夏酒とはどんな日本酒? 味わいの特徴やおすすめの銘柄も紹介

夏酒とはどんな日本酒? 味わいの特徴やおすすめの銘柄も紹介
出典 : ライダー写真家はじめ / PIXTA(ピクスタ)

夏酒とは、夏季限定でリリースされる夏向けの日本酒のこと。今回は、夏酒の味わいやボトル色、ラベルデザインの傾向、夏酒として発売されることが多い生酒や原酒、にごり酒などの特徴、おすすめの夏酒を紹介します。暑い夏にぴったりな夏酒をたのしみましょう。

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夏酒の概要からみていきます。

夏酒ってどんなお酒?

夏酒の概要

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「夏酒」とは、夏季限定で発売される夏向けの日本酒のこと。市場では、2007年ごろから見かけるようになりました。

夏酒に明確な定義はありませんが、味わいやボトル色、ラベルデザインにはいくつかの傾向があります。

暑い季節でも日本酒をたのしんでもらおうと、各蔵元が工夫をして造った夏にぴったりな日本酒・夏酒。その味わいの傾向からみていきましょう。

夏にぴったりな軽快&さわやかな味わい

夏酒の味わいは、スッキリとした軽快な味わいのものや、さわやかな酸味のあるものが多い傾向があります。

口当たりやのど越しも総じてよく、暑い夏でも飲みやすい味わいが特徴のひとつといえるでしょう。

夏酒は軽快&さわやかな味わい

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夏らしいボトルの色やラベルデザインも魅力!

夏酒は青色、水色、緑色など、夏をイメージさせる色のボトルや、透明ボトルが使用される傾向があります。またラベルデザインについても、定番酒に比べるとカジュアルで夏らしい開放感のあるものが多くみられます。

ラベルの色にはボトル色同様の青色や水色、緑色に加え、白色や銀色なども使われる傾向があります。

花火やカブトムシ、セミといった、夏の風物詩的な絵柄が描かれているものもあり、夏酒ならではの魅力的なデザインがたのしめます。

夏酒の種類と特徴

夏酒の種類と特徴

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夏酒として発売されることが多い、生酒や原酒、にごり酒、低アルコール酒や吟醸酒の特徴を紹介します。

生酒|フレッシュな味わいが魅力的

生酒とは、日本酒の製造工程で通常2回行われる「火入れ」という加熱殺菌処理を一度も行わない日本酒のことで、夏酒にも多数の生酒がみられます。

生酒の魅力は、なんといってもフレッシュな味わいにあります。
とりわけ夏の生酒の多くは、冬から春先にかけて搾り、低温で熟成させて出荷したもので、軽やかでなめらかな口当たりを特徴としています。清涼感のある飲み口は暑気払いにぴったりといるでしょう。

夏酒に多い生酒の特徴

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原酒|濃厚な旨味をロックでたのしむ

日本酒の原酒とは、通常、アルコール度数の調整のため行われる「割り水(加水)」をせず、水を加えないで仕上げたお酒のことで、夏酒にも多くラインナップされています。

加水しない原酒は、アルコール度数が高いものが多く、薄められていないことから日本酒本来の濃厚で力強い旨味が堪能できます。

アルコール度数が高くて味わいの濃い原酒は、オン・ザ・ロックで飲むのもおすすめです。氷が溶けるとアルコール感が穏やかになって、原酒の旨味を損なわれることなく飲みやすさが増します。

暑い夏には、氷を入れた涼しげなグラスを揺らしながら、原酒の味わいが移りゆくさまをゆっくりたのしむのもよいかもしれませんね。

夏酒に多い原酒の特徴

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にごり酒|お米の栄養がたっぷり

にごり酒とは、白く濁った日本酒のことです。

にごり酒が白濁しているのは、日本酒を醸造する際の発酵させたもろみを搾る工程で、あえて目の粗い布やザルなどを使って濾(こ)して、「澱(おり)」と呼ばれる酵母や溶け残った細かい米や麹(こうじ)のかけらを残しているからです。

