本格焼酎の銘酒の魅力を知るにはおいしい焼酎を飲むのが近道! 焼酎通もうならせる人気銘柄を紹介

本格焼酎の銘酒の魅力を知るにはおいしい焼酎を飲むのが近道! 焼酎通もうならせる人気銘柄を紹介
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本格焼酎の銘柄ごとの個性をおいしいか否かの二元論で語ってしまうのはもったいないこと。甘味や旨味、香りなどのバランスや口当たりなど、さまざまな角度から見つめると、焼酎のたのしみは無限に広がります。人気の銘柄で焼酎の魅力を味わって、お気に入りを探してみては?

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本格焼酎の種類と味の特徴をおさらい

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本格焼酎は、主原料の持ち味をたのしむお酒。芋や麦、米、黒糖、そばなど、主原料に使う穀物の種類によって、味わいは大きく違ってきます。ここでは、本格焼酎のなかでも銘柄数が多い芋、麦、米から造られる焼酎について解説します。

芋を主原料にした「芋焼酎」

おもに鹿児島県と宮崎県南部で造られるのが、サツマイモが主原料の芋焼酎。多くの銘柄では麹の原料に米を使用しますが、芋麹を使った芋100%のものもあります。

特徴は、サツマイモ独特のやさしい甘味とほんのりとした香り。麦焼酎や米焼酎と比べてコクが出やすい傾向にありますが、芋の個性が強く感じられるものから、すっきり軽快な味わいのもの、華やかな香りが魅力の銘柄まで、バリエーションは豊富です。

麦を主原料にした「麦焼酎」

麦を主原料に造られるのが、麦焼酎。おもに大分県で生産される、麦と麦麹が原料の全量麦焼酎と、長崎県壱岐市に伝わる麦と米麹が原料の麦焼酎(壱岐焼酎)では、個性が若干異なりますが、どちらも麦特有の香ばしさとすっきりとした飲み口が特徴です。なかには麦チョコ系と呼ばれる個性的な銘柄もありますが、多くはマイルドで飲みやすく、幅広い料理にマッチします。

米を主原料にした「米焼酎」

米だけを原料に造られるのが、米焼酎。米の甘味と旨味、フルーティーな香りがたのしめるうえ、米と合うものならどんな料理とも抜群の相性を発揮します。球磨焼酎で知られる熊本県人吉球磨(ひとよし・くま)地方が有名な産地ですが、全国各地で製造されていて、伝統ある清酒蔵が手掛けることもあります。

飲み比べがたのしい銘酒! シリーズ展開している人気焼酎ブランド5選

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本格焼酎の個性の傾向を知るには、同じブランドの商品を飲み比べるのがおすすめ。人気の焼酎ブランドで、原料の種類や品種、麹菌などの違いがもたらす味わいの変化を実感してください。

本格芋焼酎「佐藤」ブランド

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芋焼酎2種と麦焼酎で展開する「佐藤」は、素材の魅力を絶妙に引き出したプレミアム級の焼酎シリーズ。

「佐藤 黒」の名で親しまれている芋焼酎「黒麹仕込 佐藤」は、黒麹らしいインパクトのある甘さと力強い香味が味わえる人気の1本。レアさでは黒に勝る芋焼酎「白麹仕込 佐藤」(「佐藤 白」)は、黄金千貫(コガネセンガン)の甘さを素直に引き出した逸品です。

麦焼酎好きには、麦の素材感や旨味をきめ細かく表現した「佐藤 麦」もおすすめ。

製造元:佐藤酒造有限会社
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本格芋焼酎「薩州 赤兎馬(せきとば)」ブランド

濵田酒造株式会社サイト

淡麗で軽快、フルーティーな味わいが魅力の芋焼酎ブランド。鹿児島県産の黄金千貫と白麹を使用し、熟成とろ過を繰り返すことで、唯一無二の味わいを実現しています。

芳醇な味わいの「赤兎馬」、紫芋で造るフルーティーな「紫の赤兎馬」、黄金千貫とタマアカネを用いたキンモクセイのような香りの「赤兎馬 玉茜」など、豊富なラインナップから選べます。

製造元:濵田酒造株式会社
販売元:薩州濵田屋株式会社
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本格芋焼酎「芋焼酎 もぐら(土竜)」ブランド

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ろ過を極力抑えた「荒濾(ろ)過造り」で、原料芋が持つ魅力を最大限に引き出した濃厚で味わい深い芋焼酎「もぐら」シリーズ。

黄金千貫で造る「もぐら」、原料に紅さつま(ベニサツマ)の焼き芋を使用し、長期熟成させた「赤もぐら」、種子島産安納芋で造る限定商品「金もぐら」など、品種によって異なる芋の風味をぜひ堪能してください。

