「インディアンウイスキー」に世界のウイスキー愛好家が注目!?

「インディアンウイスキー」に世界のウイスキー愛好家が注目!?
出典 : Hybrid Gfx/ Shutterstock.com

「インディアンウイスキー」とは、その名のとおり、インド産のウイスキー。スコッチをはじめとした世界5大ウイスキーと比べると、日本での知名度は劣りますが、近年では世界的に注目が高まっています。今回はインディアンウイスキーの魅力や代表的な銘柄などを紹介します。

  • 更新日:

「インディアンウイスキー」はインド産のウイスキー

「インディアンウイスキー」はインド産のウイスキー

mrinalpal/ Shutterstock.com

インディアンウイスキーは知られざるウイスキー大国、インドのウイスキー

インディアンウイスキーとは、文字どおりインド産のウイスキーのこと。ウイスキーの生産国と言えばスコットランド、アイルランド、カナダ、アメリカ、日本の、いわゆる「世界5大ウイスキー」が有名ですが、インドは隠れたウイスキー大国です。
日本ではあまり知られていませんが、じつはウイスキーの消費量で世界トップを誇るのがインド。世界のブランド別販売量ランキングでも、トップ10の6つまでをインディアンウイスキーが占めています。

インディアンウイスキーの歴史は植民地時代にスタート

インドでウイスキーが飲まれ始めたのは19世紀、イギリスの植民地だった時代と言われています。1820年ごろには蒸溜所が設立され、インド産のウイスキーが登場し始めます。
当初のインディアンウイスキーは、サトウキビから砂糖を生成する際に出る副産物である廃糖蜜(モラセス)を原料としていました。
近年では、スコッチなどと同様にモルト(大麦麦芽)を使用したモルトウイスキー造りも本格化。世界的な品評会で賞を獲得するインディアンウイスキーも登場するなど、国際的な評価も高まっています。

インディアンウイスキーには熱帯ならではの魅力が

インディアンウイスキーには熱帯ならではの魅力が

ELAKSHI CREATIVE BUSINESS/ Shutterstock.com

インディアンウイスキーは熱帯気候のもとで造られる

インディアンウイスキーと、世界5大ウイスキーと呼ばれるウイスキーとの大きな違いが気候環境です。
スコットランドやアイルランドをはじめ、ウイスキーは寒冷地で造られるイメージがありますが、インドは熱帯の国。ウイスキー造りの常識を覆すような環境で生まれたウイスキーには、他の地域のウイスキーにない個性や魅力があります。

熱帯でのウイスキー造りは熟成が急速に進む

ウイスキー造りにおいて、産地の気候は大きな影響を与えますが、熱帯気候の影響がとくに顕著なのが熟成工程。気温が高いだけに、熟成が速く進むのです。
本来、じっくり原酒の中に溶け込んでいく樽の香味成分も急速に凝縮されるため、常にテイスティングなどで品質を管理しなければいけない難しさがあります。
一方で、熟成が早いということは、ウイスキーを出荷できるまでの間隔を短くできるメリットにもなります。近年では、熟成の早さを活かして実験的な仕込みを行う蒸溜所が増え、新たな個性を持つウイスキーが生まれています。

インディアンウイスキーがあまり知られていない理由は?

インディアンウイスキーがあまり知られていない理由は?

Khosro/ Shutterstock.com

インディアンウイスキーのほとんどが国内消費される

インディアンウイスキーは、その消費量や出荷量の多さから、本来ならば世界5大ウイスキーに加えて6大ウイスキーに数えられてもおかしくありません。
にもかかわらず、最近まで世界的な知名度が低かったのには理由があります。インディアンウイスキーのほとんどが、インド国内で消費されていたからです。

インディアンウイスキーはEUではウイスキーと認められない!?

インディアンウイスキーの知名度が低かったもうひとつの理由が、その原料です。
前述のように、インディアンウイスキーの主原料は廃糖蜜が中心でしたが、EUではウイスキーを「穀物を原料とする蒸留酒を木の樽で熟成させたもの」と定義しています。このため、廃糖蜜を原料としたインディアンウイスキーは、EU域内ではウイスキーとして販売できず、「ラム」として販売されているものも多いのだとか。
最近では、インドでもモルトウイスキーを造る蒸溜所が増えていて、今後、世界のウイスキー情勢は大きく変化するかもしれません。

インディアンウイスキーの代表銘柄

インディアンウイスキーの代表銘柄

Sergiy Palamarchuk/ Shutterstock.com

インディアンウイスキーにも世界的な銘柄が

インディアンウイスキーの主流を占めるのは、国内で消費される廃糖蜜原料のウイスキーですが、近年では世界市場を意識したモルトウイスキーも登場しています。すでに世界的な知名度を持つ銘柄もいくつかあるので、代表的な銘柄を紹介します。

【アムルット】
インド産シングルモルトの最高峰として知られているのが「アムルット」です。代表銘柄である「アムルット・フュージョン」は、ウイスキー評論家として知られるジム・マレー氏が2010年の著書「ウイスキー・バイブル」で100点満点中97点という高得点をつけました。2008年に開催されたウイスキーの品評会「モルト・マニアックス・アワード2008」でも最高賞に輝くなど、世界に認められたインディアンウイスキーの代表格と言えるでしょう。

【ポール・ジョン】
「ポール・ジョン」も近年、注目を集めているインド産シングルモルトです。すでに世界的な販売網を整備していて、日本でも2017年から販売が開始されています。これからもっと世界に広がっていくインディアンウイスキーのひとつとなるでしょう。

これからのウイスキー業界で、さらなる成長と期待が寄せられるインディアンウイスキー。注目度が高まり、日本でも少数ながら店頭に並ぶようになってきました。見かけた際はぜひお試しください。

おすすめ情報

関連情報

ウイスキーの基礎知識