焼酎王国宮崎県のおすすめ本格焼酎は? 人気銘柄や宮崎限定商品も確認!

焼酎王国宮崎県のおすすめ本格焼酎は? 人気銘柄や宮崎限定商品も確認!
出典 : denkei / PIXTA(ピクスタ)

宮崎県は九州地方でも有数の焼酎王国。なかでも芋焼酎の生産量は日本一を誇り、「黒霧島」や「木挽BLUE」をはじめとする有名銘柄を世に送り出しています。ここでは、宮崎県の焼酎造りの概要や、宮崎県で造られる焼酎の特徴、人気銘柄、地域限定商品について紹介します。

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宮崎県といえば、鹿児島県と1、2位を争う焼酎王国。芋焼酎が中心の鹿児島県と違い、多彩な本格焼酎が造られています。

焼酎で有名な県といえば宮崎県

宮崎県の世界農業遺産 高千穂郷・椎葉山地域

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焼酎で有名な県として挙げられる九州各県のなかでも、宮崎県は本格焼酎の出荷量で9年連続日本一を誇る焼酎王国です。

宮崎県は鹿児島県と並ぶ焼酎王国!

宮崎県は、2022酒造年度に9年連続出荷量日本一に輝いた焼酎王国。宮崎県は生産量でも鹿児島県と日本一の座をかけた抜きつ抜かれつの接戦を続けていて、芋焼酎については日本一(※)を誇ります。
※令和5年国税庁調べ。

(参考資料)
宮崎県|「宮崎の1番(令和6年3月改訂版)」を作成しました
国税庁|令和4年度 3 間接税
国税庁|酒類製造業及び酒類卸売業の概況(令和5年アンケート)

宮崎県といえば何といっても「黒霧島」

霧島酒造「黒霧島」

出典:霧島酒造株式会社ホームページ

宮崎県を代表する焼酎ブランドに「黒霧島」があります。

「黒霧島」といえば、全国的に有名な本格芋焼酎銘柄。同じ「霧島」シリーズには「赤霧島」や「茜霧島」「白霧島」など個性の異なる人気商品がラインナップされています。

造り手は、帝国データバンクが発表する「焼酎メーカー売上高ランキング」で11年連続1位をキープする霧島酒造。「本格焼酎」という呼称の産みの親としても知られる老舗蔵元です。

「本格焼酎」という呼称は、霧島酒造の二代目社長・江夏順吉氏が1957年に提案したもの。この呼称の誕生が焼酎業界に与えた効果を知るには、以下の記事が役に立ちます。

黒霧島ブランドサイトはこちら

宮崎県で造られる本格焼酎の特徴

宮崎で造られる本格焼酎

kai / PIXTA(ピクスタ)

宮崎県の焼酎の特徴を表すキーワードに、「バラエティ豊かな原料」と「アルコール度数20度」があります。

◇バラエティ豊かな原料
宮崎県の焼酎は、芋や米、麦、そば、トウモロコシ、栗、かぼちゃなど、バラエティに富んだ原料で造られています。

鹿児島県といえば芋と黒糖、熊本県は米、大分県は麦など、焼酎の名産地ごとに代表的な原料がありますが、宮崎県は南北に長い土地と歴史的背景から地域により嗜好が異なる酒文化が醸成され、南部では芋、中央部では芋と米、北部ではトウモロコシやヒエなどの雑穀を原料にした焼酎が親しまれてきました。

また、宮崎県は日本有数のサツマイモの産地で、芋焼酎の原料に使われる芋の品種も多彩。なかでも都城の九州農業試験場(現在の九州沖縄農業研究センター)で生まれたジョイホワイトは、フルーティーで飲みやすい焼酎の原材料として注目されています。

宮崎の焼酎はバラエティ豊かな原料が特徴

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◇県内ではアルコール度数20度の焼酎が人気
宮崎県では、アルコール度数20度の本格焼酎が数多く流通しています。というのも、宮崎県には密造酒が横行した歴史があるからです。

宮崎県のある地域では、戦時中に沖縄から疎開してきた人や戦後すぐには故郷に戻れなかった人たちが、税務署の許可を得ずに蒸溜酒を製造して密かに販売していました。品質は低くても、単価が安ければ売れる時代。密造酒として造られたアルコール度数20度の焼酎は県内に広まり、酒造免許を持つ蔵元の経営を圧迫しはじめました。

