「モスコミュール」ってどんなカクテル? アルコール度数は高い? 気になる味わいやおいしい作り方も紹介

「モスコミュール」ってどんなカクテル? アルコール度数は高い? 気になる味わいやおいしい作り方も紹介
出典 : Elena Veselova / Shutterstock.com

「モスコミュール」はウォッカ(ウオッカ/ウオツカ)をジンジャーエールとライムで割った爽快なカクテル。1940年代に誕生し現在も世界中で愛されている人気カクテルのひとつです。今回はモスコミュール基本情報や気になるアルコール度数、おいしい作り方までわかりやすく紹介します。

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「モスコミュール」は、ウォッカにライム果汁とジンジャーエールを加えて作る定番カクテル。適度な甘味と爽快感がたのしめるうえ、アルコール度数の調整がしやすいので、お酒初心者にも親しまれています。

モスコミュールとは

モスコミュールとは

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まずはモスコミュールの概要からみていきましょう。

モスコミュールはウォッカベースの人気カクテル

モスコミュールは、ベースとなるウォッカにライム果汁とジンジャーエールを合わせたカクテル。本来のスタイルでは、ウォッカとライム果汁にジンジャービアを加え、銅製のマグカップで提供されていました。

その誕生には、まるで映画のようなストーリーが語り継がれています。

舞台は1941年のハリウッド、サンセット・ストリップにある有名なパブ「コック・アンド・ブル」。そのパブの経営者で自社ブランドのジンジャービアを世に広めたいジャック・モーガンと、ウォッカの販促に苦戦していたジョン・マーティン、そしてロシアから持ち込んだ銅製マグカップが売れずに困っていたソフィー・ベレジンスキーが出会い、試行錯誤の末に生まれたのがモスコミュールだった、というのです。

このモスコミュール誕生秘話が100%ノンフィクションかどうかはさておき、ウォッカのキレとジンジャーの刺激、ライムの酸味をよく冷えた銅製マグカップでたのしむスタイルが人々の心をつかんだのは確かな事実でしょう。

その人気は今も健在で、モスコミュールは、英国の飲料専門誌「Drinks International」が世界のトップバー100店舗を調査して毎年発表する「The bestselling classic cocktails at the world's best bars」でも10位台前半をキープしている人気のカクテルとなっています。

モスコミュールの材料、ライムとウォッカ、ジンジャー

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ジンジャーエールとライムが奏でる爽快な味わい

モスコミュールの味わいは、スッキリ爽快。ライム特有のさわやかな芳香にジンジャーエールの甘味とピリッとしたショウガの刺激、そしてウォッカのクリアなのどごしが絶妙に調和して、飲み飽きしない味わいが生まれます。

ベースに使われているウォッカは、おもに穀物などの原料を糖化・発酵させて蒸溜し、さらに白樺など
の活性炭でろ過することで原料由来の風味や雑味を取り除いたお酒。無色透明で無味無臭に近く、どんな割り材とも合わせやすい世界4大スピリッツのひとつです。

モスコミュールにおいても、ウォッカがジンジャーエールとライムという素材の持ち味を引き立てる役割を果たしています。

モスコミュールはウォッカとライム、ジンジャーエールで作る定番カクテル

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「モスコー ミュール」とも呼ばれる!? 意味はモスクワのラバ

モスコミュールは英語で「Moscow Mule(モスコー ミュール)」。「Moscow」はウォッカの故郷ロシアの首都モスクワのことで、「Mule」は雄のロバと雌の馬の間に生まれる「ラバ」のこと。直訳すると「モスクワのラバ」という意味になります。

ラバは後ろ脚で蹴り上げるクセがあって力も強いそうで、その連想からガツンと効く強いお酒を「キックがある」と表現したり、「Mule」という関連用語が生まれたりしたのだとか。

つまり「モスコミュール」とは、モスクワのラバに蹴り上げられるようにガツンと効くおいしさを表現したカクテル名なのだそう。

もちろん、モスコミュールを作るときにウォッカを入れすぎなければ、ラバに蹴り上げられるようなダメージを受けることはないので心配は無用です。

前述したとおり、モスコミュールはもともと銅製のマグカップで提供されるのが伝統的なスタイルですが、日本のバーやダイニング、居酒屋さんなどではタンブラーグラスやジョッキで出されることも多く、カジュアルに、気楽にたのしむことができるカクテルです。

モスコミュールのアルコール度数はどれくらい?

モスコミュールのアルコール度数はどれくらい?

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モスコミュールのアルコール度数は一般的に12度前後とされています。これはワインや日本酒と同程度で、カクテルとしては中程度の強さになります。

参考までにほかの酒類のアルコール度数をみてみましょう。

◇ビール:5度前後
◇ワイン:9〜15度程度
◇日本酒:13〜15度程度(原酒は16〜20度程度)
◇焼酎:20〜25度程度
◇ウイスキー:40〜43度程度
◇ブランデー:40〜50度程度
◇ウォッカ:40〜60度(90度を超える銘柄もあり)
◇テキーラ:35〜55度
◇ラム:40〜50度(75度を超える銘柄もあり)

モスコミュールは炭酸で割ってあるぶん、口あたりがよく、ゴクゴク飲んでしまいそうになりますが、ワインや日本酒と同じくらいの強さはあるので、くれぐれも飲みすぎに注意しましょう。

またカクテルは、①アルコール度数の低いリキュールなどをソフトドリンクで割ったカクテル(例:ファジーネーブルなど)、②アルコール度数の高い蒸溜酒・スピリッツをソフトドリンクで割ったカクテル(例:ソルティドッグなど)、③アルコール度数の高い蒸溜酒・スピリッツに、さらにほかのお酒を加えるタイプのカクテル(例:マティーニなど)の順にアルコール度数が高くなっていきますが、モスコミュールは②に該当するもの。カクテルとしては中程度、強すぎず、物足りなさもない、ほどよい強さといえるでしょう。

ウォッカとジンジャーエールの割合で度数は変わる!

