溶けない氷「アイスキューブ」とは? 効果や種類、選び方、衛生的なお手入れ方法を紹介

「アイスキューブ」とは、冷凍庫で冷やして使用する溶けない氷のこと。通常の氷と違って、お酒などの飲み物を薄めずに冷やすことができます。今回は、「アイスキューブ」の特徴やメリット、種類、選び方、冷たさの持続時間、お手入れ方法などを紹介します。
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「アイスキューブ(Ice cube)」とは、製氷機や製氷皿などで立方体に形成された氷を指す言葉ですが、近年では、冷凍庫で冷やして使用する溶けない氷の総称としても知られています。ここでは、後者の溶けない氷にフォーカス。特徴やメリット、種類や選び方などをみていきます。
「アイスキューブ」とは? 効果や使い方も確認

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溶けない氷「アイスキューブ」は、お酒の冷たさをキープする便利なアイテム。まずは基本情報からみていきましょう。
お酒を薄めずに冷たさをキープできる“溶けない氷”
「アイスキューブ」とは、お酒などの飲み物を薄めずに冷たさをキープできる便利なアイテム。製氷皿で作った氷や市販の氷で冷やしたお酒は、時間が経過し氷が溶けると薄まってしまいますが、溶けない氷であるアイスキューブを使用すれば、お酒の濃さや味わいを保ったまま、冷やしたり冷たさを保ったりすることができます。
あらかじめ冷凍庫で冷やしておき、お酒などの飲み物に投入するだけと、使い方もかんたん。一般的な氷のように常温からキンキンに冷やすことはできませんが、きちんとお手入れすれば繰り返し使えるうえ、お酒のシーンをスタイリッシュに彩ることができたり、料理やデザートなどの盛りつけに使えたりと、メリットは複数挙げられます。

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保冷剤としても使える便利アイテム
「アイスキューブ」を冷凍庫に常備しておけば、保冷剤としても使えます。短時間ならお弁当の保冷にも使えるうえ、筋肉痛やねんざ、やけどなどの応急処置にも役立ちます。
カラフル&ポップなデザインのものならサラダやデザートと、天然素材やそれを模したタイプなら刺身と一緒に盛りつけるのも一手。夏場なら暑さ対策にも重宝しそうです。デザインにもよりますが、多くは場所を取らず、冷凍庫のスキマに収納できるので、お気に入りを探して常備してみてはいかがでしょう。
「アイスキューブ」の種類と選び方
「アイスキューブ」には、素材や形、大きさなどが異なる多彩なタイプがあります。種類と選び方のポイントをみていきましょう。
保冷効果で選ぶならステンレス製

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保冷効果にこだわるなら、ステンレス製の「アイスキューブ」がおすすめ。こちらは「ステンレスアイスペレット」とも呼ばれ、無味無臭でサビに強い食品グレードのステンレス鋼製のブロックに、アルコールや精製水などからなる冷却成分を封入したもので、ほかの素材の「アイスキューブ」に比べて保冷効果が高いという特長があります。
「アイスキューブ」の役割はおもに飲み物の冷たさをキープすることですが、ステンレス製は熱伝導率が高いため、商品によっては飲み物を「冷やす」効果も期待できそう。
無機質でスタイリッシュ、その光沢から高級感さえ感じさせるステンレス製の「アイスキューブ」は、ウイスキーやワインとともに過ごすシーンをクールに演出してくれそう。ただし、ステンレス製の「アイスキューブ」は重さがあるため、薄いグラスに入れる際は注意が必要です。
カラフル&ポップな彩りを添えるならプラスチック製

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カクテルなど、カラフル&ポップな彩りを添えたいときは、プラスチック製の「アイスキューブ」がイチオシです。
比較的安価で色や形のバリエーションも豊富。サラダやフルーツなどと一緒にお皿に添えても見栄えがよく、軽くて扱いやすいことから子どもの食育やホームパーティーにも役立ちそうですね。
店舗や季節によっても異なりますが、100円ショップで入手できる場合もあるので、お気に入りを探してみてください。
衛生面が気になる人は熱湯消毒可能なストーン製

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衛生面やお手入れのしやすさが気になる人は、熱湯消毒ができるストーン製がおすすめ。多くは花崗岩(かこうがん)などの天然石から作られたもので、重厚感のある見た目や汚れが残りにく素材的にも、ウイスキーなどこだわりのお酒にぴったり。
注目すべきは、保冷だけでなく保温にも使える点。なかには氷点下から800度程度まで対応する商品もあり、蓄熱性の高さでも人気を集めています。
ステンレス製と同様、グラスを傷つけるおそれはあるものの、やさしく丁寧に扱えば、お酒の気分を引き立ててくれるはず。
耐久性も高く、高価な印象も醸し出しているストーン製の「アイスキューブ」。万単位の高級な商品から100均で買える廉価なものまで、また明るい色のものからダークカラーのものまで種類も豊富なので、お酒の銘柄や飲み方に合わせてチョイスしてみてください。
サイズや形も重要なセレクトポイント

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「アイスキューブ」のサイズや形も確認しておきましょう。たとえば、キューブ状のものなら、25ミリ角や28ミリ角など大きさがさまざま。製氷機で作られる氷の標準的なサイズは約32×28m×28(ミリ)なので、これに近いものを選ぶとよいでしょう。
形は角を丸く加工した立方体、いわゆるサイコロ(ダイス)型が一般的ですが、なかには円柱型や球型、スティック型、さらにはハートや星、キャラクターをかたどったモチーフ型もあります。モチーフ型はプラスチック製に多く、カラフルな色合いと合わせてセレクトポイントのひとつになっています。
「アイスキューブ」の持続時間

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「アイスキューブ」の保冷の持続時間は、20分から1時間程度といわれています。もちろんこの持続時間は素材や大きさ、形状、冷却成分などにさまざまな条件に左右され、冷たさを保ちたい飲み物の量や温度によっても変わってきます。
なかには「最大2時間」とうたった商品なども存在するので、スペックをよく確認し、レビューなども参考にしたうえで購入するようにしてください。
「アイスキューブ」の保冷性を活かすにはコツがあります。お酒に使用する前に、以下のポイントを押さえておきましょう。
<アイスキューブの保冷効果を活かすポイント>
◆アイスキューブを冷凍庫で十分に冷やしておく
◆お酒や割り材を冷やしておく
◆アイスキューブを複数使用する
◆お酒の量が少ないほど、持続時間は長くなる
◆保冷グラスと併用すると保冷効果が高まる
「アイスキューブ」を衛生的に保つお手入れ方法

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「アイスキューブ」の素材には基本的に食品グレードのものが使われているので、食器洗いに使用する中性洗剤で洗うだけとお手入れもかんたん。ストーン製のものは熱湯消毒も可能です。
洗ったあとは時間をおかずに乾かしましょう。複雑な形状のものや、表面に凹凸があるものは汚れが残りやすいので注意が必要です。衛生面が気になる人は、サイコロ型や球型などのシンプルな形状のものを選ぶとよいかもしれません。
冷凍庫で冷やす際は、ほかの食品に直接触れないよう、専用の容器や清潔なファスナー付きの袋などに入れておきましょう。また、長期間放置していた場合は、中性洗剤による洗浄や熱湯消毒を行ってから使用を再開するようにしてください。
「アイスキューブ」は、お酒を薄めずに冷たさをキープする便利アイテム。ふだん使いはもちろんですが、お酒好きな人へのギフトにも重宝するので、機会があったら使ってみて、その魅力を堪能してください。