澱入りのにごり酒は栄養がたっぷり含まれているため、気温が高くバテやすい夏にぴったり。原料米由来の旨味や香りもたのしめます。

夏酒に多いにごり酒の特徴

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そのほか|低アルコール酒や吟醸酒

低アルコール度数の日本酒や吟醸酒系の日本酒も、夏酒にはよくみられます。

酒類は一般に、アルコール度数が低いと飲みやすくなります。低アルコール酒には、加水してアルコール度数を下げたもののほか、アルコール度数の低い段階で発酵を止めて造る原酒の低アルコール酒があり、後者は軽快で飲みやすいうえに、原酒ならではの旨味も堪能できます。

また、精米歩合60パーセント以下まで磨いた米を低温でじっくり発酵させて造る吟醸酒系の日本酒は、フルーティーな香りとスッキリなめらかな飲み口のものが主流で、夏になると「夏吟」「夏吟醸」と銘打った商品も登場します。

気温も湿度も高い真夏は、ほどよく冷やした低アルコールの夏酒や吟醸酒系の夏酒で、涼を呼びましょう。

暑い季節にぴったり! おすすめの夏酒3選

夏におすすめしたい3つの夏酒を紹介します。

12ヶ月のお酒 淡麗辛口 魚沼 純米 生原酒|濃厚、かつキレ軽やかな辛口生原酒

新潟県の白瀧酒造が造る「12ヶ月のお酒 淡麗辛口 魚沼 純米 生原酒」

出典:白瀧酒造株式会社サイト

上善如水(じょうぜんみずのごとし)」ブランドで知られる白瀧酒造が、地元である新潟県魚沼産の水と米にこだわって造る銘柄「魚沼」の辛口酒「淡麗辛口 魚沼 純米」。その夏季限定酒である本商品は、さらりとした軽やかなキレと、フレッシュで濃厚な生原酒ならではの味わいがたのしめる1本。1月から12月まで、ひと月ごとの旬のお酒をそろえた「12ヶ月のお酒」シリーズの2024年版7月にラインナップされています。

製造元:白瀧酒造株式会社
公式サイトはこちら

玉川 Ice Breaker|味わいの変化もたのしいロックで旨い1本

京都府の木下酒造が造る「玉川 純米吟醸 Ice Breaker」

出典:木下酒造有限会社サイト

京都府の蔵元、木下酒造が手掛ける、時間の経過や飲むときの温度帯による味わいの変化がたのしめる日本酒ブランド「玉川」の夏季限定酒。氷が溶けるにつれ、温度やアルコール度数、味の変化がエンドレスでたのしめる、オン・ザ・ロックで飲むのがおすすめの無ろ過生原酒です。ペンギンが描かれたラベルも印象的。1.8リットル入りと、細身のボトル500ミリリットル入りの2種あり。

製造元:木下酒造有限会社
公式サイトはこちら
商品詳細はこちら

陸奥八仙 夏どぶろっく|活性にごりの生原酒で夏を乗り切る

青森県の八戸酒造が造る「陸奥八仙 夏どぶろっく」

K321 / Shutterstock.com

2021年の「世界酒蔵ランキング」で第1位に輝いた、江戸時代から続く青森県の老舗蔵、八戸酒造の銘柄「陸奥八仙」。その夏季限定酒である本商品は、瓶内二次発酵による活性にごり生原酒。米の旨味が味わえる一方、発泡感のあるさらりとした口当たりで、後味もスッキリさわやかな夏の逸品です。ふたをいきなり開けてしまうと中身が噴き出すほど元気なお酒なので、よく冷やしつつ、ふたを緩めたり閉めたり何度か行ったうえでゆっくり開栓しましょう。

製造元:八戸酒造株式会社
公式サイトはこちら

このところ猛暑の夏が続いています。いつもはビールという人も、今年の夏はキリッと冷やした夏酒で暑さを吹き飛ばしましょう。

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