ウイスキーの適量はどのくらい? 1日の飲酒量の目安を知っておこう

ウイスキーの適量はどのくらい? 1日の飲酒量の目安を知っておこう
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ウイスキーの適量は、厚生労働省が推進する「健康日本21」によると男性で1日約60ミリリットル、ダブル1杯分が目安。女性はこの1/2~2/3くらいに抑えることが推奨されています。今回は、ウイスキーの飲み方別の適量や、適量の計算方法、適量を守る飲み方などについて紹介します。

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厚生労働省が推進する健康施策「21世紀における国民健康づくり運動(健康日本21)」には、1日の節度ある適度な飲酒量の目安が提示されています。

「健康日本21」で提示されているアルコールの適量は1日約20グラム

アルコールの適量は1日約20グラム

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ウイスキーを飲むときは、「健康日本21」で提示されている指標を目安に適量を心がけましょう。

飲みすぎ注意! 「節度ある適度な飲酒」とは

厚生労働省が推進する「健康日本21」には、節度ある適度な飲酒の指標として、1日あたりの平均純アルコールで約20グラムと提示されています。

ただし、これは男性の場合の目安量で、男性よりも比較的体の小さい女性はアルコールの影響を受けやすいため、適量とされる約20グラムの1/2~2/3程度(10~12グラム程度)に抑えることが望ましいとされています。

また、アルコールの適量は個人の体質によって異なります。とくに、お酒を飲むとすぐに顔が赤くなる人や、アルコールの分解速度が低下しがちな65歳以上の高齢者などは、飲酒量を控えることが推奨されます。

なお当然ながら、お酒はほとんど飲まない、飲めないという人に、1日約20グラムのアルコール摂取を勧めるということではありません。

(参考資料)
厚生労働省 健康21|アルコール
厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイト e-ヘルスネット|女性の飲酒と健康

ウイスキーの適量は1日約60ミリリットル

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1日平均純アルコール20グラムは、各酒類のどのくらいの量に相当する?

たとえば、アルコール度数40~43%のウイスキーの20グラムは、およそ60ミリリットルに相当します。つまり、シングルで2杯、ダブルで1杯がウイスキーの適量の目安。ちなみに、「シングル」「ダブル」はウイスキーの量を表す単位で、シングル=約30ミリリットル、ダブル=約60ミリリットルにあたります。

なお、ウイスキー以外のお酒の純アルコール量約20グラムに相当する目安量は、以下のとおりです。

◇ビール:中瓶またはロング缶1本(約500ミリリットル)
◇日本酒:1合(約180ミリリットル)
◇ワイン:グラス2杯弱(約200ミリリットル)
◇焼酎(アルコール度数25%):グラス1/2杯(約100ミリリットル)
◇缶チューハイ(アルコール度数7%):1本(約350ミリリットル)

(参考資料)
厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイト e-ヘルスネット|飲酒量の単位

ウイスキーの飲み方別~適量の目安

飲み方別にウイスキーの適量の目安を知ろう

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どんな飲み方をしたとしても、ウイスキー自体の適量は1日約60ミリリットルまでということになります。とはいえ、飲み方別に何杯くらいが適量に相当するかを把握しておけば、お店や自宅で適量を守って飲むのに役立つかもしれません。参考までに、それぞれ適量の目安はグラス何杯かを紹介していきます。

ストレートやロックの適量

ウイスキーのアルコール度数は一般的に40~43%ほどあり、これをそのままたのしむ飲み方がストレートです。一方、ロック(オンザロック)は、大きめの氷を入れたロックグラスにウイスキーを注ぎ、シャープな香味をたのしみます。

バーなどでウイスキーをストレートやロックで飲む場合、シングル(約30ミリリットル)やダブル(約60ミリリットル)の単位で注文するのが一般的。これを前提とすると、ストレートやロックの適量は、男性の場合シングルで2杯、ダブルで1杯が目安。女性の場合は、シングル1杯程度にとどめるのが望ましいといえます。

なお、バーなどでは、オーダー時にこちらから指定しなければ、基本的にはシングルで提供されることが多いようです。

ストレート&ロックの適量の目安はダブル1杯

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ハイボールの適量

幅広い人に人気のハイボールは、氷をたっぷり入れたグラスにウイスキーと炭酸水を注ぐさわやかな飲み方。ウイスキーと炭酸水の黄金比は、1:3~4程度といわれています。

ハイボールをウイスキー量30ミリリットルで作る場合は、男性でグラス2杯、女性で1杯程度が適量の目安となります。

意外と少ないと感じるかもしれませんが、アルコール度数40%のウイスキーを使ったとして、ウイスキーと水の割合を1:3で作ったときのアルコール度数は約10%。1:4の割合で作ったとしても約8%と、一般的な日本のビール(約5%)よりも度数は高めです。

