「カウボーイ」はウイスキーと牛乳で作る人気カクテル!! SNSで話題の理由やレシピも紹介
「カウボーイ」とは、ウイスキーの牛乳割りに砂糖などの甘味を加えたカクテル。人気料理研究家がSNSで拡散したことで注目を集めています。今回は「カウボーイ」の概要やカクテル名の由来、基本レシピ、ベースに使うウイスキーのおすすめ銘柄などを紹介します。
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「カウボーイ」は日ごろ牛乳をあまり飲まない人でもおいしく味わえるウイスキーベースのカクテル。まずは基本情報から確認していきます。
「カウボーイ」とは
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まずは「カウボーイ」というカクテルの歴史を押さえ、カクテル名の由来なども探っていきましょう。
「カウボーイ」はウイスキーの牛乳割りに砂糖を加えたカクテル
「カウボーイ」は、ベースとなるウイスキーを牛乳で割り、砂糖やシロップなどで甘味をプラスしたカクテルです。
「カウボーイ」というカクテル名が生まれるはるか昔、18世紀ごろのイギリスでは、お酒に牛乳と砂糖を加えてたのしむ「ミルクパンチ」というカクテルが一部の人たちの間で愛飲されていました。ただし、ベースのお酒はラム(ラム酒)で、パンチボウルにラムや牛乳、砂糖を注いで混ぜ合わせ、カップに注ぎ分けてふるまうスタイルだったようです。
その後ベースのお酒がラムからブランデーやスコッチに変わっていき、パーティードリンクとして普及。このミルクパンチのレシピが19世紀末ごろアメリカにも伝わり、その後バーボンベースで作られるようになって現在に至る、というのがカクテル「カウボーイ」のおおまかなヒストリーのようです。
海外ではスコッチやバーボンを含むウイスキー全般やブランデーのミルク割りを「ミルクパンチ」またはベースのお酒の種類をつけて「スコッチミルクパンチ」「ウイスキーミルクパンチ」「ブランデーミルクパンチ」「バーボンミルクパンチ」などと呼び、日本ではそれらすべてを「カウボーイ」と呼ぶか、「バーボンミルクパンチ」だけを「カウボーイ」と呼び、その他を「ミルクパンチ」とする説などが混在しています。
この「ウイスキーのミルク割り」や「バーボンミルクパンチ」がなぜ「カウボーイ」と呼ばれるようになったかは定かではありません。もしかしたらそれほど難しい理屈はなく、アメリカを代表するお酒、バーボンウイスキーと牛乳(cow milk)の組み合わせが、アメリカを代表する男性像のようなイメージのある「カウボーイ(cowboy)」と結びついた、といった感じなのかもしれません。
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「カウボーイ」の味わいとアルコール度数は?
ウイスキーと牛乳、砂糖の組み合わせを意外に思う人も少なくないかもしれませんが、じつはウイスキーと牛乳の相性は抜群。ウイスキーを味わったときに感じる独特の香りやアルコール感を「ウイスキーの尖った部分」だとすれば、牛乳のまろやかさと砂糖の甘味がそれを上手に和らげてくれるのです。
ウイスキーには、樽熟成から生まれるバニラやカラメル、フルーツやスパイスを思わせる豊かな香味やスモーキーな芳香があり、そこにスイートなミルク感が加わると、どういうわけかラムレーズンやカルーアミルク、リキュールを効かせたバニラアイスのような風味が生まれるから不思議です。
「カウボーイ」の味わいは、ベースに使用するウイスキーによっても多彩に変化します。いろいろなウイスキーで「カウボーイ」というカクテルをたのしんでみてください。
一般的なレシピで作った場合の「カウボーイ」のアルコール度数は、12〜13度です。
ビールのアルコール度数が5度前後、缶チューハイが3〜9度程度、ワインが9〜15度程度、日本酒が13〜15度程度なので、「カウボーイ」のアルコール度数はけっこう高めといえます。
牛乳と甘味を加えることで飲みやすく仕上がるカウボーイですが、ベースにしているウイスキーのアルコール度数が40〜45度ほどあるので、予想以上に高いと感じる人がいるかもしれませんが、ウイスキーや牛乳の量は自在に調整できるので、好みにぴったりの比率を探してみてください。
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「カウボーイ」は料理研究家リュウジさんおすすめのカクテル
カクテル「カウボーイ」は、「爆速レシピ」「虚無レシピ」などオリジナリティあふれる「バズレシピ」を発信し続ける料理研究家リュウジさんが、SNSで「マジで推せます」と紹介したことでも話題になりました。
リュウジさんが「カウボーイ」を紹介するきっかけとなったのは、農林水産省が日本の酪農を応援する「プラスワンプロジェクト」。学校給食の停止や飲食店の休業など、コロナ禍で需要が激減した日本の牛乳を救うため、牛乳やヨーグルトをいつもより1本多く消費することを呼びかけるプロジェクトです。
リュウジさんは、お酒は好きでも牛乳はあまり飲まないという人に向けて、農林水産省による「日本の牛乳を救う『プラスワンプロジェクト』」の投稿をシェアするかたちで「カウボーイ」のレシピをツイートしました。
<リュウジさん流「カウボーイ」レシピ>
◇牛乳:100cc
◇ウイスキー:大さじ2杯半
◇砂糖:小さじ1杯半
以上をよく混ぜ、氷を入れるだけ。
牛乳をそのまま飲んだり、コーヒーや紅茶に合わせたり、料理やスイーツの材料にしたり、といった使い方はすぐに思い浮かんでも、カクテルにして飲む、しかも「カルーアミルク」や「ピーチミルク」、「カシスミルク」といった甘いリキュール系のカクテルではなくウイスキーと合わせるというのは、もともと「カウボーイ」や「ミルクパンチ」という飲み方を知らなければなかなか思いつかないアイデア。
リュウジさんのツイートをきっかけに初めて「カウボーイ」を知り、その味わいにハマった人も多かったようです。
(参考)
農林水産省|日本の牛乳を救う「プラスワンプロジェクト」緊急スタート!
