「マンハッタン」がカクテルの女王と呼ばれる理由とは?
カクテル好きからカクテルの女王と呼ばれ、愛され続ける「マンハッタン」。深く澄んだ赤色のカクテルは映画のワンシーンにも登場し、世界中で有名になりました。今回は、そんな長い歴史を持つ「マンハッタン」の魅力を紹介します。
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大統領選の候補者支援パーティーで誕生
「マンハッタン」が誕生したのは、1876年のこと。第19代アメリカ合衆国大統領選挙の候補者支援パーティーがニューヨークのマンハッタン・クラブで開かれた際、ジェニー・ジェローム(英国首相チャーチルの母親)が考えたといわれています。以降、「マティーニ」と並んで上流階級を象徴するカクテルとなりました。
まずは、ウイスキーとスイートベルモットで作るレシピを見てみましょう。
<レシピ>「マンハッタン」
【材料】
ウイスキー…45ml
スイートベルモット…15ml
アロマティックビダーズ…1tsp(1ティー・スプーンはおおよそ小さじ1杯)
レッドチェリー…1個
【作り方】
1.材料をカクテル・グラスに注いでステア(スプーンで手早くかき混ぜる)する。
2.レッドチェリーを飾って完成!
一般的にはライウイスキー(ライ麦が原料のウイスキー)を使いますが、バーボンやカナディアン・ウイスキーなどを使っても構いません。「マンハッタン」のレッドチェリーは、マンハッタンに沈む夕日をイメージしたもの。カクテルを完成させるために必要な飾りなので、「マンハッタン」を作るときにはぜひレッドチェリーの飾りつけをしましょう。
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マリリン・モンロー主演の映画で一躍有名に
カクテル「マンハッタン」を一躍有名にしたのは、マリリン・モンロー主演の映画『お熱いのがお好き』です。この映画は禁酒法時代のシカゴが舞台になっており、作中にこのカクテルが登場しました。
マリリン・モンローが演じるシンガーが「マンハッタン」を汽車の中で作ろうとするも、なかなか作れずに苦戦するというシーンがあります。水枕やシンバルを使ってカクテル作りをするというちょっと現実離れした手法が出てくるのですが、『お熱いのがお好き』がコメディ映画だとはいえ、時代設定が禁酒法時代だったとすると、このようなシチュエーションは本当にあったのかもしれません。
映画がきっかけで特定のカクテルがブームになることは多いですが、「マンハッタン」も同様で、マリリン・モンローが飲んだカクテルというイメージからさまざまな層に広まりました。
「マンハッタン」は上流階級のたしなみ
誕生の経緯もあり、「マンハッタン」は上流階級の社交場に登場するイメージがあるカクテルです。カクテルの“女王”と呼ばれるゆえんも納得ですね。高層階から眺めるマンハッタンに沈む夕日をイメージしながら味わってみてはいかがでしょうか。
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