女性を魅了するカクテル「レディキラー」の秘密
「レディキラー」は、アルコール度数が高くても飲みやすいカクテルの総称。見た目も美しいカクテルで、女性を魅了します。人気のレディキラーカクテルの特徴とたのしみ方をご紹介します。
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目次
「レディキラー」と呼ばれるカクテルの特徴
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レディキラーは、やさしい飲み口なのに、アルコール度数が高いカクテル
「レディキラー」とは、直訳すれば「淑女殺し」。文字どおり、見た目がオシャレで、口当たりも甘くてやさしい、女性好みカクテルのこと。アルコール度数が強いわりに飲みやすいので、必然的に酔いが回りやすく、男性が意中の女性を誘う際に活用してきたとされ、その意味からも「レディキラー」と呼ばれています。
レディキラーは男女ともに知っておくべきお酒の知識
「レディキラー」と呼ばれるカクテルを知っておけば、男性にとっては、気になる女性との距離を縮めるのに役立つかもしれませんし、女性が飲みすぎないようエスコートしてあげることもできます。
女性にとっては、「レディキラー」カクテルを知っておけば、自分で飲み方をコントロールでき、すすめてくる男性の狙いを察知することができるでしょう。
レディキラーは、バーや酒場で上品に振る舞うために、男女ともに知っておきたい知識と言えそうです。
「レディキラー」と呼ばれるカクテル(1) 美しすぎるカクテル「ホワイトルシアン」
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「レディキラー」のなかでも、ひときわ美しいカクテル
「レディキラー」と呼ばれるカクテルは、女性好みの見た目を持つものが多いですが、なかでも“美しすぎるカクテル”と言われるのが「ホワイトルシアン」。
「ホワイトルシアン」はウォッカとコーヒーリキュール、生クリームで作られたカクテルで、コーヒーの黒と生クリームの白の二層にくっきりと分かれた美しいビジュアルは、インスタ映えもバッチリです。
「ホワイトルシアン」の名前の由来には諸説あり
「ホワイトルシアン」は、一部に熱狂的なファンを持つコメディ映画『ビッグ・リボウスキ』(1998年・米)に登場したカクテルとしても有名になりました。
「ホワイトルシアン」というどこかロマンティックな名前の由来には諸説あります。ひとつは、ベースとなるウォッカの原産国、ロシアを意味する「ルシアン」からという説で、もうひとつは、その見た目がロシアの真っ白な冬をイメージさせるから、という説です。
いずれにしても、私たち日本人にとっては北方の異国を想わせる情緒豊かなカクテルと言えるでしょう。
「ホワイトルシアン」のアルコール度数は25度 、飲みすぎにご用心!
「ホワイトルシアン」のレシピは、ロックグラスに氷を入れ、ウォッカ40ミリリットルとカルーアコーヒーリキュール20ミリリットルをステイ(軽くかき混ぜる)し、生クリーム20ミリリットルを静かに注ぎます。
ちなみに、生クリームを省けば「ブラックルシアン」というカクテルになります。ブラックルシアンは生クリームのかわりにコーラを入れてもおいしくいただけます。
口当たりは甘くてやさしいものの、「レディキラー」と呼ばれるだけあり、アルコール度数は25度前後とかなり高め。ビールが5度、日本酒が15度ほどですから、比べると驚きですね。飲みやすいからといって、飲みすぎにはくれぐれも注意しましょう。
「レディキラー」と呼ばれるカクテル(2) きらめくカクテル「スクリュードライバー」
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「レディキラー」のなかでも、ひときわ高い知名度
「レディキラー」と呼ばれるカクテルのなかでも代表的なカクテルのひとつが「スクリュードライバー」です。あまりお酒に詳しくない人でも、「変わった名前のお酒」として印象に残っているのではないでしょうか?
その由来は、油田で働いていた労働者たちが、仕事用の工具であるねじ回し(スクリュードライバー)でステア(軽くかき混ぜること)してこのカクテルを作ったから、と言われています。
「レディキラー」と呼ばれる理由はベースのウォッカ
スクリュードライバーのレシピは、氷を入れたグラスに、ウォッカ45ミリリットル、オレンジジュースを適量入れてステアするだけ。クセの少ないウォッカとフルーティーなオレンジジュースの組み合わせは、とてもさわやかな飲み口です。
アルコールに不慣れな人でも抵抗なく飲めてしまいますが、さすがにレディキラーと呼ばれるだけあって、アルコール度数は13度前後と高め。これは前出の「ホワイトルシアン」と同様、ベースとなるウォッカのアルコール度数が高いためです。
「レディキラー」と呼ばれるカクテルにはウォッカベースのものが多いですが、無味無臭で透明のため、アルコールの量が増えても気づきにくいので、注意しましょう。
「レディキラー」と呼ばれるカクテル(3) チョコレートの香りが魅惑の「アレキサンダー」
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女性を惹きつける、甘い魅惑のレディキラーカクテル
「レディキラー」と呼ばれるカクテルは、味はもちろん、見た目も香りも女性の心をくすぐるものが多いですが、なかでも「アレキサンダー(別名・ブランデーアレキサンダー)」は、チョコレートの香りがほんのり漂う、クレームド・カカオと生クリームがマッチした、甘い魅惑のカクテルです。
基本のレシピは、ブランデー30ミリリットルに、クレームド・カカオ・ブラウン15ミリリットル、生クリーム15ミリリットルを加えてシェイクします。やさしい味わいですが、ブランデーベースでアルコール度数は25度前後もあります。
「アレキサンダー」はじつは女性の名前
「アレキサンダー」という名前の由来には諸説あり、かつてのイギリス国王、エドワード7世が王妃アレキサンドラに捧げたカクテルだったことから、という説と、イギリス王室で婚礼祝典用に作られたから、という説があります。
最初は「アレキサンドラ」という名前だったのですが、いつの間にか「アレキサンダー」と呼ばれるようになったのだとか。「アレキサンダー」と聞くと、なんだか力強いイメージがありますが、じつは女性の名前だったのですね。
「レディキラー」と呼ばれるカクテル(4) 爆撃機が由来のカクテル「B52」
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爆撃機になぞらえるほどのアルコール度数の高さ
「レディキラー」と呼ばれるカクテルのなかでも、日本ではあまり馴染みのないカクテルが「B52(ビー・フィフティ・ツー)」。
「B52」が日本であまりメジャーでないのは、アメリカの爆撃機を由来とするその名前が敬遠されるからかもしれません。もともとは約30度もあるアルコール度数の高さを爆撃機の火力になぞらえたもので、レディキラーのなかでも危険度の高いカクテルと言えます。
3種のリキュールを重ねた美しさは、まさにレディキラー
「B52」は、カルーア、ベイリーズ、グランマルニエという3つのリキュールを同量ずつ注いで作るカクテル。小ぶりなショットグラスにリキュールだけを3層に重ねて作られた、とても美しいカクテルで、度数が高いのを利用して、火をつけるなどムーディーな演出ができます。
まさに「レディキラー」と呼ぶにふさわしい美しさですが、一気に飲み干すと、酔いも一気に回るので注意しましょう。
「レディキラー」と呼ばれるカクテルを紹介しましたが、このほかにも「カルーアミルク」「ソルティドッグ」など有名なものや「セックス・オン・ザ・ビーチ」「キッス・イン・ザ・ダーク」など蠱惑的(こわくてき)な名前のものなど、数多くの種類があります。いろいろ調べてみるのもたのしいですし、レシピを参考に自宅で作ってみると、たのしみも広がりますね。