フランス産ウイスキーが話題! ワイン&ブランデー王国のウイスキー事情と銘柄を紹介

フランス産ウイスキーが話題! ワイン&ブランデー王国のウイスキー事情と銘柄を紹介
出典 : tony cuesta/ Shutterstock.com

フランスのお酒といえば、ワインとブランデーのイメージがありますが、近年はフランス産ウイスキーが盛り上がってきています。ワイン樽で熟成したものなど、贅沢な味わいが魅力です。今回は、フランスのウイスキー事情やおもな銘柄について紹介します。

  • 更新日:

ワインとブランデー王国フランスで、ウイスキー造りが盛んになってきています。注目のフレンチウイスキー事情をみていきます。

フランスはウイスキー消費大国のひとつ

フランスはウイスキー消費大国のひとつ

Africa Studio / Shutterstock.com

フランス産のお酒というとワインやブランデーが筆頭に挙げられ、とくにワインは日常的に飲まれている印象がありますが、フランスではウイスキーも人気があります。

近年の統計によると、フランスは、インド、アメリカに次ぐ第3位のウイスキー消費国です。フランス人はスコッチ好きといわれ、2022年のスコッチウイスキーの輸出国(量/金額)ランキングでも上位にランクイン。ジャパニーズウイスキーも人気で、フランスはアメリカ、中国とともに輸出国(量/金額)のトップ3に名を連ねています。

ウイスキーの味の好みは世代によって異なり、ウイスキーを飲み慣れている40~50代はスモーキーで飲みごたえのあるもの、若い世代はフルーティーでライトな飲み口のものを好む傾向があるようです。

フランスではウイスキーも人気

Ronan Shenhav / Shutterstock.com

ちなみに、フランスでのお酒消費事情は少し変わってきているようです。

フランスではワイン離れが進んでいて、100年前と比べると消費量は1/3近くまで減ったといわれています。コニャックをはじめとしたブランデーも、フランス人にとっては「シニアが飲むお酒」という印象があるようで、なおかつほとんどが輸出されてしまうため国内消費量はそれほど多くはありません。とはいえ、この状況を憂える若い世代の間で、近年ブランデーを見直す動きが出てきています。

なお、フランス語でウイスキーは「whisky」で、スコッチウイスキーやカナディアンウイスキー、ジャパニーズウイスキーと同じ綴りとなります。ちなみに、アイリッシュウイスキーやアメリカンウイスキーでは、一般的に「e」を加えた「whiskey」と表記されます。

近年フランスではウイスキー造りが盛ん

フランスのウイスキー造り

Jag_cz / Shutterstock.com

世界有数のウイスキー消費国であるフランスでは、近年、ウイスキー造りが盛んになってきています。少なくとも30を超える蒸溜所が稼働していて、今後さらに増えると見込まれています。

フランスでウイスキー造りを行うメリットは、世界トップクラスの大麦生産地のため原料を調達しやすいこと。ワインの熟成に使用したフレンチオークの古樽を入手しやすいのも利点です。

スコッチウイスキーでは一般的にバーボン樽が熟成に使われますが、後熟などでワイン樽が使われることもよくあります。ワイン樽熟成のウイスキーは、ワイン由来の香味を持つのが特徴で、ウイスキーの個性の幅を広げるのに役立てられています。フランスではワイン樽を使用する蒸溜所が多く、なかには高級なソーテルヌワイン樽を使ったものもあり、プレミアムな味わいが魅力となっています。

また、フランスはブランデー造りが盛んな地域でもあるので、ブランデーで培った高い蒸溜技術が、ウイスキー造りにも存分に活かされています。

フレンチウイスキーへの興味が高まりますが、生産量が少なく、ほとんどが国内で消費されているため、フランス国外での流通は少なめです。

EUの地理的表示保護制度(PGI)で保護されている銘柄は2種類

アルザス地方の風景

leoks / Shutterstock.com

フレンチウイスキーのなかでも、アルザス地方の「アルザシアンウイスキー(Whisky Alsacien/Whisky d’Alsace)」とブルターニュ地方の「ブルトンウイスキー(Whisky Breton/Whisky de Bretagne)」は、EUの地理的表示保護制度(PGI)で保護されています。

PGIは商品の品質や安全性にお墨つきを与えるもので、PGI認定を受けた商品には青色の認定マークをつけることができます。

欧州のウイスキーではこの2種類のほか、スコッチウイスキーとアイリッシュウイスキーのみにPGIが認められています。

フランス産のおもなウイスキーブランド

フレンチウイスキーのブランド

Alexey Lysenko / Shutterstock.com

ここでは、ぜひ覚えておきたいフランス産のウイスキーブランドを紹介します。

華やかな香りの「アルモリック」|ヴァレンギエム蒸溜所(ワレンゲム蒸溜所)

