芋焼酎のおすすめ銘柄と、その魅力を紹介!

芋焼酎のおすすめ銘柄と、その魅力を紹介!
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芋焼酎はサツマイモを原料とした焼酎。かつては芋焼酎といえば独特の強烈な臭いが苦手という人も多かったようですが、近年では原料や製法の改善が進み、甘い香りと味わいが多くのファンを生んでいます。そんな芋焼酎の魅力と、おすすめの銘柄を紹介しましょう。

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芋焼酎の魅力を改めて知ろう!

芋焼酎の魅力を改めて知ろう!

Nishihama/ Shutterstock.com

芋焼酎の魅力といえば、何といっても原料となるサツマイモ由来の素朴な甘さ。ホクホクの焼き芋を思わせるような、ほんのりとした香りと、口に含んだときに広がるやさしい甘味は、他の焼酎にはない芋焼酎ならではの魅力です。

かつては、芋焼酎といえば「クセの強い独特の臭気が苦手」と敬遠されがちでしたが、それは粗悪な焼酎も多かった、かつてのイメージが残っているだけ。
近年では、製造方法の改良が進むとともに、「コガネセンガン」や「ジョイホワイト」といった焼酎向けのサツマイモの品種改良も進み、その相乗効果によって、クセの少ない上品な甘さと香りが大きな魅力となっています。

そんな芋焼酎のたのしみ方としては、甘い香りが引き立つお湯割りが“王道”。焼酎は高温にすることで香りが広がるとされていて、お湯割りにすることで、アルコールの刺激が抑えられ、芋焼酎の魅力であるふくよかな香りが立ち上ります。
おいしいお湯割りをたのしむためのポイントは、はじめにやや高めの温度のお湯を注ぎ、後から芋焼酎を注ぐこと。こうすることで、温度差によって自然な対流が促され、よりまろやかな味わいがたのしめます。

芋焼酎の魅力を支える原料芋

芋焼酎の魅力を支える原料芋

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芋焼酎の原料といえばサツマイモですが、「サツマ(薩摩)」といえば鹿児島県の昔の呼び名。その名のとおり、サツマイモの産地といえば鹿児島が本場であり、芋焼酎の蔵元も鹿児島県や、隣接する宮崎県に集中しています。
現在、鹿児島で地元産原料を用いて造られる芋焼酎は、世界貿易機関(WTO)の協定にもとづく産地指定銘柄として「薩摩焼酎」と呼ぶことが許されています。まさに、この地を象徴する食文化のひとつといえるでしょう。

鹿児島でサツマイモ栽培が定着したのは、江戸時代の中頃のことといわれています。鹿児島の大地は、桜島から吹き出す火山灰に覆われたシラス台地。米などの栽培には適しませんが、サツマイモならやせた土地でも育つことから、薩摩藩が栽培を奨励しました。やがてこの地の特産品となり、米や雑穀に代わって焼酎造りの原料として定着するようになりました。

近年、芋焼酎の原料芋として主体になっている品種が「コガネセンガン(黄金千貫)」です。「千貫」と名がつくように収穫量が多いことにくわえ、デンプン質が豊富なため蒸溜できるアルコール量が多く、くわえて栗のようなふくよかな甘味をもつことから、焼酎用の原料芋として定着しています。
最近では、さわやかでフルーティな味わいをもたらす原料芋「ジョイホワイト」も開発され、芋焼酎の魅力にさらなる広がりを与えています。

芋焼酎のおすすめ2 本格焼酎蔵の自信作「日向木挽(ひゅうがこびき)」

芋焼酎のおすすめ2 本格焼酎蔵の自信作「日向木挽(ひゅうがこびき)」

出典:雲海酒造サイト

芋焼酎といえば、まず鹿児島県を頭に浮かべる人が多いでしょうが、お隣の宮崎県でも、とくに鹿児島と隣接した南部地方では、芋焼酎の生産がさかんに行われています。
なかでも代表的な銘柄が雲海酒造の「日向木挽」。芋焼酎ならではの素朴でコクのある味わいがたのしめる本格焼酎です。

雲海酒造といえば、そば焼酎のパイオニアとして知られていますが、昭和42年(1967年)の創業当初はサトウキビ焼酎を造っていて、現在もそば焼酎だけでなく、芋焼酎や米焼酎、麦焼酎、さらにはリキュールや清酒などを幅広く造っています。

