スキットルはウイスキーを携帯できる便利な容器! 正しい使い方や洗い方を知って活用しよう
「スキットル」は、ウイスキーなどアルコール度数の高い蒸溜酒を入れて持ち運ぶための容器です。スキットルは日本での呼び方で、英語では「ヒップフラスコ(hip flask)」といいます。今回はスキットルの特徴や使い方、選び方のポイント、洗い方などを紹介します。
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アウトドアブームで再注目されているスキットルの特徴や魅力を探ります。
スキットルとは?
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「スキットル(skittle)」とは、ウイスキーやブランデーなどアルコール度数の高い蒸溜酒を入れて携帯するための容器のことで、英語では「hip flask(ヒップフラスコ/ヒップフラスク)」と呼びます。ジーンズのお尻のポケット(ヒップポケット)に収まるように、湾曲した形をしているのが特徴です。
スキットルは日本ならではの呼び方で、英語で「スキットル(skittle/skittles)」というと、ボウリングの原型ともいわれる「ボールを転がしてピンを倒す遊び(九柱戯/きゅうちゅうぎ)」を指します。ヒップフラスコの形が木製のピンに似ていることから、日本では「スキットル」と呼ばれるようになりました。
スキットル(ヒップフラスコ)の歴史は古く、18世紀ごろのヨーロッパで使われ始めたといわれています。爆発的に普及したのはアメリカの禁酒法(1920年施行、1933年廃止)時代のことで、小型のスキットルはお酒を隠して持ち運ぶのに最適だったようです。
古い外国映画やドラマに登場するスキットルには、「アルコール好きな人が持つもの」や「雪山で遭難した人を助けるためのもの」といったイメージがあって、縁遠く感じている人もいるかもしれませんが、近年はアウトドアブームで再注目されています。
スキットル(ヒップフラスコ)の正しい使い方
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スキットルの使い方や注いでよいお酒の種類や飲み方などを確認していきます。
◇お酒の入れ方
スキットルにお酒を入れるときは、こぼさないように漏斗(ろうと)を使うのが基本です。専用漏斗つきの商品は、漏斗が飲み口にフィットして注ぎやすくなっています。
◇お酒を入れる量
グラス一杯=約30ミリリットルを目安に、必要な量を入れます。参考までに、ウイスキーのストレートやロックのシングルは約30ミリリットル、ダブルは約60ミリリットルに相当します。
◇飲み方
直飲みしてもコップに入れて飲んでもOKです。一人でゆっくり飲むなら直飲み、ロックやハイボールで飲むときや、複数人で飲むときはコップに注ぐなど、シチュエーションに応じて使い分けてください。
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◇スキットルに適したお酒の種類
スキットルはウイスキーやブランデー、ウォッカ、テキーラ、ラムなどの蒸溜酒専用の容器です。アルコール度数が高いお酒には殺菌効果があって雑菌が繁殖しにくいので、持ち運んでも比較的安心して飲むことができます。
◇スキットルに入れてはいけないお酒の種類
ビールなど炭酸が含まれるお酒は、スキットルが破裂する危険性があるのでNGです。ワインや日本酒などの醸造酒や、リキュールなど糖分が含まれるお酒は、雑菌が繁殖したり、内部がべたついて汚れたり、金属に反応して味が変化する恐れがあるので入れてはいけません。
スキットル(ヒップフラスコ)を選ぶときのポイント
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スキットルには多種多様な種類があります。選ぶときのポイントをいくつか紹介します。
◇容量
スキットルの容量は130~500ミリリットル程度と幅広く、登山用なら軽めの小容量サイズ、キャンプで仲間とワイワイ飲むなら大容量サイズと用途に合わせて選べます。
ヒップポケットに入れるなら、一般に容量200ミリリットル前後のスキットルがフィットしやすくておすすめです。容量30ミリリットルのショットグラス6~7杯分は入るので、一人で飲むにも、軽くお裾分けするのにも十分な量といえます。
◇重さ
携帯時は、スキットル自体の重さに、お酒の重さがプラスされることを考慮して選ぶのがポイント。持ち運びしやすいのは軽量タイプの小容量サイズですが、「デザインや素材にこだわりたいので重さは気にしない」のであればこの限りではありません。
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◇キャップ一体型かどうか
スキットルの小さなキャップは、うっかり落としたり紛失したりする心配がありますが、ボトルとキャップが一体になったものなら安心です。基本的に外で使うことを考えると、キャップ一体型のほうが使いやすいはず。
◇漏斗が付属しているか
先述のとおり、スキットルにお酒を入れるときは漏斗を使います。専用の漏斗が付属しているものなら、別途用意する必要がなくて便利です。
◇専用ケースやホルダーはあるか