製造元:さつま無双株式会社
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本格芋焼酎「白波」ブランド

薩摩酒造株式会社サイト

1970年代後半にTVCMで注目を浴び、第1次焼酎ブームを牽引した「さつま白波」を筆頭に、容量、容器、度数違いも合わせて40種以上の商品を展開する「白波ブランド」。

芋らしい香りと濃厚な甘さの「さつま白波」、黒麹仕込みで華やかな味わいに仕上げた「黒白波」、黄麹ならではのフルーティーな香りが魅力の「さくら白波」などから選べます。

製造元:薩摩酒造株式会社
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本格芋焼酎「宝山(ほうざん)」ブランド

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「宝山」は、日本酒やウイスキーの製造販売でも知られる、弘化2年(1845年)創業の西酒造が手掛ける芋焼酎ブランド。黄麹仕込みの「富乃(とみの)宝山」、黒麹仕込みの「吉兆(きっちょう)宝山」、白麹仕込みの「白天(はくてん)宝山」など、芋の品種や麹菌の種類、製法が異なる逸品がそろっています。

製造元:西酒造株式会社
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一度は飲みたい銘酒! 人気焼酎銘柄5選

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本格焼酎の数ある銘柄のなかでも、通好みの名酒を紹介します。

本格芋焼酎「晴耕雨讀(せいこううどく)」

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9つの蒸溜機を巧みに使い分ける佐多宗二商店の代表銘柄は、南薩産の黄金千貫と国産米麹を原料に、鹿児島銘菓「かるかん」を想わせる甘味とほのかなサツマイモの風味を引き出した、なめらかな口当たりの芋焼酎。可憐な白い花や火打ち石、米を炊いたときのような香りに、カカオやバニラの香りがかすかに漂います。

製造元:有限会社佐多宗二商店
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本格芋焼酎「なかむら」

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造り手は、人の手と人の技にこだわる明治21年(1888年)創業の中村酒造場。石造りの麹室やかめ壺など昔ながらの道具と製法で造り上げる芋焼酎「なかむら」は、主原料に地元産黄金千貫、麹米に「カルゲン農法」で作ったヒノヒカリを使用し、芋のやさしい香りとふくよかな風味を引き出した絶品です。

この蔵の杜氏を務めるのは、「黒瀬杜氏」と肩を並べた伝説の杜氏集団「阿多(あた)杜氏」最後の一人。熟練の技術が育む伝統の味をぜひ一度味わってみてください。

製造元:有限会社中村酒造場
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本格芋焼酎「赤霧島」

霧島酒造株式会社 「赤霧島」サイト

フルーティーな味わいで圧倒的な人気を誇るのが、「黒霧島」でお馴染みの霧島酒造が手がける芋焼酎「赤霧島」です。

紫芋「紫優(ムラサキマサリ)」と霧島レッカ水で造るその雫は、華やかかつ上品な香りと澄んだ甘味が特徴。紫芋に豊富に含まれるアントシアニンが、麹菌が生み出す酸に反応し、もろみが真っ赤に染まることから、「赤霧島」と命名されたそう。

すっきりと飲みやすく、アルコール感も強くないので、焼酎初心者やお酒を飲み慣れていない人にもおすすめです。

製造元:霧島酒造株式会社
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本格麦焼酎「中々(なかなか)」

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「中々」は、明治18年(1885年)創業の黒木本店の定番銘柄で、麦焼酎ブームで爆発的な人気を集めた熟成焼酎「百年の孤独」の原酒としても知られています。

その魅力は、麦本来の上品な香ばしさとやさしい甘味、キャラメルのような風味にあり。麦焼酎好きなら、ぜひ味わっておきたい1本です。

製造元:株式会社黒木本店
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本格米焼酎「吟香 鳥飼(ぎんかとりかい)」

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球磨焼酎のふるさと、熊本県人吉球磨地方で約400年の歴史を持つ鳥飼酒造が手掛ける米焼酎です。

「吟香 鳥飼」の最大の特徴は、日本酒の吟醸酒を想わせる吟醸香。麹の原料になる米を精米歩合58%まで磨き上げることで、上品で華やかな香りと、雑味の少ないまろやかな味わいを実現しました。上質な日本酒や白ワイン感覚でもたのしめる、洗練された1本です。

製造元:株式会社鳥飼酒造
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本格焼酎の銘柄選びに困ったら、人気焼酎ブランドの定番商品を飲み比べたり、焼酎通も認める人気銘柄を片っぱしから飲んでみるとよいでしょう。おいしい焼酎に馴染みながら、好みの傾向を把握して、とっておきの1本を見つけてくださいね。

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