国はこの特別措置として、20度以下の焼酎の税率を下げ、アルコール度数20度の良質な焼酎が出回るようになると、密造酒造りは衰退していきました。

宮崎県では現在もアルコール度数20度の焼酎が親しまれていますが、県外向きには25度の商品が出荷されているといいます。

宮崎県のおすすめ焼酎銘柄

霧島シリーズ

画像提供:霧島酒造株式会社

造り手は、焼酎メーカー売上高ランキング1位を独走する霧島酒造。「本格焼酎」という呼称の名づけの親としても有名で、農研機構の研究拠点がある都城市で焼酎の製造や商品開発を行っています。

「霧島」シリーズは、シラス台地に育まれる九州産サツマイモと霧島連山で長い時をかけてろ過された霧島裂罅水(キリシマレッカスイ)で造るこだわりの本格焼酎ブランド。麹に使われる米もすべて国産です。

個性的な原料芋から造られる商品ラインナップには、コガネセンガンを使用した黒麹仕込みの「黒霧島」やムラサキマサリで造る「赤霧島」、タマアカネを使った「茜霧島」など有名商品がズラリ。

白麹仕込みの「白霧島」、黄麹と黒麹を使った「虎斑(とらふ)霧島」、フルーリーエレガンスな味わいの「KIRISHIMA No.8」なども人気です。

製造元:霧島酒造株式会社
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「木挽BLUE」で名高い「木挽」シリーズ|本格芋焼酎

「木挽BLUE」「日向木挽 黒」「日向木挽」

出典:雲海酒造株式会社ホームページ

本格焼酎をはじめ、清酒やワイン、リキュール、地ビール、発泡酒、ブランデーなど幅広い酒類の製造を手がける雲海酒造。本格焼酎に焦点を絞っても、芋や麦、米、そばなどバラエティに富んだ商品を展開しています。

「木挽」シリーズは、同社が造る本格芋焼酎の主要銘柄。日本名水百選に選ばれた宮崎県綾町の豊かな自然に囲まれた「綾蔵」で育まれる「木挽BLUE」は、スッキリとした甘みとさわやかな飲み口で焼酎初心者から上級者まで多くのファンに支持されています。

宮崎で造られる焼酎を飲み比べたい人には、同じ「綾蔵」で造られる素朴でコクと深みのある味わいの「日向木挽」と、シャープな切れ味が魅力の「日向木挽 黒」もおすすめです。

製造元:雲海酒造株式会社
公式サイトはこちら
「木挽BULE」ブランドサイトはこちら

「高千穂 零」焼酎造りの原点を極めた逸品|本格麦焼酎

高千穂 零 720ml

出典:高千穂酒造 焼酎ネットショップ

明治35年創業の老舗焼酎蔵元・高千穂酒造が、日本神話ゆかりの地である高千穂で、「黒麹」「全麹仕込み」「常圧蒸溜」という焼酎の原点と色の原点「黒」を大切に造り上げた長期熟成麦焼酎。割り水に阿蘇・白川水源の天然水を使用し、キリッとしたなかにもまろやかさが感じられる至高の味わいに仕上げています。

高千穂といえば、独特の山間農林業複合システムが注目され、平成27年(2015年)に世界農業遺産に認定された「宮崎県高千穗鄉・椎葉山地域」で有名です。

国際味覚審査機構(ITI/International Taste Institute)で7年連続優秀味覚賞 2ツ星を獲得したほか、各種コンクール受賞歴多数。

製造元;高千穂酒造株式会社
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世界農業遺産 宮崎県高千穗鄉・椎葉山地域の詳細はこちら

ウイスキーのような味わいが魅力「百年の孤独」|本格麦焼酎

琥珀色の麦焼酎

Wakko / PIXTA(ピクスタ)

プレミアム焼酎の呼び声が高い本格麦焼酎。麦焼酎をウイスキーやブランデーのように樫樽のなかで長期間貯蔵されたその雫は、オークやシガーの香りをまとった唯一無二の味わい。ココナッツや麦の香ばしさが幾重にも重なる複雑な風味と、熟成焼酎ならではの凝縮感やなめらかさが魅力です。