スキットルに専用ケースを装着すれば本体を保護できます。またホルダーを使えば、肩に掛けて運ぶことも可能です。必要に応じて選んでください。
スキットル(ヒップフラスコ)の素材は用途に合わせて選ぶのがおすすめ
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スキットルに使われるおもな素材は、ステンレス、チタン、ピューター、プラスチックの4種類。それぞれの特徴をみていきます。
ステンレス
丈夫で劣化しにくく、さびに強いのがステンレス製スキットルの特長。汚れにくいのでお手入れもラクです。手ごろな価格帯で種類も豊富なので、スキットルの初心者が試しに使ってみようかなというときにもおすすめです。
ただし、金属特有のニオイが気になる人もいるので、お酒の風味に強いこだわりがある人は避けたほうがよいかもしれません。それほど気にしなければ、比較的安価で使いやすいので検討の余地ありです。
チタン
チタン製のスキットルは、ほかの素材よりも軽くて丈夫なのでアウトドアに最適です。耐食性があってさびに強く、ニオイ移りの心配もほとんどありません。長持ちするものを選ぶならチタン製がおすすめですが、優れた長所があるぶん価格は高めです。
加工しにくい素材で見た目がシンプルなものが多い印象なので、物足りなさを感じる人もいるかもしれませんが、チタン特有の発色とスタイリッシュさを好む人もいます。
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ピューター
ピューターは、錫(スズ)を主成分とした合金です。錫のイオン効果で浄化され、お酒の味がまろやかになるといわれています。さびにくく、抗菌性があるのも特徴です。
ピューター製は高価ですが、やわらかい素材で加工しやすいためデザインの種類が豊富で、凝ったデザインを求める人にはぴったりといえます。ただ、変形しやすく傷つきやすいので、取扱いには十分な注意が必要です。もちろん、きちんとお手入れすれば長持ちしますし、使い込むことで風合いが増します。
プラスチック
プラスチック製スキットルは、軽くて持ち運びに便利です。透明タイプで口が広いものは、中身が見えて洗浄しやすく、実用性に優れています。水筒の代わりとして使えるものもあります。
リーズナブルな価格も魅力ですが、重厚感には欠けるので、従来のスキットルの世界観をたのしみたい人は、プラスチック製以外を選んだほうがよいかもしれません。また金属と比べると熱に弱いので、お湯ですすぐ場合は、事前に耐熱温度を確認してください。
スキットル(ヒップフラスコ)の洗い方
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最後に、スキットルの洗い方を紹介します。素材によっては不向きな洗い方もあるので気をつけてください。
お湯と食器用洗剤で洗うのが基本
スキットルは基本的に以下の手順で洗います。
<スキットルの基本的な洗い方>
1. 食器用洗剤をつけたスポンジで飲み口を洗います。
2. 食器用洗剤と熱湯をスキットルの半分くらいまで入れて蓋をし、振り洗いします。
3. ぬるま湯でよくすすぎ、最後に熱湯ですすぐと内側が乾きやすくなります。
4. 完全に乾いてからアルコール除菌スプレーを吹きかけるか、消毒用エタノールを入れて振り、不要な分は捨てて乾かします。
アルコール度数の高いお酒を入れる容器で汚れにくいので、通常時はこの洗い方で十分です。
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汚れが気になるときは重曹や卵の殻を使用
内部の汚れが気になるときの洗い方を2つ紹介します。
<ステンレス製スキットルの汚れが気になるときに適した洗い方>
1. 食器用洗剤をつけたスポンジで飲み口を洗います。
2. 重曹小さじ1杯と約50度のお湯をスキットルの半分くらいまで入れ、蓋をして軽く振り洗いします。
3. 約1時間置いたらよくすすぎ、最後に熱湯ですすいで乾かします。
<内部のひどい汚れが気になるときに有効な洗い方>
1. 細かく砕いた卵の殻や細かな砂を入れて振ります。傷つけないよう力加減に注意してください。
2. 卵の殻が入ったままの状態で、お湯と食器用洗剤をスキットルの半分くらいまで入れ、蓋を閉めて振ります。
3. 中身を捨ててよくすすぎ、最後に熱湯ですすいで乾かします。
いずれも完全に乾いてから、アルコール除菌スプレーなどで消毒することをおすすめします。
ほかにホワイトビネガーなどを使って洗う方法もある
ニオイが気になるときは、沸騰したお湯+お湯の10%程度のホワイトビネガー(酢)を入れて約1時間置き、よくすすぐという方法もあります。ただし、チタン製のスキットルには不向きです。
そのほか、お湯+お湯の5%程度の漂白剤に20~30分ほどつけて熱湯ですすぐ方法もありますが、ステンレスに塩素系漂白剤を使うと、さびや黒ずみの原因になるのでNGです。酸素系漂白剤はステンレスにも使えますが、間違えないように気をつけてください。
スキットルは、ウイスキーなど蒸溜酒を持ち運ぶのに最適なアイテムです。アウトドアメーカーからもオシャレで実用的なスキットルが発売されているので、キャンプや登山、ハイキングなどでぜひ活用してみてくださいね。