ウォッカとジンジャーエールの割合でモスコミュールの度数は変わる

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モスコミュールのアルコール度数は、使用するウォッカやライム果汁、ジンジャーエールとの割合で強めにも弱めにもアレンジ可能です。

スミノフ(SMIRNOFF)
アブソルート(ABSOLUT)
ウィルキンソン(WILKINSON)
スカイ(SKYY)
白(HAKU)
ストリチナヤ(STOLICHINAYA)
ピナクル(PINNACLE)

といった、スーパーのお酒売り場やリカーショップでよく見かけるウォッカのアルコール度数はほとんどが40度。そのウォッカをどれくらい使い、ジンジャーエールをどれくらい加えるかによって、完成するモスコミュールのアルコール度数が決まります。

たとえばベースに40度のウォッカを使い、ライム果汁15ミリリットルとジンジャーエール90ミリリットルで割った場合、ウォッカの量によってどれくらいモスコミュールのアルコール度数が変わるか比較してみましょう。

◆ウォッカ15ml(大さじ1杯):約5.0度
ビールに近いアルコール度数に仕上がる割合です。

◆ウォッカ30ml(大さじ2杯):約8.9度
飲みごたえと飲みやすさ、バランスのいい割合です。

◆ウォッカ45ml(大さじ3杯):約12.0度
カクテルレシピで紹介されていることの多いスタンダードな割合です。

◆ウォッカ60ml(大さじ4杯):約14.5度
この濃さで作ったら飲みすぎに注意です。

当然ながらウォッカの分量を増やすほどモスコミュールのアルコール度数は上がっていきます。飲むシーンやその日の気分に合わせて、好みのバランスでたのしみましょう。

おいしいモスコミュールの作り方

おいしいモスコミュールの作り方

New Africa / Shutterstock.com

モスコミュールの基本レシピは、ウォッカ45ミリリットル、ライム果汁15ミリリットル、ジンジャーエール90ミリリットル。氷を入れたグラスに材料を入れて軽くまぜるだけでできあがるお手軽なカクテルですが、自分なりに最高のモスコミュールを追求してみたいときは、次のようなポイントに注目してみましょう。

ジンジャーエールの種類にこだわる

ひとくちに「ジンジャーエール」といってもその味わいは銘柄によってさまざま。モスコミュールの味わいを左右する大きなポイントのひとつが、ジンジャーエールの選び方です。

たとえば、甘口のタイプを使えば飲みやすく優しい味わいに、辛口のものを選べばキリッとシャープで大人っぽい一杯に仕上がります。カロリーを控えたいときはダイエットタイプ、ほしいのはショウガの刺激のみで甘味が不要なときは無糖のジンジャーエールを選ぶのもおすすめです。

さらに、最近人気を集めているのが「クラフト系」と呼ばれるジンジャーエール。ショウガの産地や有機・オーガニックなど栽培方法にもこだわったジンジャーエールが登場しています。ショウガの辛味やさわやかさに加えてさまざまなスパイスをきかせたタイプも多く、個性派のモスコミュールをたのしめます。

その日の気分や合わせる料理によってジンジャーエールを選んでみると、新しい発見があるかもしれません。ぜひいろいろ試して、お気に入りの一杯を見つけてください。

おいしいモスコミュールを作るコツ

IngridHS / Shutterstock.com

ジンジャーエールの代わりにジンジャービアを使う

冒頭で紹介したとおり、モスコミュールの最初のレシピで使われていたのは、ジンジャーエールではなくジンジャービアでした。

ジンジャービールとも呼ばれるジンジャービアは、18世紀のイギリスで生まれた微炭酸飲料。ショウガやスパイス、砂糖などに酵母を加えて発酵させたスパイシーな味わいが特徴です。名前に「ビア(ビール)」とついていても、現在はノンアルコールのものがほとんどなので、モスコミュールに使ったときのアルコール度数はジンジャーエールで割った場合と変わりません。

モスコミュールのクラシックレシピを味わってみたいとき、ひと味違うモスコミュールに挑戦してみたいとき、より奥行きの深いジンジャー感をたのしみたいときは、ジンジャーエールの代わりにジンジャービアを使ってみてはいがでしょうか。

選りすぐりのジンジャーを使った特別なジンジャービア

出典:アサヒグループジャパン株式会社

日本で手に入れやすいジンジャービアのおすすめは、フィーバーツリーのプレミアムジンジャービア。厳選素材のトニックウォーターで世界中のバーから信頼を集めるフィーバーツリーシリーズのジンジャービアは、「個性豊かな香りと刺激的で甘すぎず深みのある辛さ」が特徴で、ウォッカとの相性も抜群です。特別な日に特別な一杯をたのしみたいときにセレクトしてみてください。

「フィーバーツリープレミアムジンジャービア」
国内販売元:アサヒビール株式会社
ブランドサイトはこちら

モスコミュールに入れるライムは、フレッシュライムのほかライムジュースでもOK。カクテル用のライムジュースには加糖タイプと無糖タイプがあるので好みで選び、ぜひ家飲みでもモスコミュールをたのしんでみてください。

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