焼酎の種類、いくつ知ってる? 乙類焼酎(本格焼酎)と甲類焼酎、混和焼酎の違いは?

焼酎の種類、いくつ知ってる? 乙類焼酎(本格焼酎)と甲類焼酎、混和焼酎の違いは?
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焼酎は大きく分けて、「乙類焼酎(本格焼酎)」と「甲類焼酎」に分類されます。甲乙といっても優劣はなく、それぞれに適した飲み方やたのしみ方があります。ここでは、乙類焼酎(本格焼酎)と甲類焼酎の特徴を解説。両者を混ぜた「混和焼酎」の魅力にも触れていきます。

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焼酎は酒税法上、大きく2つに分類される

焼酎は酒税法上、大きく2つに分類される

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焼酎の酒税法上の分類

焼酎は、酒税法によって定められている蒸溜方法とアルコール度数の違いから、「単式蒸溜焼酎」と「連続式蒸溜焼酎」に二分されます。前者は「乙類焼酎(本格焼酎)」、後者は「甲類焼酎」のことを指します。

なお、乙類焼酎のなかには「本格焼酎」と呼ばれるものがありますが、本格焼酎は酒税法によって、より厳密に定義されています。たとえば、国税庁長官が定める原料以外を使用して造ったものは、「本格焼酎」と名乗ることはできません。

それでは、まずは単式蒸溜焼酎と連続式蒸溜焼酎の定義を、順に見ていきましょう。

単式蒸溜焼酎(乙類)の定義

単式蒸溜焼酎とは、昔ながらの単式蒸溜機で蒸溜されたアルコール分45度以下の焼酎のこと。その歴史は古く、日本では15世紀中ごろから飲まれていたといわれています。伝来の時期やルートには諸説ありますが、中国大陸や東南アジアで造られていた蒸溜酒の技術が、シャム国(当時のタイ国)を経由して琉球王国に伝わったという説が有力です。その後、鹿児島から九州を北上し、広く飲まれるようになったといわれています。

単式蒸溜焼酎は、以前は「焼酎乙類」や「旧式焼酎」に分類されていましたが、平成18年(2003年)5月1日の酒税法改正によって「単式蒸溜焼酎」に変更されました。

現在は一般的に「乙類焼酎」や「本格焼酎」と呼ばれますが、前述したとおり、「本格焼酎」は「乙類焼酎」の一部の呼称であることは覚えておきましょう。

連続式蒸溜焼酎(甲類)の定義

連続式蒸溜焼酎とは、連続式蒸溜機で蒸溜されたアルコール分36度未満の焼酎のこと。本格焼酎に比べるとその歴史は浅く、日本で連続式蒸溜焼酎が登場したのは明治43年(1910年)です。イギリスから連続式蒸溜機が伝わったことで、盛んに造られるようになりました。

連続式蒸溜焼酎は、かつては「焼酎甲類」や「新式焼酎」に分類されていましたが、平成18年(2003年)5月1日の酒税法改正によって「連続式蒸溜焼酎」に変更されました。ラベルには今も「焼酎甲類」と印字されることがありますが、一般的には「甲類焼酎」や「ホワイトリカー」の名で親しまれています。

乙類焼酎と甲類焼酎の違い

乙類焼酎と甲類焼酎の違い

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単式蒸溜焼酎と連続式蒸溜焼酎の違い

発酵を終えたもろみを加熱し、純度の高いアルコールを抽出する工程を「蒸溜」といいます。沸点の違いを利用して、アルコールなどの揮発性成分を分離するのに用いられる方法ですが、乙類焼酎(本格焼酎)に用いられる単式蒸溜法と甲類焼酎に用いられる連続式蒸溜法では若干仕組みがなります。

単式蒸溜法による蒸溜回数は、基本的に1回きり。香気成分をはじめ、もろみに含まれる成分もアルコールと一緒に抽出されるため、原料の個性が感じられる酒質に仕上がります。

一方の連続式蒸溜法では、蒸溜を繰り返し行うことによってアルコール以外の成分も取り除かれるため、雑味のないピュアな味わいの焼酎に仕上がるのが特徴です。

乙類焼酎ならではのたのしみ方

原料由来の風味や香りを味わいたい人には、単式蒸溜機で蒸溜された本格焼酎がおすすめ。芋焼酎や麦焼酎、米焼酎、そば焼酎など、種類も豊富で、原料の産地や麹の種類、仕込み、蒸留法、貯蔵方法や貯蔵年数、ろ過の有無などによって、多彩な魅力がたのしめます。

また、本格焼酎の定義から外れる原料を使った「変わり種焼酎」も見逃せません。とうもろこし焼酎やレタス焼酎など、さまざまな原料から生まれる個性的な味わいを満喫できるでしょう。

