【ウイスキー入門】初心者向けに基本の知識・飲み方から、おすすめの1本までわかりやすく解説

ウイスキー初心者でも、おいしさの秘密や飲み方などの基礎知識を身につけるだけで、たのしみ方が広がります。今回は、ウイスキーの原料や産地、味わいの特徴、初心者におすすめのウイスキーの選び方や飲み方に加え、初めてでも飲みやすく、コスパに優れたおいしい銘柄も紹介します。
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近年では、食事に合わせやすい「ハイボール」で乾杯するのが定番となり、ウイスキーはますます身近なお酒として親しまれるようになりました。ここでは、そんなウイスキーの奥深い魅力や多彩な飲み方などを、わかりやすく紹介していきます。
ウイスキーとは?

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ウイスキーは、大麦麦芽(モルト)などの穀類を原料として造られる蒸溜酒。アルコール度数は、一般的な製品で約40~43度と高く、銘柄によっては50度を超えるものもあります。世界中で多彩な風味のウイスキーが造られています。
ウイスキーは穀類が原料の蒸溜酒
ウイスキーは、大麦麦芽(モルト)やトウモロコシ、小麦、ライ麦などの穀類を原料に造られる蒸溜酒です。大麦麦芽のみで仕込まれたものは「モルトウイスキー」、トウモロコシや小麦を中心に仕込まれたものは「グレーンウイスキー」と呼ばれます。とくに、これらをブレンドして仕上げるブレンデッドウイスキーは、価格も手ごろで飲みやすく、世界的に広く流通しています。
ウイスキーは蒸溜酒のためアルコール度数は高めで、一般的な製品で約40~43%、なかには50%を超えるものもあります。度数が高いため、「肝臓に悪いのでは?」と心配する人もいますが、ウイスキーだけが特別に、体へ大きな負担をかけるわけではありません。おいしく長くつき合うためには、どの種類のお酒でも適量をたのしむことが大切です。

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産地は世界中に広がる
ウイスキーの産地といえば、スコットランド、アイルランド、アメリカ、カナダ、日本の5大産地が有名です。これらの産地で造られたウイスキーは「世界5大ウイスキー」として広く知られています。
スコッチの奥深いスモーキーフレーバーや、アイリッシュの軽やかでスムーズな口当たり、バーボンの甘く力強い風味、カナディアンの軽快さ、そして日本の繊細でバランスの取れた味わい。それぞれに個性があるのは、原料や製法だけでなく、気候や水、風土などのテロワールが大きく影響しているからです。土地ごとの環境の違いが、ウイスキーの風味に映し出されていて、飲む人を魅了しています。
近年では、小規模ディスティラリー(蒸溜所)が手がけるクラフトウイスキーや、台湾やインド、フランスといった新興産地のウイスキーも世界的なコンペティションで高く評価されています。いまや世界各地で、個性的なウイスキーが次々と誕生していて、よりいっそうたのしみが広がっています。

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ウイスキーの香りと味わいの特徴
ウイスキーの魅力は、なんといってもその多彩な香りと味わいにあります。熟成に使う樽や原料、造り手のこだわりによって銘柄ごとに表情が変わり、多彩な味わいに出会えます。
たとえば、リンゴや洋ナシなど果物を想わせるフルーティーな香りや、燻製や潮風を感じさせるスモーキーな香り、胡椒やシナモンのようなスパイシーさ、スミレやヒース(ヘザー)などの花を想わせるフローラルなアロマ、バニラやハチミツのような甘さなど、その幅はじつに豊かです。
同じボトルでも、飲み方や飲むシーンによって印象が変わるのも大きな魅力です。種類によって風味ががらりと変わるので、自分好みの1本を探すおもしろさがあるお酒ともいえます。
初心者におすすめのウイスキーの選び方

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初心者におすすめなのは、フルーティーやフローラル、バニラやハチミツのような甘味を感じるウイスキーです。産地別にみると、アメリカのバーボンやカナディアン(カナダ)、アイリッシュ(アイルランド)などが比較的親しみやすく、日本のウイスキーも飲みやすいと評判です。とくに、まろやかに仕上げられたブレンデッドウイスキーは、初心者にぴったりの1本といえます。
フルーティーやフローラル、甘いタイプは飲みやすい
ウイスキーの初心者には、フルーティーな果物系や、華やかなフローラル系、バニラやハチミツのような甘味を感じるものがおすすめです。これらのタイプのウイスキーは、親しみやすい香りと味わいで、多くの人に好まれやすい傾向があります。
一方で、ウイスキーのなかには、薬品のような個性的な香りや、スモーキーで力強いタイプもあります。初心者にはハードルが高く感じられるかもしれませんが、そのクセこそが魅力だと支持する愛好家も数多くいます。
もちろん「おいしい」と感じる基準は人それぞれ。スモーキータイプでも、軽くて飲みやすい銘柄もあるので、少しずつ試して自分に合う1本を探すのもたのしみ方のひとつです。