ハイボールは、のどごしがよくて飲みやすいためゴクゴクと飲みたくなりますが、やはり飲みすぎには注意が必要です。

ハイボールや水割りの適量は濃度によって変わる

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水割りの適量

水割りは、氷を入れたグラスにウイスキーを注ぎ、天然水またはミネラルウォーターで割る飲み方で、ウイスキーと水の割合はとくに決まっていません。好みの濃度で自由にたのしめるのが水割りの魅力です。

たとえば、ウイスキー10ミリリットルで作ったときの適量の目安は、男性で6杯、女性で3杯くらい。ウイスキー30ミリリットルで濃いめに作れば、男性で2杯、女性で1杯程度が適量の目安となります。

なお、ハイボールの場合も同じですが、どんなに薄めて作ったとしても、基準とされている約60ミリリットルを超えれば飲みすぎとなることをお忘れなく。

ウイスキーの適量を把握する方法は?

ウイスキーの適量を計算

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純アルコール量や血中アルコール濃度を求める計算式を使えば、適量の目安は何杯なのか、酔いの程度はどのくらいになるのかといったことを把握できます。

純アルコール量の計算方法

ウイスキーをはじめ、お酒に含まれる純アルコール量は以下の計算式で算出できます。

純アルコール量を求める計算式

純アルコール量(グラム)=お酒の量(ミリリットル)× アルコール度数または%/100 ×0.8(アルコールの比重)

<例1>
アルコール度数40%のウイスキー30ミリリットルをストレートで1杯飲む場合

30×40/100×0.8=9.6グラム

<例2>
ウイスキー30ミリリットル、天然水120ミリリットルで作ったアルコール度数8%のハイボールを2杯(300ミリリットル)飲む場合

300×8/100×0.8=19.2グラム

飲む前に計算しておけば、適量の範囲でたのしむことができそうです。

キリンホールディングスのサイト「適正飲酒のススメ 飲酒習慣診断」を活用すれば、純アルコール量をかんたんに調べることができます。

アルコール摂取量と処理時間|適正飲酒のススメ|キリンホールディングス

純アルコール量20グラム以内に抑えることが大事

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血中アルコール濃度の計算方法

同じ量のウイスキーを飲んだとしても、ほろ酔い程度にたのしめる人もいれば酔いが回ってしまう人もいます。その理由のひとつは、体重によってアルコールの分解能力が変わるため。個人差はありますが、一般にアルコールの分解能力は体重が軽い人ほど低く、重い人ほど高いといわれています。

もちろん体重以外にも、肝臓の大きさや分解酵素の分泌能力なども関係してくるので一概にはいえませんが、体重=体の大きさはひとつの目安になっています。

なお体重は、酔いの程度を判定するときに用いられる血中アルコール濃度を求めるときにも用いられます。
血中アルコール濃度は、以下の計算式で算出できます。

血中アルコール濃度を求める計算式

血中アルコール濃度(%)=(飲酒量(ミリリットル)×アルコール度数(%))÷(833×体重(キログラム))

<例>
体重60キログラムの人が、アルコール度数40%のウイスキーをストレートで30ミリリットル飲んだ場合

(30×40)÷(833×60)=約0.024%

血中アルコール濃度が0.02~0.04%は爽快期、0.05~0.1%はほろ酔い期にあたり、一般的にたのしく飲める段階はほろ酔い期までといわれています。

上に挙げた例の場合は、体重60キログラムの人にとって爽快感をたのしめる量だということがわかります。

ウイスキーはほろ酔い程度に飲むのがおすすめ

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「ほろ酔い程度」を基準にする場合の計算方法

以下の計算式を使えば、ウイスキーをほろ酔い程度(=血中アルコール濃度0.1%)でたのしみたいときなどに、飲酒量の上限がわかって便利です。

ほろ酔い程度の飲酒量目安(=適正飲酒量)を求める計算式

飲酒量の上限(ミリリットル)=(血中アルコール濃度0.1(%)×833×体重(キログラム))÷アルコール度数(%)

<例1>
体重60キログラムの人が、アルコール度数40%のウイスキーをストレートで飲む場合

0.1×833×60÷40=約125ミリリットル

⇒上限はウイスキーダブル2杯(約120ミリリットル・純アルコール量約40グラム)程度

<例2>
体重60キログラムの人が、アルコール度数8%のハイボールを飲む場合

0.1×833×60÷8=約624ミリリットル

⇒上限は約300ミリリットルのハイボール2杯(約600ミリリットル・純アルコール量約19グラム)程度

ウイスキーはほろ酔い程度にたのしむのがベター

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ほろ酔いを基準とすると、60キロ以下の人は例1.2で記した上限よりも少ない量に抑える必要があり、60キロ以上の人は多めに飲んでも問題ないことになります。

ただし、体重だけを基準に適量を決めるのは禁物です。あくまで「健康日本21」が提唱する節度ある適度な飲酒量を1日の目安にして、男性でウイスキー約60ミリリットル、女性で約30~40ミリリットル以内に抑えることを強く推奨します。また体調などにも十分配慮してくださいね。

ウイスキーの適量を守るには?

