ウイスキーとバニラアイスの相性は抜群! 大人のデザートをたのしもう

ウイスキーとバニラアイスの相性は抜群! 大人のデザートをたのしもう
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ウイスキーはグラスで飲むだけでなく、バニラアイスと合わせてもおいしくたのしめます。じつはウイスキーとバニラアイスには共通点があり、相性は抜群。今回はウイスキーとバニラアイスの相性がよい理由や、バニラを含めたアイスとのペアリングについて紹介します。

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ウイスキーとバニラアイスの深い関係

ウイスキーとバニラアイスの深い関係

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ウイスキーとバニラアイスの相性がよい理由は共通する香りにある

ウイスキーのフレーバーを表現する際、「バニラ香」という言葉がよく使われます。ウイスキーを飲んだときに甘い印象を与えるバニラ香の正体は、貯蔵樽から引き出された「バニリン」という成分によるもの。ウイスキーから香るバニラ香の強さは、このバニリンの含有率によって異なります。

一方、バニラアイスには、香料のバニラやバニラビーンズなどが使われています。バニラはラン科の植物で、さやを発酵・乾燥させることで、甘い香りを放つ香料としてお菓子作りなどに用いられています。当然、香料のバニラにもバニリンが含まれています。

つまり、ウイスキーとバニラアイスには、似たような香りを持つという共通点があり、両者を合わせると、おいしいペアリングをたのしめるのです。

ウイスキーにバニラ香を与える「チャー」と「トースト」

ウイスキーのバニラ香について、もう少し詳しく見ていきましょう。

ウイスキーの熟成樽には、おもにアメリカンオークのバーボン樽や、アメリカンオークまたはヨーロピアンオークのシェリー樽が使用されています。スコッチやバーボンを熟成させる際は、これらの樽の内面に、直火を短時間当てて焼きつける「チャー」が施されます。

チャーを施すと、炭化した樽の奥に「トースト層」と呼ばれる低温でじっくり活性化された層が生まれます。このトースト層の厚みによって、バニラ香の素となるバニリンの含有量が変わってきます。

なお、トースト層が薄ければ軽いバターのような香りに、厚ければバニラポッド(バニラのさや)のような深い香りになるといわれています。

アイス×お酒は古くから親しまれてきた食べ方

ウイスキーとバニラアイスには共通する香りがあり、相性がよいことがわかりました。では、アイスにお酒をかける文化はいつごろから始まったのでしょう?

明確なルーツは明らかになっていませんが、はるか昔、古代ギリシャや古代ローマにおいて、万年雪に果汁やお酒をかけて食べていたというエピソードが残っています。

また、アイスにお酒をかける食べ方としては、イタリア発祥のアフォガードが有名です。イタリアでは、古くからエスプレッソやリキュールをかけたドルチェがたのしまれています。

このように、アイスにお酒をかける食べ方は、意外と歴史は古いのですね。

日本での最近の話題でいうと、新幹線で販売されているバニラアイスにウイスキーを垂らす食べ方がSNS上で話題になりました。また、日本酒蔵では古酒をアイスにかけることもあるそうで、アイスクリーム用の日本酒をリリースした蔵元も登場しています。


それでは、アイスとお酒の相性のよさを知ったところで、次の章で、バニラアイスとウイスキーのおいしい組み合わせ方を紹介しましょう。

ウイスキーとバニラアイスのペアリングの方法

ウイスキーとバニラアイスのペアリングの方法

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バニラアイスにウイスキーをかけてみよう

バニラアイスにウイスキーをかけてたのしむ際に用意するのは、お好みのウイスキーとシンプルなバニラアイスのみ。熟成年数の長い希少なウイスキーや、牧場直送の高級バニラアイスを揃える必要はありません。コンビニやスーパーなどで購入したウイスキーとバニラアイスでも十分たのしめます。

材料を用意したら、器に盛ったバニラアイスにウイスキーを適量(10~15ミリリットル程度)垂らしましょう。バニラアイスが少し溶けた状態が食べごろです。バニラの濃厚な香りと味にウイスキーの力強い風味が溶け合い、上質な大人のデザートが完成します。

バニラアイスには、とくにどんなウイスキーが合う?

バニラアイスにかけるウイスキーはどのタイプでもよいですが、とくに、焦がしたアメリカンオーク樽で熟成させたものがおすすめです。

アメリカンオークはヨーロピアンオークに比べて、バニリンの含有率が高いといわれています。そのため、アメリカンオーク樽で熟成させたスコッチやバーボンは、バニラアイスのコクをよりいっそう引き立ててくれることでしょう。

一方、シェリー樽やヨーロピアンオークで熟成させたものは、バニラ香が少ない傾向にあります。レーズンなどの濃厚な香りを付与するシェリー樽や、ウッディーな香味成分を多く含むヨーロピアンオークで熟成させると、バニラ香を覆い隠してしまうのだとか。

とはいえ、基本的にはどんなウイスキーをかけても、おいしくたのしめることでしょう。

バニラ味以外のアイスとウイスキーのたのしみ方

バニラ味以外のアイスとウイスキーのたのしみ方

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ウイスキーとシャーベット系アイスをペアリング

ひんやりシャリッとしたシャーベットは、冷涼感たっぷりのアイスです。暑い夏に涼を得るために食べられることはもちろん、コース料理を頼んだときに、口の中をさっぱりさせるお口直しとして登場することもあります。

そんなシャーベットにウイスキーを合わせると、軽い爽やかなシャーベットの食感にウイスキーの力強い風味が加わって、食べ応えのあるデザートに変身します。

シャーベットにかけるウイスキーは、「グレンモーレンジィ」や「宮城峡」など、柑橘感の強い銘柄を選ぶとよいでしょう。より、さっぱりとたのしめます。

ウイスキーとミント系アイスをペアリング

バーボンウイスキーとミントを合わせた「ミントジュレップ」というカクテルがあるように、ウイスキーとミントの相性のよさも広く知られています。

ミント系アイスの魅力といえば、やはり爽やかな爽快感。ウイスキーを合わせるなら、この爽快感を打ち消さず、ミントと調和するような銘柄を探してみるとよいでしょう。

たとえば、すっきりと飲みやすい「メーカーズマーク」や「白州」などがおすすめです。

ウイスキーとチョコ系アイスをペアリング

ウイスキーとチョコレートの相性がよいのは知ってのとおり。その理由は、チョコレートの主原料であるカカオやバターと、ウイスキーの主原料である麦の相性がよいためといわれています。また、ウイスキーとチョコレートは味わいや香りに共通する点も多く、一緒に食べても互いの風味を打ち消しにくいのが特徴です。

ペアリングする際は、似たような味わいや口当たりのウイスキーとチョコ系アイスを合わせるのがコツ。たとえば、甘さ控えめのビター系チョコアイスには、スモーキーでやや辛口な「ボウモア」、甘いミルク系チョコアイスには、クリーミーでまろやかな「シーバスリーガル」のように合わせてみるとよいでしょう。

バニラアイスとウイスキーのペアリングは、自宅でもかんたんにたのしめます。好みのウイスキーとバニラアイスを用意して、大人のスイーツで、とっておきのおうち時間を過ごしてみてはいかがでしょう。

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