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初心者も親しみやすいウイスキー産地と種類
ウイスキーは、産地によって個性が異なります。初心者でも親しみやすいのは、バニラのような甘い香りが魅力のアメリカのバーボンウイスキーや、カクテルベースにもよく使われるカナダのカナディアンウイスキー、軽快で飲みやすいアイルランドのアイリッシュウイスキーなどです。そしてもちろん、日本のウイスキーは日本人の味覚に合いやすく、食事のお供にも最適です。
ウイスキーの本場スコットランドのスコッチウイスキーは、本格派の印象が強いですが、初心者にも飲みやすいタイプがあります。その代表が、まろやかで飲みやすく仕上げられた、ブレンデッドスコッチウイスキーです。スコッチ入門にぴったりな銘柄もそろっています。
新興産地では、近年世界的に注目されている台湾ウイスキー、「カバラン(KAVALAN)」がとくにおすすめです。フルーティーでクリーミーな味わいが特徴で、上級者はもちろん初心者にも飲みやすく、高く評価されています。
初心者におすすめのウイスキーの飲み方

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ウイスキー初心者におすすめの、おいしい飲み方を紹介します。
ウイスキーハイボールは初心者にぴったり
「これからウイスキーをたのしみたい」というビギナーに、とくにおすすめなのがウイスキーハイボールです。
ハイボールは、ウイスキーを炭酸水(ソーダ)で割るだけのシンプルな飲み方で、爽快な飲み口が特徴のウイスキーカクテルです。炭酸水で割ることでアルコール度数がやわらぎ、口当たりも軽やかに。もちろん、食事との相性も抜群です。いまや最初の1杯として定着しています。
ウイスキーハイボールはバーなどでも飲めますが、近年は市販のハイボール缶が増えていて、より気軽に試しやすくなっています。
また、家でもかんたんに作れます。氷を入れたグラスに注ぐウイスキーと炭酸水の比率は、1:3から1:4くらいが目安。濃度を自分好みに調整したり、レモンやライムの果汁を加えたりと、アレンジをたのしめるのが自分で作る醍醐味です。
ウイスキーの独特の風味に慣れていない人でも、爽快感のあるハイボールなら、挑戦しやすいでしょう。

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初心者はストレートやロックより水割りがおすすめ
もうひとつ、初心者におすすめなのが水割りです。氷を入れたグラスにウイスキーを注ぎ、好みの量の水を加える飲み方で、日本ならではのスタイルとして親しまれています。水で割ることで、アルコールの刺激がやわらぎ、ウイスキーの香味をゆっくり味わえます。
水割りは日本の食文化にもよくなじみ、和食と合わせてたのしむ人も少なくありません。ストレートやロックは少しハードルが高いと感じる人でも、水割りなら無理なくウイスキーの奥深さをたのしめます。
ちなみに、ウイスキーに加える水は、よく冷やしたミネラルウォーターがおすすめです。

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ウイスキーのジュース割りも飲みやすい
ウイスキーは、ジュースなどのソフトドリンクで割ることで、ぐっと飲みやすくなります。代表的なのは、「コーラ割り(コーラハイ)」や「ジンジャーエール割り(ジンジャーハイボール/ジンジャーハイ)」で、ウイスキーの風味に甘さや爽快感が加わり、初心者でも抵抗感なく味わえる1杯になります。さらに、オレンジジュースやリンゴジュースで割れば、フルーティーなカクテル風の味わいをたのしめます。
ほかにも、バーボンウイスキーをミルクで割れば、まろやかな口当たりのカクテル「カウボーイ」に。ちょっとユニークなたのしみ方として、バニラアイスにウイスキーをほんの少し垂らすと、大人向けのデザートに早変わり。お酒に強くない人でも試しやすく、ウイスキーの新しい一面に出会えます。
機会があれば、ふだんのお酒とはひと味違うマリアージュをたのしんでみてください。
初心者も買いやすい! 安くておいしい3,000円以内のウイスキー
高級なイメージのあるウイスキーでも、3,000円以内で買えるコスパ抜群の銘柄はたくさんあります。日本の「角瓶」やアメリカのバーボン「ジムビーム」などは、お手ごろ価格でおいしく飲みやすいため、ウイスキー初心者にもおすすめです。スコッチウイスキーのなかにもコスパのよい銘柄はあるので、気になる人はぜひ探してみてください。
サントリーウイスキー角瓶|厚みのあるコクとドライな後口【日本】

画像提供:サントリーホールディングス株式会社
日本のウイスキーといえば外せないのが「サントリーウイスキー角瓶」です。クセの少ないバランスのよい味わいで、とくにハイボールとの相性は抜群。いわゆる「角ハイボール(角ハイ)」として広く親しまれていて、国産ウイスキーのなかでもトップクラスの人気を誇ります。
容量700ミリリットルの希望小売価格は1,910円(税別)と手に取りやすい価格帯で、初めての1本にもぴったりです。
製造元:サントリー株式会社
商品名:サントリーウイスキー角瓶
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ジムビーム®|甘く豊かな風味【アメリカ】

画像提供:サントリーホールディングス株式会社
アメリカを代表するバーボンウイスキーのひとつ「ジムビーム(R)」。キャラメルやバニラのような甘味に加え、穀物やオーク樽由来のウッディな風味もしっかりと味わえます。通常のハイボールはもちろん、コーラとの相性も抜群で、カジュアルにたのしめます。
容量700ミリリットルの希望小売価格は1,690円(税別)と手ごろな価格で、バーボン入門にも最適な1本です。
国内販売元:サントリー株式会社
商品名:ジムビーム
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「Beam & Cola」レシピはこちら
ウイスキーは上級者向けのお酒というイメージがありますが、ウイスキー初心者でも飲みやすい銘柄はたくさんあります。コンビニでも手に入るコスパ抜群のウイスキーやハイボール缶など、機会があれば身近なところから試してみてはいかがでしょう。



