アルコール度数は40度。水割りで飲めば穀物の甘味とやさしい味わいが、お湯割りで飲めば独特のコクを複雑な風味とともにたのしめます。

造り手は、本格麦焼酎「中々(なかなか)」や本格芋焼酎「㐂六(きろく)」、本格米焼酎「野うさぎの走り」で知られる老舗蔵元・黒木本店。

製造元:株式会社黒木本店
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吟醸香を想わせるフルーティーな香り「尾鈴山 山翡翠(やませみ)」|本格米焼酎

米焼酎

omizu / PIXTA(ピクスタ)

硬度がきわめて低い軟水を擁する尾鈴山の奥深くで、ウイスキーやスピリッツをはじめとするこだわりの蒸溜酒を製造する尾鈴山蒸留所。微生物が活発に活動できる環境で、人と自然が一体となった酒造りを目指しているといいます。

「尾鈴山 山翡翠(おすずやま やませみ)」は、宮崎県生まれの酒造好適米、「はなかぐら」を100%使用した本格米焼酎。フルーティーでさわやかな香りと、熟成によるバニラ香や米のほのかな甘味がたのしめるバランスのよい逸品です。

製造元:尾鈴山蒸留所
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そば焼酎の元祖「雲海」|本格そば焼酎

雲海酒造「そば雲海」「そば雲海 黒麹」「そば雲海 雲海そば花酵母仕込み」

画像提供:雲海酒造株式会社

「そば雲海」は、「木挽」の造り手、雲海酒造が手がけるそば焼酎の元祖ともいうべき銘柄。1973年の誕生以来、さわやかな香りとスッキリとした甘みで多くのファンを魅了してきました。

黒麹を使用した「そば雲海 黒麹」、そばの花から採取したそば花酵母とそば麹を使い、文字通りそば100%で造り上げた「そば雲海 雲海そば花酵母仕込み」との飲み比べもおすすめです。

製造元:雲海酒造株式会社
公式サイトはこちら

宮崎県限定焼酎が人気

宮崎県限定で流通する有名銘柄のアルコール度数20度版も気になるところですが、宮崎県のみで販売されている限定焼酎も見逃せません。

「霧島 《宮崎限定》」は定番の霧島シリーズと何が違う?

本格芋焼酎「霧島《宮崎限定》」

出典:霧島酒造株式会社ホームページ

2016年に創業100周年を迎えた霧島酒造が焼酎造りの原点に回帰し、地元ファンへの感謝の気持ちを託すべく造り上げたのが、本格芋焼酎「霧島《宮崎限定》」。

同じ白麹仕込みの「白霧島」との違いは、おもにブレンド。原料の風味を活かすブレンドにこだわり、「ずしっと ほんかくー」をキャッチフレーズに、ずしっとした飲みごたえと長い余韻を引き出しています。宮崎の食文化にぴったりの1本です。

アルコール度数は20度。お湯割りで飲むと、サツマイモ由来の香りや旨味、濃厚なコクが際立ちます。

製造元:霧島酒造株式会社
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「逢初 赤芋仕込み 宮崎限定」ならふるさと納税で購入可能!

芋焼酎

jazzman / PIXTA(ピクスタ)

やまや蒸留所は、歴史と神話の里、宮崎県西都市の豊かな自然を活かして、昔ながらの製法で芋焼酎を造るこだわりの蔵元。芋焼酎の概念を覆す新世代の焼酎として2001年に誕生した「逢初」は、芋のふくよかな香りとスッキリとした飲み口が魅力の人気銘柄。芋焼酎を飲み慣れていない人でもたのしめます。

「逢初 赤芋仕込み」は、宮崎県生まれのサツマイモ品種、宮崎紅(みやざきべに)と一ツ瀬川水系の地下水源「清水兼」の軟水を使用した本格芋焼酎。宮崎紅ならではの甘い香りと旨味、白麹仕込みらしいやわらかな味わいが特長です。

アルコール度数は20度。宮崎限定商品ですが、県外からでもふるさと納税の返礼品として入手が可能です。

製造元:株式会社やまや蒸留所
公式サイトはこちら

宮崎県は国内屈指の焼酎王国。原料のバリエーションが豊かで、とりわけ芋焼酎は品種も多彩なので、飲み比べをするたのしみもあります。ふだん焼酎を水割りにして飲んでいる人は、機会があったらアルコール度数20度の商品もぜひ試してみてください。

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