茨城に行って飲んでみたい! おすすめの日本酒(地酒)【関東編】

茨城に行って飲んでみたい! おすすめの日本酒(地酒)【関東編】
出典 : Joaquin Ossorio Castillo / Shutterstock.com

豊かな水源をもち、県内全域で米作りが行われている茨城県は、それらを原料とした日本酒造りも盛んです。関東最多といわれる約40もの蔵元があり、なかには現存する日本最古の蔵元も含まれます。長い歴史と豊かな風土が育んだ茨城の日本酒の魅力を紹介します。

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来福酒造は、享保元年(1716年)に創業した、筑波山水系の歴史ある蔵元のひとつです。その酒造りの特徴は、長い歴史で培ってきた技に加え、「花酵母」を使っていること。花酵母とは、自然界の花から清酒酵母を純粋分離したもので、東京農業大学短期大学の研究により開発されたものです。
来福酒造ではナデシコやツルバラなど8種類の花酵母を使い分けていますが、なかでもツルバラの花酵母を使った「来福 純米吟醸 愛山」はおすすめの一品。一口含めばリンゴに似た華やかな香りが、ふくよかな味わいとともに口腔を満たしてくれます。
「福や来む 笑う上戸の 門の松」という俳句にちなんだ酒名とともに、晴れの日の1杯にふさわしい日本酒です。

製造元:来福酒造株式会社
茨城の日本酒【来福(らいふく)】花酵母を使った新感覚の味と香り

果実風味の芳醇な味わいで飲みやすさ抜群【結ゆい(むすびゆい)】

結城酒造は江戸時代に創業した鬼怒川水系の蔵元のひとつ。看板銘柄である「結ゆい」は、地元結城市の名産品「結城紬」にちなんだもので、「いとへんに吉」という縁起のよさ、そして本来の「結ぶ」の意味も踏まえて名づけたものだとか。そのラベルは「糸」の輪に「吉」が入った、大胆でスタイリッシュなデザインです。
「結ゆい」は国内各地から選りすぐった酒造好適米を原料に、特別純米酒や純米吟醸酒、大吟醸など、多彩な商品をラインナップしています。いずれもフルーティな芳醇さのなかに、わずかな苦味が残る、口当たりのよさが評判です。また、もうひとつの銘柄である「富久福」は、米本来のやさしい味わいが魅力の純米酒です。

製造元:結城酒造株式会社
茨城の日本酒【結ゆい(むすびゆい)】造り手の気持ちが伝わるやさしい酒

上品な香りと確かな旨味【大観(たいかん)】

「大観」は創業明治2年(1869年)の伝統をもつ久慈川水系の蔵元、森島酒造の銘酒です。酒名の由来は近代日本画の巨匠である横山大観氏。横山氏が森島酒造の4代目社長と交流があったことから、蔵を代表する銘柄にその名を与え、ラベルの揮毫も授けたとのことです。
全国新酒鑑評会をはじめ、数々の賞を獲得している「大観 純米大吟醸」は、香りは上品で控えめながら、しっかりとした旨味を感じさせます。また、酒造好適米「ひたち錦」を使った「大観 青ラベル純米吟醸」は、果実のように華やかな香りと、ふくよかな口当たたりでたのしませてくれます。

製造元:森島酒造株式会社
茨城の日本酒【大観(たいかん)】横山大観が愛飲した飲み心地よい酒

米由来の一本気な味わいが魅力【武勇(ぶゆう)】

主力銘柄と同名の蔵元、武勇は、江戸時代末期の慶応年間の創業です。鬼怒川水系の蔵元のひとつで、もとは越後杜氏の仕込みでしたが、1996年以後は地元の結城杜氏が酒造りを担っています。米は「山田錦」「五百万石」「ひたち錦」「美山錦」などを、酒の種類ごとに配合を変えて使用する一方、麹米はすべて山田錦を使用しています。
蔵元の名を冠した「武勇」は、純米酒、吟醸酒、本醸造、さらには米麹甘酒などの10種を製造しています。いずれも香りや甘さは控えめながら、良質の水と米が生み出す素朴な味わいを堪能できるお酒です。

製造元:株式会社武勇
茨城の日本酒【武勇(ぶゆう)】日本酒本来の旨味を追求した素朴な味

質実剛健でいながら上品な香りと風味【一品(いっぴん)】

「一品」の造り手、吉久保酒造は、創業230年余という歴史ある蔵元です。那珂川水系の蔵元のひとつで、伝統と革新を両輪に独自の酒造りに取り組んでいます。
代表銘柄である「一品」は、本醸造、純米酒、吟醸酒、大吟醸酒などがありますが、一番人気は「大吟醸 一品」でしょう。酒造好適米「山田錦」を原料に、淡麗でなめらかな香味ときめ細やかな口当たりが特徴で、2012年には英国・ロンドンの日本酒品評会「ロンドンSAKEチャレンジ」において金賞を獲得しました。
吉久保の蔵元には、「一品」のほかにも、山田錦の品種の変遷に着目した純米吟醸「親子四代飲み比べ」セットや、サバ料理専用日本酒「サバデシュ」など、ユニークなお酒が用意されています。

製造元:吉久保酒造株式会社
茨城の日本酒【一品(いっぴん)】歴史ある蔵元が醸す「旨辛口」の酒

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