アルコール度数の低い日本酒が人気! 低アル日本酒の魅力を知ろう

アルコール度数の低い日本酒が人気! 低アル日本酒の魅力を知ろう
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日本酒のアルコール度数は15度前後の銘柄が主流ですが、近年、アルコール度数が低めの「低アルコール日本酒」が増えています。今回は、飲みやすくて日本酒のたのしみ方の幅が広がると評判の、アルコール度数の低い日本酒の世界を覗いてみましょう。

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アルコール度数が低い日本酒とは?

アルコール度数が低い日本酒とは?

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アルコール度数の低い日本酒と一般的な日本酒の度数の違い

近年人気の低アルコール日本酒は、通常アルコール度数13度以下で造られています。なかには7~10度前後と、より明確に低アルコールであることを謳う銘柄もあります。

それに対して、一般的な日本酒のアルコール度数は約13~15度程度、原酒は約16~20度程度のものが主流です。原酒とは、加水によるアルコール度数の調整を行っていない、そのままの状態で出荷される日本酒のことを指します。

なお、酒税法では、日本酒(清酒)のアルコール度数は22度未満と規定されていていますので、日本酒は22度未満に仕上げなければならないのが前提であることも覚えておきましょう。

アルコール度数が低い日本酒の造り方

アルコール度数の低い日本酒の造り方は、大きく2つに分類されます。

ひとつは加水してアルコール分を希釈する方法です。「加水希釈タイプ」は、割り水や汲み水、追い水の量を通常より増やすことで、アルコール度数を調節します。

もうひとつは途中でアルコール発酵を止めるという方法です。「発酵停止タイプ」では、アルコール度数が低い段階でもろみの発酵を止め、上槽を行う(搾る)ことで、低アルコールの日本酒を造ります。ただ、発酵管理が難しく高い醸造技術を要するため、蔵元ごとに新たな酵母の開発や製造方法の工夫が重ねられています。

アルコール度数が低い日本酒の特徴

アルコール度数が低い日本酒の特徴

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アルコール度数が低い日本酒の味わいの特徴と飲み方

アルコール度数が低い日本酒の大きな特徴は、口当たりの軽やかさ。甘味と酸味がさわやかで軽快なタイプが多く、口に含むとやわらかでやさしい印象を受けます。

低アルコール日本酒は、キリリと冷やしてそのまま飲むのもよいですが、氷を入れてロックで飲むのもオススメです。よく冷やすことでキレが出て、爽快な味わいをたのしむことができます。

アルコール度数の低いスパークリング日本酒も人気

低アルコール日本酒に注目が集まるようになり、近年ではアルコール度数が1桁台の銘柄も珍しくなくなってきました。

たとえば、シュワッとしたさわやかな飲み口が人気のスパークリング日本酒のなかには、ビールとほぼ同じ5度程度の低アルコール銘柄もあり、より飲みやすくなっているのが魅力です。

味わいは、甘酸っぱくフルーティーなものや、発泡が強くドライなものなど多彩。飲むシーンや飲む人に合わせた豊富なラインナップで、日本酒ファンの拡大に一役買っています。


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注目したいアルコール度数の低い日本酒

注目したいアルコール度数の低い日本酒

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低アルのパイオニア的存在「一ノ蔵 ひめぜん」

「一ノ蔵 ひめぜん」は宮城県を代表する有名蔵、株式会社一ノ蔵が手掛ける低アルコール日本酒です。原酒ながらアルコール度数8度と低めに仕上げられています。

「ひめぜん」の蔵元は、昭和50年代(1970年代)後半に、いち早くアルコール度数の低い日本酒の開発に着手。「ひめぜん」が商品として発売されたのは昭和63年(1988年)のことで、今から30年以上前には低アルコールの日本酒が市場に登場していたことになります。

一ノ蔵には、甘酸っぱい味わいが特徴の「ひめぜん」のほか、甘さを抑えたアルコール度数10度の食中酒「ひめぜん きりり」などのバリエーションもあります。

また、低アルコールの発泡清酒「すず音(すずね)」も人気があります。

製造元:株式会社 一ノ蔵
公式サイトはこちら


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ピンク色と名前が印象的な「米鶴 わたしさくらんぼ」

アルコール度数が10度と低めで、きれいなピンク色のビジュアルと銘柄名で話題となったのは、米鶴酒造が造る「米鶴 わたしさくらんぼ」。この日本酒を飲むときに、ついあの歌のフレーズを口ずさんでしまう人もいるとか。

300年以上続く米鶴酒造が蔵を構える山形県高畠町は、さくらんぼの名産地であることから、この銘柄が生まれました。ピンク色の見た目から甘いお酒をイメージしがちですが、「さくらんぼ」らしい酸味を含んだ爽快で飲みやすい味わいです。なお、お酒のピンク色は赤色清酒酵母によるものです。

このほか、米鶴酒造のラインナップには、アルコール度数9度のスパークリング日本酒もあります。

製造元:米鶴酒造株式会社
公式サイトはこちら


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アルコール度数5度台のスパークリング「嘉美心(かみこころ)しゅわしゅわ」

「嘉美心 しゅわしゅわ」は、岡山県浅口市の嘉美心酒造の銘柄です。瓶内二次発酵による炭酸ガスのみを詰めた発泡性清酒で、ナチュラルできめの細かい炭酸の刺激をたのしめます。岡山県の名産である桃にちなみ、白桃酵母が使われているのも特徴です。

アルコール度数は5.5度。上品な香りと、ほのかな甘味と爽やかな酸味が調和した、スッキリした味わいをたのしめます。甘さが控えめのドライタイプなので、食中酒にもピッタリです。

製造元:嘉美心酒造株式会社
公式サイトはこちら


岡山の日本酒【嘉美心/神心(かみこころ):嘉美心酒造】あえて「神」の名を冠した決意の酒

アルコール度数が低い日本酒は、日本酒が苦手な人やあまりお酒に強くない人でも飲みやすいので、日本酒をたのしむきっかけになるかもしれません。魅力的な銘柄も多いので、ぜひ人気の低アルコール日本酒を味わってみてくださいね。

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