「日向木挽」は、そんな雲海酒造が自信をもって提供する芋焼酎。周囲を森と清流に囲まれた宮崎県綾町の「綾蔵」において、南九州産のコガネセンガンを原料に、熟練の職人たちが丹精込めて造っています。
定番の「日向木挽」にくわえて、黒麹仕込みでキレよく仕上げた「日向木挽 黒」、日向灘から採取した独自酵母「日向灘黒潮酵母」を用いた「木挽BLUE」をラインナップしているので、飲みくらべてみるのもたのしいでしょう。

製造元:雲海酒造株式会社
公式サイトはこちら

芋焼酎のおすすめ1 芋の旨味をしっかり感じさせる「㐂六(きろく)」

芋焼酎のおすすめ1 芋の旨味をしっかり感じさせる「㐂六(きろく)」

Nishihama/ Shutterstock.com

芋焼酎のなかでも、サツマイモの旨味をしっかりと感じられると評価が高いのが、黒木本店の「㐂六(きろく)」です。
黒木本店といえば、プレミアム焼酎「百年の孤独」で有名。明治18年(1885年)の創業以来、高品質な焼酎造りを続けている、宮崎県を代表する芋焼酎です。

「㐂六」はこの蔵が元自ら運営する農業生産法人「甦る大地の会」の畑で育ったコガネセンガンを原料に、尾鈴山から流れ出る地下水で仕込んだ芋焼酎。サツマイモ由来のほのかな甘味と、どっしりと厚みのある香りが魅力です。

芋の旨味が濃縮されているだけに、水割りでたのしむのがおすすめ。ロックで飲むよりも、さらに風味が豊かになり、甘味と風味のバランスを堪能できます。また、寒い時期には、やはりお湯割りが定番。風味が少しやわらかになり、丸みを帯びた味わいになります。

ちなみに「㐂六」という銘柄は、黒木本店の「くろき」を反対から読んだものだとかす。蔵元の名前をそのまま銘柄に冠していることからも、その品質に対する自信のほどがうかがわれます。

宮崎の焼酎【㐂六(きろく)】穀物をしっかりと感じさせる芋焼酎

芋焼酎のおすすめ3 “芋臭さ”を前面に打ち出した「小鶴(こづる) 初心者お断り」

芋焼酎のおすすめ3 “芋臭さ”を前面に打ち出した「小鶴(こづる) 初心者お断り」

出典:小正醸造サイト

芋焼酎といえば、かつては独特の“芋臭さ”が敬遠されたものですが、近年では独特の臭気を抑えた、上品な香りをもつ芋焼酎がほとんど。こうしたトレンドが芋焼酎の普及に貢献したのは確かですが、年季の入った芋焼酎ファンのあいだでは、「あの強烈な臭さこそが芋焼酎の魅力」といった声も聞こえています。

そんな芋焼酎マニアの声に応えるべく、“芋臭さ”をあえて前面に打ち出した芋焼酎が小正醸造の「小鶴」。なかでも「小鶴 初心者お断り」はラベルに「芋の臭さがたまらない」と大書されていて、昔ながらのクセの強い芋焼酎を愛する人から喝采を浴びています。

造り手の小正醸造は、明治16年(1883年)の創業以来、鹿児島県日置市において130年にわたって焼酎造りを続けてきた老舗。代表銘柄の「さつま小鶴」は、鹿児島産のコガネセンガンを白麹でていねいに仕込んだ、すっきり辛口の芋焼酎です。

「小鶴 初心者お断り」は、コガネセンガンと農林2号という2種類の原料芋から造った原酒のうち、とくに香りが強いものを選んでブレンドすることで、芋臭さとコクの強さを打ち出しています。
クセが強いからといって、決して昔のような質の低い芋焼酎ではなく、焼酎を飲み慣れた人であれば、力強くて濃厚な芋の香りと甘味を堪能できます。お湯割りやロックはもちろん、よく冷やしてストレートでたのしんでもらいたい芋焼酎です。

製造元:小正醸造株式会社
公式サイトはこちら

芋焼酎は、サツマイモならではの素朴で自然な甘味が魅力。とはいえ、その味わいは決して画一的なものではなく、蔵元それぞれの工夫によって、バラエティ豊かな魅力を備えています。ここで紹介した銘柄をはじめ、さまざまな芋焼酎を飲みくらべてみることで、芋焼酎の奥深い魅力を堪能できるでしょう。

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