ちなみに乙類焼酎(本格焼酎)は、飲み方によって香りや味わいが変わってきます。原料の持ち味や銘柄ごとの個性を堪能するなら、ストレートやオン・ザ・ロック、水割り、お湯割り、プレーンソーダで割る炭酸割りといったシンプルな飲み方がよいですよ。

甲類焼酎ならではのたのしみ方

甲類焼酎の人気の秘密は、クセのない飲みやすさにあります。そのクリアな味わいはどんな料理ともマッチするうえ、ソーダや果汁、お茶などさまざまな割り材との相性が抜群。甘いカクテルやチューハイ作りにも適した、万能なお酒といえるでしょう。

ロックや水割りで飲んでもおいしくいただけますが、おすすめはやはり炭酸やフレッシュジュース割り。たとえば、炭酸で割って、レモン果汁をプラスすれば、フレッシュなレモンサワーが完成します。

本格焼酎に比べてコスパがよいのも甲類焼酎の大きな魅力。いろいろな割り方を試して、とっておきの飲み方を見つけてください。

「甲類焼酎」と「乙類焼酎」、その違いを知ろう!

混和焼酎ってどんなお酒?

混和焼酎ってどんなお酒?

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乙類焼酎と甲類焼酎をミックスした混和焼酎の魅力

混和焼酎とは、乙類焼酎と甲類焼酎を混ぜた焼酎のこと。原料由来の風味や香りを生かした本格焼酎とクリアでクセのない甲類焼酎の両者の特徴を併せ持ち、リーズナブルな値段で焼酎らしい味わいがたのしめると人気を集めています。

甲類焼酎をベースに乙類焼酎をブレンドしたものを「甲類乙類混和」と呼び、乙類焼酎をベースに甲類焼酎を混ぜたものを「乙類甲類混和(単式・連続式蒸溜混和)」といいます。

なお、ラベルには「混和」という表記のほかに、麦焼酎や芋焼酎、米焼酎など、ブレンドした乙類焼酎の種類が記載されます。

混和焼酎のおすすめ銘柄3選

人気のある混和焼酎の多くは、甲類乙類混和のジャンルにラインナップされています。ここでは、甲類乙類混和焼酎のおすすめ銘柄を紹介します。

【こくいも】

サッポロが手がける「こくいも」は、かめ貯蔵酒を一部使用した黒麹仕込みの本格芋焼酎と、クセのない味わいの甲類焼酎をバランスよくブレンドした甲類乙類混和芋焼酎。飲みやすさのなかにも、まろやかな味わいと芳醇な香りが際立ちます。華やかな香りと甘味をたのしみたい人には、南九州産赤芋原酒を一部使用した「こくいも赤」もおすすめ。

製造元:サッポロビール株式会社
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【かのか】

麦、芋、米で展開するアサヒビールの混和焼酎ブランド。定番の「麦焼酎 かのか」は、「香り蒸溜仕上げ原酒」をはじめとする3種のこだわり原酒と甲類焼酎をバランスよく調和させ、麦本来の味わいときれいな後味がたのしめる1本に仕上げられています。
同じく定番の「芋焼酎 かのか」は黒麹と白麹で仕込んだ原酒に甲類焼酎をブレンドしたもので、濃醇な香りとまろやかな味わいが特徴です。また、国産米だけを原料に吟醸酵母を用いて仕込んだ原酒と、甲類焼酎を混和した「米焼酎 かのか」は、まろやかな香りと澄み切った味わいが魅力です。

製造元:アサヒビール株式会社
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【鍛高譚(たんたかたん)】

北海道白糠町(しらぬかちょう)産の特産物である赤シソと、大雪山系から注ぐ旭川の清冽(せいれつ)な水に育まれた、香り高いしそ焼酎。その魅力は、さわやかな風味と飲みやすさにあります。後味もよく、また薄めの水割りにしても、しその香りがたのしめることから、お酒を飲み慣れていない人にも好評です。しその上品な風味をよりたのしみたい人には、5倍の赤シソを使用した「赤鍛高譚」もおすすめ。

製造元:オエノングループ
公式サイトはこちら

北海道の焼酎【鍛高譚 (たんたかたん)】 香り豊かなしそ焼酎

焼酎には種類がいくつもありますが、乙類焼酎(本格焼酎)派、甲類焼酎派、混和焼酎派などとお気に入りを限定する必要はありません。料理のように、その日の気分に合わせてチョイスして、お気に入りの飲み方でたのしみたいものです。

混和焼酎の底知れぬ魅力を知ろう!

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