「アルモリック」は、1999年にリリースされたフランス初のシングルモルトウイスキーのブランド。造り手は、ブルターニュ地方にあるヴァレンギエム蒸溜所です。設立は1900年で、もともとはアップルブランデーなどのリキュールやスピリッツ、ビールなどを生産していました。1987年からウイスキーの蒸溜を開始し、今もフランス最大の生産能力を誇ります。

「アルモリック10年 エディション2018」は、ヴァレンギエム蒸溜所から始めてリリースされた10年物のシングルモルトウイスキー。桃やマンゴーなどの果実香とトロピカルなフルーツ香、なめらかな口当たりが魅力です。

Distillerie Warenghem
公式サイトはこちら

ピーティーな味わいの「コルノグ」|ケルティックウイスキー蒸溜所

「コルノグ」は、1997年設立のケルティックウイスキー蒸溜所が造るシングルモルトウイスキーのブランド。現在メゾン・ヴィルヴェール社が所有するケルティックウイスキー蒸溜所はブルターニュ地方の海岸沿いにあり、スコットランドの伝統的なシングルモルトウイスキーをお手本としたウイスキー造りが行われています。

代表的銘柄には、ピーティーな「コルノグ(西風の意)」のほかに、ノンピーテッドの「グラン・アー・モー(海岸の意)」や、ブレンデッドウイスキーの「グワラーン(北西風の意)」などがあります。

Celtic Whiskey Distillery
公式サイトはこちら

フレンチウイスキー

barmalini / Shutterstock.com

そば粉100%ウイスキー「エデュー」|メニール 蒸溜所(メンヒル蒸溜所)

「エデュー」は、ブルターニュ最西端にあるメニール蒸溜所が手がける、世界初のそば粉100%のウイスキー。
なめらかな口当たりで、バラやヒースのような芳しい香りや、スパイシーなナツメグの風味、ハチミツやバニラ、オークの味わいをたのしめます。

Distillerie des Menhirs
公式サイトはこちら

エレガントな味わい「ニンカシ」|ニンカシ蒸溜所

「ニンカシ」は、リヨン郊外で2015年に蒸溜を開始したニンカシ蒸溜所の銘柄。シャルドネのフレンチオーク樽で熟成した原酒によるマスカットの風味や、フローラルでエレガントな甘味が魅力となっています。

パリに拠点を置くグローバル企業、ラ・メゾン・ド・ウイスキー社が認める高品質なウイスキーで、同社が世界市場の販売代理店契約を結んだことで注目されています。

Ninkasi Whisky
公式サイトはこちら

ナチュラルにこだわった「ベルクルー」|ベルクルー蒸溜所

「ベルクルー」は、2014年にブランデーの銘醸地コニャック地方で創業したベルクルー蒸溜所が造る銘柄。ナチュラル志向の造りが特徴で、フランス産モルトを使用、ボルドーの赤ワイン樽で熟成するなど、ほかとは一線を画す製法にこだわっています。

やわらかくクリーミーな口当たりで、ドライフルーツのような果実味やバニラのような甘味、モルト由来の奥深さを併せ持つ、エレガントで上質な味わいに魅了されます。

Distillerie Bercloux
公式サイトはありません

フルーティーな味わい「ムーンハーバー」|ムーンハーバー蒸溜所

「ムーンハーバー」は、ワインの銘醸地ボルドー北部に、2017年に設立されたムーンハーバー蒸溜所が手がける銘柄。貴腐ワインや良質なワインの古樽で熟成するなど、ボルドー産100%をめざして造られる贅沢な味わいが魅力となっています。

2021年から発売開始したシングルモルトウイスキー「ムーンハーバー」のほか、ブレンデッドウイスキーの「ムーンハーバーピア」もあり、いずれもフルーティーで高品質な味わいが魅力です。

Moon Harbour
公式サイトはこちら

ワインだけでなくウイスキー好きも多いフランスでは、近年ウイスキー造りも盛んです。ブランデーで培った蒸溜技術と、フランスらしいワイン樽で熟成したフレンチウイスキーの実力を、機会があればぜひ確かめてみてくださいね。

おすすめ情報

関連情報

ウイスキーの基礎知識

日本ビール検定(びあけん)情報

イベント情報

おすすめ情報

Ranking ランキング

おすすめの記事