農林水産省|「NEW(乳)プラスワンプロジェクト」
リュウジ@料理のおにいさんバズレシピ(公式)|「カウボーイ」に関する投稿
「カウボーイ」のおいしい作り方
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「カウボーイ」の概要を確認したところで、ここからは実際の作り方やアレンジレシピをみていきましょう。
「カウボーイ」の基本レシピ
まずはウイスキーと牛乳、砂糖を使った「カウボーイ」の基本レシピを紹介します。
<材料>
ウイスキー…45ミリリットル
牛乳…105ミリリットル
砂糖…適量
氷…適量
<作り方>
1. 氷を入れたグラスにウイスキー、牛乳を注いで砂糖を適量加えます。
2.軽く混ぜればできあがり。
「カウボーイ」はウイスキーと牛乳の比率や砂糖の量が厳密に決められているカクテルではなく、だいたいの分量で作ってもおいしいのが魅力です。
ウイスキー:牛乳の割合は1:2から1:4を目安に、好みの比率でたのしみましょう。
海外では仕上げにナツメグやスターアニス(八角)、バニラエッセンスなどをプラスするレシピもあります。自宅のスパイスラックにあればぜひ試してみてください。
牛乳の代わりに生クリームを使うレシピもある!
「カウボーイ」には牛乳の代わりに生クリームを使うレシピもあります。こちらはシェイクして仕上げ、カクテルグラスで味わうショートタイプのカクテルです。
<材料>
ウイスキー…40ミリリットル
生クリーム…20ミリリットル
砂糖…適量
氷…適量
<作り方>
1. シェイカーにすべての材料を入れ、しっかりシェイクします。
2. 氷を除いてカクテルグラスに注げばできあがり。
生クリームがふんわり空気を含み、まろやかでクリーミーな口あたりの「カウボーイ」に。ただし生クリームバージョンの「カウボーイ」はアルコール度数がおよそ30度になります。くれぐれも飲み過ぎには注意しましょう。
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「カウボーイ」はホットでもおいしい
寝る前のリラックスタイムや肌寒い季節には、温かい牛乳で作る「ホットカウボーイ」もおすすめ。温めることでウイスキーの芳香が際立ちます。
<材料>
ウイスキー…45ミリリットル
牛乳…105ミリリットル
砂糖…適量
<作り方>
1. ホット用のグラスやマグカップにウイスキーを注ぎ、砂糖を入れます。
2. 温めた牛乳を注いで混ぜればできあがり。
あらかじめグラスやカップを温めておくと「ホットカウボーイ」が冷めにくくなり、心地よい温かさが持続します。
「カウボーイ」のベースにおすすめの銘柄
「カウボーイ」におすすめしたいウイスキーの銘柄を3タイプ紹介します。
リュウジさんおすすめはこれ|メーカーズマーク
出典:サントリー株式会社サイト
「メーカーズマーク」は、料理研究家リュウジさんが紹介した「カウボーイ」のレシピでも使われたバーボンウイスキー。永く受け継がれてきた熟練の職人技で1本1本ていねいに仕上げられる手仕事の逸品です。特徴は、冬小麦由来のやさしくまろやかな口あたり。ほのかな甘味とハチミツやバニラを思わせる繊細な香りは、ミルクや生クリームとすばらしいマリアージュを感じさせてくれます。
国内販売元:サントリー株式会社
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甘い風味が牛乳と好相性|ワイルドターキー
出典:CAMPARI JAPAN 株式会社サイト
熟成樽の内側を強く焦がすことで生まれる深いコクと重厚なテイスト、心地よい甘味。伝統的なケンタッキー・ストレートバーボンスタイルを貫く「ワイルドターキー」は、主力の8年のほかスタンダード、12年、ライなど多彩なラインナップを誇ります。
「カウボーイ」のベースには、ワイルドターキーと純粋なハチミツをブレンドしたリキュール「ワイルドターキーアメリカンハニー」もおすすめです。
国内販売元:CAMPARI JAPAN 株式会社
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ホットにもおすすめ|ジャックダニエル テネシーハニー
出典:ブラウンフォーマンジャパン株式会社
いわずと知れたテネシーウイスキーの名品「ジャックダニエル」にハニーテイストを加えたフレーバードウイスキー。日本の酒税法では、リキュールに分類されます。
「ジャックダニエル テネシーハニー」の甘く豊かなハチミツの風味は、アイスだけでなくホットの「カウボーイ」にもぴったり。砂糖なし、ミルクを加えるだけで、おいしいカクテルに仕上がります。もちろん、本家の「ジャックダニエル ブラック」で作るのもおすすめです。
国内販売元:ブラウンフォーマンジャパン株式会社
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最初は「ウイスキーに牛乳!?」と驚いても、一度飲めばハマってしまう人続出のカクテル「カウボーイ」。デザートドリンクとしてもたのしめるので、ぜひ一度トライしてみてください。