ウイスキーの適量を守るには?

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1日の適量を守ってウイスキーを飲むときに、気をつけたいポイントを紹介します。

カラダの負担を軽減するウイスキーの飲み方は?

ウイスキーなどアルコール度数の高いお酒は、胃腸への刺激が強く肝臓にかかる負担が大きいうえ、血中アルコール濃度が早く上昇するので酔いが回りやすいといわれています。

体への負担をなるべく軽減させるには、
◇食事をしながらゆっくりと飲む
◇チェイサーを用意して交互に飲む
◇天然水や炭酸水などで割って薄めて飲む
などがおすすめです。

そうすることで胃腸への刺激が抑えられ、血中アルコール濃度の上昇がゆるやかになって肝臓への負担が減り、酔いにくくなります。

とくに空きっ腹で飲むとアルコールによる影響を受けやすくなるので、必ず食事やおつまみと一緒に、適量の範囲でたのしんでください。

ウイスキーは食事やおつまみと一緒に

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なお、公益社団法人アルコール健康医学協会では、正しいお酒の飲み方として「適正飲酒の10か条」を提案しています。おいしいお酒をたのしく飲むために、以下のポイントを意識してみてください。

<適正飲酒の10か条>
1. 談笑し たのしく飲むのが基本です
2. 食べながら 適量範囲でゆっくりと
3. 強い酒、薄めて飲むのがオススメです
4. つくろうよ 週に二日は休肝日
5. やめようよ きりなく長い飲み続け
6. 許さない 他人(ひと)への無理強い・イッキ飲み
7. アルコール 薬と一緒は危険です
8. 飲まないで 妊娠中と授乳期は
9. 飲酒後の運動・入浴 要注意
10. 肝臓など 定期検査を忘れずに

出典 公益社団法人アルコール健康医学協会

ウイスキーの適量を守るためにメジャーカップを使おう

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目分量は飲みすぎのもと! ウイスキーの計量におすすめの便利グッズを活用

自宅でウイスキーを飲むときに目分量でグラスに注ぐと、飲みすぎることがあるため、きちんと計量することをおすすめします。計量グッズには以下のようなものがあるので、ぜひ活用してみてください。

メジャーカップ

おもにカクテルを作るときに使用するグッズで、上下に容量の違うカップがついています。容量の組み合わせは、30ミリリットル&45ミリリットルや、15ミリリットル&30ミリリットルなど、いくつか種類があります。

定量キャップ(定量ポーラー)

ボトルの注ぎ口に取りつけて、約30ミリリットルずつなど定量のウイスキーを注げるグッズ。100円ショップなどでも販売されています。

定量ディスペンサー

こちらもボトルの注ぎ口に取りつけるタイプのグッズで、ポンプを一押しするだけで、グラスに定量のウイスキーが注がれます。

適量のウイスキーなら毎日飲んでもよい?

適量のウイスキーなら毎日飲んでもよい?

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1日約60ミリリットルなどの適量を守っていれば、ウイスキーを毎日飲んでもよいのかというと、そうではありません。

酵素の遺伝子型や飲酒習慣などによって個人差はありますが、一般的に、1時間に分解できるアルコール量は「体重×約0.1グラム」といわれています。個人差はありますが、体重60キログラムの人であれば1時間に分解できるアルコール量は約6グラム。ウイスキーのダブル1杯約60ミリリットルは純アルコール量約20グラムに相当するので、アルコールが分解されるまでに4時間程度かかることになります。

適量を守っていてもこれを毎日続けると、肝臓に負担がかかり、胃腸も荒れてくる恐れがあります。

またお酒を飲むと肝臓に中性脂肪が蓄積されるので、臓器の修復のためにも、最低週2日ほどの休肝日を設けたいもの。その際、連日飲み続けてまとめて休肝日を作るのではなく、数日飲んだら1日休ませるというペースを作ることが大事です。

1日のウイスキーの適量は、男性で約60ミリリットル、女性で約30~40ミリリットルが目安ですが、アルコールの分解能力には個人差があります。適量の目安の範囲内で自分なりの適量を見つけて、ウイスキーをおいしくたのしみたいですね。

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