石川に行って飲んでみたい! おすすめの日本酒(地酒)【北陸編】

石川に行って飲んでみたい! おすすめの日本酒(地酒)【北陸編】
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石川県は、水と米に恵まれ、古くから酒造りが盛んだった土地。江戸時代には、加賀百万石の城下町として発展するなかで、料理の質と同時に酒造りの質も向上し、能登杜氏発祥の地として知られることに。その卓越した酒造技術は現在も受け継がれています。

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菊姫は、安土桃山時代、天正年間(1570~1600)に「小柳屋(おやなぎや)」という屋号で創業した老舗蔵。江戸時代には加賀藩の保護酒として徳川幕府からも寵愛を受けたという由緒ある酒蔵で、昭和初期に主力銘柄である「菊姫」の名を社名に冠しました。
早くから吟醸酒に力を入れてきただけに、米に対するこだわりは強烈。酒造好適米の山田錦を、原産地の兵庫県で“県外不出”とされていた「特A地区」から入手するほど。新酒鑑評会では23年連続金賞受賞の常連蔵として、その名は全国的にも有名です。

石川の日本酒【菊姫(きくひめ)】“加賀の菊酒”の伝統を今に受け継ぐ

能登杜氏四天王の一角の名を冠した銘酒【農口(のぐち)】

「農口」は、日本酒造界の「生けるレジェンド」農口尚彦杜氏の名を冠した銘柄です。醸造家として70年のキャリアをもつ農口氏は、全国新酒鑑評会で通算27回の金賞を獲得し、「能登杜氏四天王」の一角に数えられる存在です。もともとは「常きげん」の蔵元、鹿野酒造で活躍していましたが、同社を退社後は、2013年に休業していた蔵を復活させて農口酒造を設立。そこで生み出したのが「農口」です。その2年後には、酒造りの神髄を後進に伝えて現役引退を宣言した農口氏でしたが、2017年に「農口尚彦研究所」にて現場復帰し、若手とともに酒造りを再開しています。

金沢の料亭で磨き上げられた通の酒【黒帯(くろおび)】

寛永2年(1625年)創業と、金沢でもっとも古い歴史を誇る酒蔵、福光屋。全国的には代表銘柄の「加賀鳶(かがとび)」が知られ、近年では若者をターゲットにした純米酒「風よ水よ人よ」も話題になりましたが、「黒帯」は金沢の料亭御用達として磨き上げられ、多くの食通・酒通をうならせてきた銘酒です。
特別純米の「黒帯 悠々」は、そのブランドの始まりの酒であり、スタンダードとされています。吟醸仕込みと純米仕込みでキレのよい辛口に仕上げ、さらに蔵内でじっくり熟成させることで、ゆったりと落ち着きのある味わいに。燗にすることで持ち味を発揮する一品です。

石川の日本酒【黒帯(くろおび)】金沢の老舗料亭で愛される通好みの酒

地元を流れる川の名を冠した銘酒【手取川(てどりがわ)】

「手取川」を醸すのは、かつて「酒造りの村」と呼ばれた旧山島村(現・安吉町)で、明治3年(1870年)の創業以来、140年の伝統をもつ吉田酒造店です。銘柄の由来は、霊峰白山を源とする手取川の伏流水で造られたことから。昔ながらの「山廃(やまはい)仕込み」による、豊かなコクとキレが特徴です。
この蔵の特徴は、全国的にも珍しい「二蔵制度」。熟練杜氏と、その後継者である若手杜氏、2人の杜氏がそれぞれ酒蔵を率いており、ベテランの技巧と若い感性が刺激し合い、補完し合いながら、技術の伝承に努めています。

石川の日本酒【手取川(てどりがわ)】感動を呼んだ酒造りへのこだわり

日本遺産の石蔵で伝統を守る【神泉(しんせん)】

「神泉」を醸すのは、加賀藩の2代藩主、前田利常が隠居先に選んだ地、小松城下で万延元年(1860年)に創業した東酒造。風情ある4つの石蔵は、国指定の有形文化財であり、2016年には日本遺産にも認定されました。
手造りの伝統を大切にし、金沢酵母にこだわった吟醸以上の酒に力を入れるこの蔵の代表的な銘柄が「神泉」です。酒造好適米「山田錦」を極限に近い40%まで精米し、白山の伏流水と金沢酵母でていねいに仕込んだ大吟醸は、国内はもちろん、フランスで開催された日本酒品評会でも高い評価を獲得しています。

石川の日本酒【神泉(しんせん)】金沢酵母にこだわる酒

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