麦焼酎のおすすめと、飲みやすさの秘密を紹介!

麦焼酎のおすすめと、飲みやすさの秘密を紹介!
出典 : Shawn Hempel / Shutterstock.com

麦焼酎は、本格焼酎のなかでも飲みやすさに定評があります。今ではすっかり定番になった焼酎ですが、独特のクセやにおいが苦手、という人もいるのではないでしょうか。ここでは、焼酎初心者にもおすすめとされる麦焼酎の秘密に迫ります。

  • 更新日:

麦焼酎とは、そもそもどんなお酒?

麦焼酎とは、そもそもどんなお酒?

Shawn Hempel / Shutterstock.com

麦焼酎は、その名のとおり麦を主原料とした焼酎のこと。そもそも焼酎とは、主原料と麹を発酵させたうえで、蒸溜して造るお酒。デンプンを含めば、どんな作物でも原料にできるため、さまざまな焼酎があります。
なかでも麦焼酎は、米焼酎、芋焼酎と並んで三大焼酎と呼ばれるメジャーなもの。フルーティな香りや、軽くキレのある味わいで飲みやすく、お手頃価格な銘柄が多いことから、焼酎初心者にも人気です。

麦焼酎の産地として知られているのは、長崎県壱岐島や大分県です。とくに壱岐は麦焼酎造りのルーツとされ、熊本の「球磨焼酎」,沖縄の「琉球泡盛」とともに、WTO(世界貿易機関)の「地理的表示」が認められています。
一方、大分県は「二階堂」の二階堂酒造や「いいちこ」の三和酒造など、軽やかな味わいで麦焼酎をメジャーにした銘柄で知られています。

麦焼酎は、麦を麹で仕込んで発酵させた「もろみ」を蒸溜して造られます。麹にも種類があって、壱岐では「米麹」、大分では「麦麹」が主流。米麹を用いた麦焼酎は、米麹の甘味と麦の香ばしさを活かした味わいが魅力。一方、麦麹を用いた麦焼酎は、麦だけで造られた雑味のないスッキリした味わいが魅力です。
同じ麦焼酎でも、産地によって異なる個性が味わえますので、飲みくらべてみるのもたのしいでしょう。

麦焼酎が焼酎初心者にも飲みやすいといわれる理由

麦焼酎が焼酎初心者にも飲みやすいといわれる理由

riphoto3 / Shutterstock.com

麦焼酎は前述のとおり、焼酎初心者からも人気を集めていますが、その最大の理由は、やはり飲みやすさにあります。

そもそも、焼酎が初心者から敬遠されがちなのは、かつての芋焼酎に象徴的な、独特のクセや強烈な香りです。これらは、焼酎好きにとっては大きな魅力ですが、慣れない人には、やはり抵抗があるかもしれません。その点、麦焼酎は口当たりがよく、香りもフルーティで、焼酎初心者に限らず、非常に飲みやすい焼酎といえます。

焼酎のなかでも麦焼酎が飲みやすい理由は、その原料にあります。
麦焼酎に使われる原料は、麦のなかでも、おもに二条大麦が使われています。ちなみに、二条大麦という品種名は、殻粒が二列に並んでいることから付けられたものだそうです。
麦を原料としたお酒といえば、ビールを連想する人も多いと思いますが、二条大麦はもともとビールの原料用として、明治初期にヨーロッパから持ち込まれた品種。粒が大きく、焼酎造りには欠かせないデンプンの含有量が多いのが特徴です。

麦焼酎造りでは、麦の香りや味わいをより引き出すために、外皮をむいた後、堅い胚芽部分を削る「精麦」という作業を行います。雑味のもととなるタンパク質や脂質を除くことで、大麦のおいしさを最大限に引き出すのが目的です。
日本酒の「精米歩合」と同様に、麦を削る割合を「精麦歩合」といい、麦焼酎の場合は、60%前後が一般的。たくさん削るほど雑味が減り、大麦本来の香りや味わいを引き出せるのも、日本酒の場合と同様です。

麦焼酎のおすすめ1 既存の焼酎とは一線を画す香ばしさ「兼八」

麦焼酎のおすすめ1 既存の焼酎とは一線を画す香ばしさ「兼八」

Africa Studio / Shutterstock.com

麦焼酎は、蔵元によって製法や味わいが異なりますが、なかでも特徴的な味わいで知られるのが、“幻の麦焼酎”との異名を取る「兼八」です。

その造り手は、大分県宇佐市に蔵を構える大正8年(1919年)創業の老舗、四ツ谷酒造。家族中心の小規模な焼酎蔵ながら、「創造と挑戦」をかかげ、創業以来伝承された技を基本に、個性ある麦焼酎造りを追求。そんな想いから生まれた「兼八」は、創業者である四ツ谷兼八の名前を冠した、蔵を代表する銘柄です。

