ってどんな飲み方?

ストレートウイスキーってどんな飲み方?

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ウイスキー通がこだわる「ストレートウイスキー」

「ストレートウイスキー」とは、常温で、ウイスキーに水や氷などを加えず“生(き)”で飲むスタイルのこと。スコッチ愛好家の間では、ストレートのことを「ニート(neat:きちんとした、適切な、整った)」と呼ぶこともあります。

ウイスキーはほんの数滴の水や温度変化で風味が変化する、とても繊細なお酒です。原料や発酵条件、樽の種類などさまざまなこだわりを組み合わせた珠玉のウイスキーは、作り手がベストだと思った状態でボトルに詰められます。そのため、複雑な味や香りを過不足なくたのしみたいときに好まれるのが、「ストレート」という飲み方なのです。

ストレート以外のウイスキーの飲み方

ウイスキーのたのしみ方は人それぞれ。ウイスキーの飲み方にはストレート以外にもさまざまな方法があります。

【オンザロック】

日本では「ロック」とも呼ぶ、おなじみの飲み方です。大きめの氷を入れたロックグラスに常温保存のウイスキーを適量注ぎ、シンプルに味わいます。

【ハイボール】

近年注目を集める「ハイボール」は、ウイスキーにソーダを加えて爽快感たっぷりに仕上げる飲み方です。トニックウォーターやジンジャーエールなど、ソーダ水以外の炭酸入り飲料でさまざまなアレンジをたのしむこともできます。

【水割り】

氷を入れたグラスにウイスキーを入れて、さらに水を注ぐ飲み方です。ウイスキーと水の理想的な割合は、1:2~2.5。水がウイスキーの香りや味わいをやわらかくするため、食事と一緒においしくたのしめます。

このほか、氷を入れず水だけで割る「トワイスアップ」、細かく砕いたクラッシュアイスにウイスキーを注いで作る「ミスト」、ウイスキーにお湯を加えて飲む「ホットウイスキー」などの飲み方もあります。ぜひ、さまざまな飲み方をたのしんでみてください。

ストレートウイスキーを飲むために準備するもの

ストレートウイスキーを飲むために準備するもの

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芳醇な香りをたのしむなら「テイスティンググラス」

ストレートウイスキーのたのしみは、何といってもその芳醇な香りです。ウイスキーは空気に触れた瞬間から刻々と変化します。立ち上る香りや色味などをたのしむため、グラスは透明で厚みのない「テイスティンググラス(ストレート用グラス)」を用意するとよいでしょう。飲み口の薄いガラスのほうが、口当たりのよさをたのしめます。

ただし、「ウイスキーをストレートで飲むならこのグラス」といった絶対的な正解はないので、お店で飲む場合は店員さんの選んでくれたグラスを使いましょう。

ウイスキーは「シングルモルトウイスキー」がおすすめ

個性の強いウイスキーをストレートでたのしむなら、「シングルモルトウイスキー」がおすすめです。

シングルモルトウイスキーとは、単一の蒸溜所で製造したモルトだけをボトリングしたウイスキーのこと。複数の原酒をブレンドして造る「ブレンデッドウイスキー」に対して、蒸溜所の個性を強く感じることができます。シングルモルトウイスキーが空気に触れて変化していくさまを、「ストレートウイスキー」でたのしみましょう。

必要不可欠な「チェイサー」

ウイスキーやグラスと並んで必要不可欠なのが「チェイサー」です。ウイスキーをストレートでたのしむなら、お酒に強い人でもミネラルウォーターや炭酸水など、口直し用の飲み物が入ったチェイサーを用意しましょう。スコッチのような個性の強いウイスキーでも、チェイサーと交互に飲めば口の中をリフレッシュしながらたのしめます。

またチェイサーには、高いアルコール度数による身体への負担を減らし、次に口に入れるお酒への感覚を研ぎ澄まさせるといった役割もあります。

ストレートウイスキーの飲み方とたのしみ方

ストレートウイスキーの飲み方、たのしみ方

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ストレートウイスキーの作り方は非常にシンプル。それぞれのポイントをおさえて、実際にストレートウイスキーを味わってみましょう。

グラスにウイスキーを注ぐ

用意したグラスに適量のウイスキーを注ぎます。テイスティンググラスで味わうなら、注ぐ量は多くてもシングル(30ミリリットル)程度に抑えるのがベター。ウイスキーは空気に触れるほど香りが膨らみます。必要以上に注ぐと、空気に触れる面積が少なくなるので注意してください。

水を飲み、色をたのしむ

一口水を飲むことからスタート。何も飲食していなくても、口の中や鼻の感覚をリセットさせましょう。続いてチェイサーをウイスキーグラスの隣に置き、水と対比して色味を確かめます。ウイスキーはどれも同じ琥珀色と思われがちですが、よく観察してみるとそれぞれの個性が表れていることに気が付きますよ。

香りをたのしむ

次にストレートウイスキーの醍醐味である、香りを感じてみましょう。まず手の熱がウイスキーに伝わらないように、テイスティンググラスのステム(脚)を持ちます。そして、思い切り吸い込むのではなく、ゆっくり鼻を近づけてそっと嗅ぎます。なかには数分で揮発してしまうフレーバーも存在するので、忘れずに注ぎたての香りをたのしんでください。

香りを引き立たせる

それから、グラスの台座(ベース)の部分を親指と人差し指で挟み込むようにして持ち、グラスを少し傾けたり揺らしたりして、ウイスキーを空気に触れさせます。
ストレートウイスキーは、グラスを何度かスワリング(ゆっくり回すこと)してから飲むと、何もしないときと比べて大きな違いを感じられる飲み方です。ウイスキーの香りをより引き立たせて、移ろいゆく香気をたのしみましょう。

口に含んでみる

ストレートウイスキーをたのしむ際は、「飲む」という意識から「舐める」という感覚に切り替えることが大切です。水のように飲みこまず、ほんの少量を口に含みます。舌の上で転がすようにしながら味と香りを感じてみましょう。
飲み込んだあとは、口の中に残る香りや後味、いわゆる「アフターテイスト」をたのしみます。口を閉じたまま鼻から息を吸ってみたり、目を閉じて感覚を研ぎ澄ませたりして余韻をたのしんでください。

ストレートウイスキーを飲むなら自宅?お店 ?

手っ取り早くストレートウイスキーをたのしみたいなら、自宅でチャレンジしてみましょう。好みのウイスキーを気軽にたのしめるのでおすすめです。

もちろん、お店ではお店なりのたのしみ方があります。ある程度しっかりしたオーセンティックバーやウイスキー文化圏のお店であれば、プロにアドバイスを仰ぎながら、ストレートウイスキーをじっくり堪能することができるでしょう。

お店で注文するときは、銘柄名を伝えたあとに「ストレートで」と飲み方を指定するだけでOK。このとき、おすすめの銘柄を尋ねてみてもよいでしょう。また加水用のお水が欲しいときは、チェイサーとは別にミネラルウォーターなどを注文するとスマートです。

「ストレート」なら、ウイスキーが本来持つ複雑な香りや味わいを過不足なく確かめることができます。ストレートの飲み方を知って、グラスやチェイサーなどの準備を整えたら、さっそくストレートウイスキーをたのしみましょう。

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