茨城の日本酒【一品(いっぴん)】歴史ある蔵元が醸す「旨辛口」の酒

茨城の日本酒【一品(いっぴん)】歴史ある蔵元が醸す「旨辛口」の酒
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「一品」は、茨城県水戸市に蔵を構える吉久保酒造の造る日本酒です。水戸市といえば“黄門様”こと徳川光圀公で有名ですが、じつは吉久保酒造が酒造りを始めたのも黄門様とのご縁によるものでした。吉久保酒造の歴史と、その代表銘柄である「一品」を詳しく紹介します。

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「一品」は徳川家御用達の蔵元が醸す酒

「一品」は徳川家御用達の蔵元が醸す酒

出典:吉久保酒造フェイスブック

「一品」の蔵元、吉久保酒造が常陸(ひたち)国・水戸の地に創業したのは、江戸中期の寛政2年(1790年)のことでした。
水戸藩といえば、“黄門様”こと徳川光圀公が有名です。光圀公は農業の推進や笠原水道の整備などの善政によって、当時から“名君”と称えられ、水戸は良質な米と名水の地として知られていました。

吉久保酒造の創業者は、もともとこの地の米穀商でしたが「常陸にはよい米と水がそろっているのに、旨い酒がないのは不思議なことだ」と考え、自ら転身して酒造りを始めたと伝えられています。
もとが米穀商のため、米の目利きは確かなもので、創業まもなく「甕(みか)の月」と「一品」という2つの銘柄を生み出し、水戸の名士諸士に気に入られ、商売は大いに繁盛したといいます。

明治に入ってからは代表銘柄を「一品」にしぼり、より精度の高い日本酒造りに専念。そうした研鑽の日々が今につながり、現在では国内外のより多くの人に愛される日本酒になっています。

「一品」独自の旨辛口とは?

「一品」独自の旨辛口とは?

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「一品」の蔵元、吉久保酒造では、水戸の地で200年以上にわたり酒造りを続けてきました。今もなお、「地元の水と米を使った水戸ならではの日本酒を造り、守り続けたい」という想いのもと、水戸の地酒造りに精魂を傾けています。

なかでも象徴的な存在が、創業当初から仕込み水として使い続けている、笠原水道の超軟水です。
水は、日本酒の品質を大きく左右します。ミネラル分の多い硬水を使うと発酵が早く、一方、軟水はゆるやかに発酵するという特徴があります。
仕込み水に超軟水を使う「一品」は、普通の軟水をよりも、さらに発酵に時間がかかりますが、じっくり、ゆっくりと発酵させることで麹の発酵力が増し、キリっとした風味と豊かな旨味をもたらす「旨辛口」に仕上がるのです。
水戸光圀公由来の超軟水がもたらすこの味わいこそが、「一品」の際立った個性となっています。

「一品」の多彩なラインナップは大吟醸をはじめ受賞歴多数

「一品」の多彩なラインナップは大吟醸をはじめ受賞歴多数

出典:吉久保酒造フェイスブック

「一品」のもうひとつの特徴は、そのラインナップの豊富さです。大吟醸、吟醸、純米、本醸造、普通酒まで、季節商品をのぞいても約20種類をそろえ、なかでも大吟醸、吟醸、純米は受賞常連酒としても知られています。

「全国新酒鑑評会」での金賞をはじめ、国内の数々の品評会で栄えある賞に輝いています。また「インターナショナルワインチャレンジ(IWC)」の酒部門や、「ロンドン酒チャレンジ」などの国際的な日本酒品評会においても好成績を収め、これを機に広く海外にも輸出されるようになりました。

それでも、吉久保酒造の酒造りの姿勢に変わりはありません。根本にあるのは「地元の旬の食材に合う酒を、地元の恵を活かして真面目に造っていきたい」という想い。「一品」をたのしむときは、水戸の情景を描きながら杯を重ねていきたいですね。

日本酒は水が変われば味は変わるもの。超軟水によって醸される「一品」は、これまで飲んだ日本酒とは異なる風味を味わえます。水戸生まれの「旨辛口」な酒を、ぜひたのしんでください。

製造元:吉久保酒造株式会社
公式サイトはこちら

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