飲みやすいウイスキーは、初心者にもオススメ!

飲みやすいウイスキーは、ウイスキーを飲み慣れてない人にはうれしいもの。とはいえ、どんなウイスキーが飲みやすいかは、初心者にはわかりません。そこで、飲みやすいウイスキーの条件を香りや味から探るとともに、条件に合うウイスキー銘柄をいくつか紹介します。
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飲みやすいウイスキーの条件とは?

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飲みやすいウイスキーの条件は、クセの少なさ
ウイスキーの飲みやすさ、飲みづらさは、人それぞれの好みもあるので、一概には言えません。ただ、大まかな傾向を言えば、味や香りにクセが強すぎると、とくにウイスキー初心者にとっては飲みづらく感じられるようです。
逆に言うと、クセの少ないウイスキー。たとえば、やさしい香りや軽やかな口当たり、甘味を感じさせる味わいなどが、飲みやすいウイスキーの条件と言えるでしょう。
飲みやすいウイスキーを探すには「フレーバーマップ」を
飲みやすいウイスキーの条件がわかっても、どの銘柄が当てはまるかがわからないと意味がありません。そこで便利なのが、ウイスキーの書籍や専門サイトなどで見かける「フレーバーマップ」です。
フレーバーマップとは、ウイスキーの香りと味の強弱を視覚的にイメージできるように作られたグラフのような図表のこと。縦軸は香りを示し、上に行くほど強烈な「スモーキー」、下に行くほどやさしい「デリケート」に。横軸は味を示し、左から右へ向かって軽い「ライト」から重厚な「リッチ」にと、グラフ全体を4分割して、さまざまな銘柄を当てはまる位置にポイントしています。
このマップの表現を借りると、「デリケートな香り、ライトな口当たり」が、初心者に飲みやすいウイスキーと言えそうです。
飲みやすいウイスキー(1)ジャパニーズウイスキー

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日本人に飲みやすいのは、国産の「ジャパニーズウイスキー」
飲みやすいウイスキーの特徴がわかったところで、ここからは、世界各地のウイスキーから、飲みやすいウイスキー銘柄を紹介していきます。
ウイスキーの分類方はさまざまですが、産地別で考えるなら、日本人に飲みやすいウイスキーの筆頭と言えるのが、国産のジャパニーズウイスキーでしょう。
ジャパニーズウイスキーは、もともと日本人の口に合うように開発されたものが多いので、海外産ウイスキーよりも飲みやすいと言えます。
【サントリーウイスキー角瓶】
サントリーの創業者である鳥井信治郎氏が、日本人の繊細な味覚に合ったウイスキー造りをめざし、昭和12年(1937年)に完成させたのが「角瓶」です。
日本を代表するロングセラーブランドとなっているだけに、初心者でも飲みやすく、とくに「角ハイボール」にするとおいしさが引き立ちます。
【ブラックニッカ クリア】
「ブラックニッカ」は、“日本のウイスキーの父”と称えられる竹鶴政孝氏の掲げた「ウイスキーのたのしさを、より多くの人に伝えたい」という理想のもとに生まれたブランド。
クセが少なく、飲みやすさが魅力の「ブラックニッカ」シリーズのなかでも、とくに軽やかな飲み口をたのしめるのが「ブラックニッカ クリアブレンド」。泥炭(ピート)を用いずに乾燥させた麦芽を原料とした「ノンピートウイスキー」ならではの、スッキリした味わいを堪能ください。
飲みやすいウイスキー(2)アイリッシュウイスキー

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アイリッシュウイスキーは3回蒸溜によるマイルドさが特徴
英国・グレートブリテン島の西側に位置するアイルランド島で造られるウイスキーを「アイリッシュウイスキー」と呼びます。その特徴は、3回蒸溜を行うことで生まれる、雑味の少ない、マイルドな飲み口。なかでも飲みやすさに定評がある銘柄を紹介します。
【ブッシュミルズ】
400年の歴史を持つ、現存するアイルランド最古の蒸溜所、ブッシュミルズ蒸溜所が、伝統の3回蒸溜で造る銘柄です。その香りは「蜜がたっぷりと詰まったリンゴ」、味は「若い麦を感じさせる広がり」と表現され、スムーズで軽やかな口当たりが魅力です。
【タラモアデュー】
今はなき伝統ある蒸溜所の名作ウイスキーを、現在の技術で復活させた銘柄で、アイリッシュウイスキーの売上では、「ジェムソン」に次いで世界第2位という出荷量を誇ります。
オレンジビスケットやバニラのような香り、クリーミーでソフトな飲み口とくれば、飲みやすさの条件にぴったりです。
飲みやすいウイスキー(3)カナディアンウイスキー

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カナディアンウイスキーは酒質の軽やかさが魅力
カナディアンウイスキーは、スコッチ、アイリッシュ、アメリカン、ジャパニーズと並んで「世界5大ウイスキー」と呼ばれていますが、そのなかで、もっとも酒質が軽いと言われています。
繊細な穀物系の香りと、マイルドな口当たりが特徴のカナディアンウイスキー。その代表銘柄を紹介しましょう。
【アルバータ】
ライ麦100パーセントで造るウイスキー。バーボン樽やオーク樽などで熟成させた原酒をブレンドすることで、ライ・ウイスキーの特徴とされるスパイシーさを抑えて、軽快な飲み口を実現。ライトでバニラのような甘味を感じる口当たりが特徴です。
【クラウンローヤル】
王冠を模したボトルデザインが特徴の「クラウンローヤル」は、ブランデーのような果実香と、口当たりがまろやかな熟成感が魅力。ハイボールにすると、ナシやライムなどの香りがさわやかに漂い、落ち着いた印象を与えてくれます。
飲みやすいウイスキーの条件を、香りと味を中心に見てきました。ウイスキーを飲んで「旨い」と感じるかどうかは、飲み方も大きく影響します。ウイスキーの銘柄だけでなく、水割りやハイボールなど、いろいろな飲み方を試し、自分にとって飲みやすいウイスキーを見つけてください。