ほとんどの麦焼酎が大麦を原料とするなか、「兼八」は裸麦(ハダカムギ)を原料に、独自の自家製法にこだわることによって、素材そのものの旨味、風味、個性を最大限に引き出しています。
麦チョコを思わせるようなロースト感の強い麦の香ばしさと、なめらかで深みあるコク、さわやかな飲み口がたのしめる本格派の麦焼酎です。

飲み方は、なんといってもロックがおすすめ。カラン、とグラスで音を立てる氷が、少しずつとけていくなかで、上質な味わいをたのしめます。また、「兼八」は原酒も販売されていますので、冷凍庫で氷点下にしたものをストレートでいただく、パーシャルショットもおすすめです。焼酎の原酒はアルコール度数が高いため、家庭用冷凍庫にいれても凍ることはありません。
「兼八」ならではの風味とコクを、ぜひ一度味わってみてください。

大分の焼酎【兼八(かねはち)】麦チョコのような香ばしさをもつ幻の麦焼酎

麦焼酎のおすすめ2 日蘭修好400周年を記念して造られた「黒島」

麦焼酎のおすすめ2 日蘭修好400周年を記念して造られた「黒島」

出典:久家本店サイト

麦焼酎は、同じ素材や製法で造られていても、蔵元ごとのこだわりが独自の個性となって、焼酎ファンをたのしませてくれます。
岩壁に掘られた国宝・臼杵石仏や町並み保存で知られる醸造の町、大分県臼杵(うすき)市に蔵を構える久家(くげ)本店も、「黒島」という個性的な麦焼酎を造っています。

久家本店は、万延元年(1860年)創業の老舗で、もともとは清酒造りの蔵でしたが、昭和53年(1978年)に麦焼酎の生産を始めました。日本酒では「一の井手」、麦焼酎では「石仏(せきぶつ)」などで知られていますが、近年、注目を集めているのが、日本とオランダの修好400周年を記念して造られた「黒島」です。

その特徴は、手間のかかる複数回蒸溜で造られた麦焼酎を、シェリー樫樽に詰めて長期貯蔵していること。
シェリー樽から生まれる美しい琥珀色は、そうと知らずに提供されれば焼酎と気づかないほど。口に含んだ時にふわっと広がる心地良いシェリーの香りと、甘くなめらかな飲み口は、焼酎初心者に飲みやすいのはもちろん、舌の肥えた焼酎ファンも満足できる逸品です。

製造元:株式会社久家本店
公式サイトはこちら

麦焼酎のおすすめ3 麦焼酎発祥の地の名を冠した「壱岐」

麦焼酎のおすすめ3 麦焼酎発祥の地の名を冠した「壱岐」

Yu201802 / Shutterstock.com

麦焼酎の発祥の地とされる長崎県壱岐市。この島で造られる麦焼酎は「壱岐焼酎」という産地呼称が認められていますが、なかでも代表格とされるのが、島の名を冠した「むぎ焼酎 壱岐」です。

博多港から高速船で約65分、長崎空港から飛行機で約30分、玄界灘に浮かぶ壱岐島は、車で一周すれば二時間ほどの小さな島です。現在、この島には7つの蔵元があり、500年もの歴史を誇る伝統製法を、今もなお、守り続けています。

その1つが、壱岐島で一番高い山である「岳の辻」のふもとに蔵を構える玄海酒造。その代表銘柄である「壱岐」は、長崎県内でも指折りの穀倉地で育まれた麦と米麹を原料に、壱岐独自の製法で造られた麦焼酎です。

伝統的なカメ貯蔵、そして樫樽やタンクなど、貯蔵熟成酒が多いことも「壱岐」の特徴。ゆっくりと熟成された、まろやかでふくよかな香りとコクが、飲む人の心にまでしみわたります。

おすすめの飲み方は、麦焼酎の魅力をダイレクトに味わえるストレート。地元・壱岐の人々はストレートが基本だそうです。
もちろん、オンザロックや水割りなど、さまざまな飲み方でたのしめ、とくにお湯割りはほんのりとした香りを引き出し、飽きずにたのしめます。
また、どんな料理とも相性がよく、食中酒としてもたのしめます。

長崎の焼酎【壱岐(いき)】世界が認めた産地指定の麦焼酎

麦焼酎は、麦の香ばしさと、すっきりした味わいを活かした飲みやすさが魅力で、焼酎初心者にもおすすめです。紹介した銘柄以外にも、親しみやすい麦焼酎はたくさんあるので、ぜひ一度試してみてください。

おすすめ情報

関連情報

焼酎の基礎知識