福島に行って飲んでみたい! おすすめの日本酒(地酒)【東北編】

福島に行って飲んでみたい! おすすめの日本酒(地酒)【東北編】
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福島は間違いなく今の日本酒ブームの担い手のひとつ。酒造好適米の生産量が少ない土地にあって、その酒質が飛躍的に向上している背景には、若き杜氏たちの活躍がありました。ここでは造り人たちのさまざまな取り組みから、福島で造られる酒の魅力を探ります。

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福島県が「全国新酒鑑評会」で5年連続金賞受賞数日本一の快挙

福島県が「全国新酒鑑評会」で5年連続金賞受賞数日本一の快挙

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福島県では、江戸時代から会津を中心に酒造りが行われてきました。福島は米どころで、良水にも恵まれ、寒冷な気候も酒造りに適していましたが、日常的にたのしまれる普通酒が主流だったため、20年ほど前までは、さほどの評価は得られていませんでした。

そんな福島県産の日本酒に対する評価が大きく変化したのは、じつは最近のこと。国内最大規模の日本酒コンペティション「全国新酒鑑評会」において、2012年度は福島県が金賞受賞数で日本一に輝いたのです。

この評価は一過性のものではなく、以降、福島県産の日本酒は次々と金賞を獲得。2016年には、福島県内の蔵元から出品された45銘柄のうち、30銘柄が入賞、22銘柄が金賞に輝くという快挙を達成しました。

こうした評価を背景に、現在、日本酒愛好家たちの熱い視線が福島の酒に注がれているのです。

意欲溢れる若き杜氏たちが支える福島の酒造り

意欲溢れる若き杜氏たちが支える福島の酒造り

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福島の日本酒に対する近年の高評価の背景には、味にこだわり、先人の技に磨きをかけようと励む若き杜氏たちの存在があります。

そのきっかけとなったのが、1992年の「清酒アカデミー職業能力開発校」の設立です。福島県酒造組合が運営するこの学校に、県内の酒蔵の跡取りたちが集い、それまで門外不出とされていた各蔵の技術が共有させることで、福島県の酒造り技術は格段に向上していきました。

こうした若き造り手たちは、各蔵で杜氏として指揮を執るようになっても交流を続け、切磋琢磨していることが、福島の酒造りを盛り上げていることは間違いありません。

福島の人気銘柄

福島の人気銘柄

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福島を代表する日本酒のなかでも、とくに話題を集めている5銘柄を紹介します。

入手困難な人気銘柄【飛露喜(ひろき)】

かつては「泉川」の銘柄で知られていた廣木酒造本店は、約200年の歴史を持つ会津の酒蔵。家業を継ぐ以前はサラリーマンだった現蔵元が、廃業も考えるなかで造り上げた生酒が空前のヒット作に。「喜びの露が飛ぶ」ことから「飛露喜」と名づけられました。スタンダードな特別純米は、香りが高く、味のバランスもよい、旨味や酸味などの広がりが豊かな1本です。

幻の日本酒【飛露喜(ひろき)】無ろ過生原酒という新しい潮流

日本中で愛される酒【写楽(しゃらく)】

会津若松市の酒蔵・宮泉銘醸が醸す「写楽」は、全国新酒鑑評会やSAKE COMPETITIONなどのコンペティションでたびたび1位に輝く、福島を代表する日本酒です。人気の純米吟醸は、落ち着いた上立香に加え、口に含むと果実のような含み香がたのしめる、食中酒としても最適な逸品です。

幻の日本酒【写楽(しゃらく)】4年連続金賞受賞の名酒

バランスのよい食中酒【天明(てんめい)】

明治37年(1904年)創業の曙酒造は、3代続けて女性が蔵元という希少な純米蔵です。「1本1本に自然とにじみ出る個性がある酒」をめざして醸される「天明」は、旨味や甘味、酸味のバランスが絶妙な食中酒タイプの人気銘柄。なかでもよく飲まれているのが「槽しぼり 純米本生「空色の天明」で、米本来の味わいを活かした透明感ある仕上がりがたのしめる逸品です。

製造元:曙酒造合資会社
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匠の技が育む日本酒【大七(だいしち)】

宝暦2年(1752年)創業の大七酒造は、醸造酒としての普遍的な価値を追求する老舗蔵。超扁平精米技術を利用した伝統的生酛造りの高級酒開発と海外展開の功績が認められ、「第7回ものづくり日本大賞」において経済産業大臣賞を受賞しました。
匠の技が生む「大七」は、味わい深さと力強さが共存した洗練の酒。純米大吟醸酒「箕輪門」は、すっきりした飲み口ながら旨味があり、上品な香りとやわらかな舌触りが特徴です。

製造元:大七酒造株式会社
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伝統と格式、モダンの融合【一歩己(いぶき)】

「一歩己」は創業200年以上の酒蔵・豊國酒造の若き9代目蔵元が「伝統・格式+モダン」をコンセプトに立ち上げた日本酒の新ブランド。焦らず、急がず、弛まず、一歩ずつ「誰もがうなずける酒」を追求し続けた結果、口コミで人気に火がつきました。通年販売の純米原酒は、口に広がる甘味、旨味がわずかな渋味に輪郭づけられる、飽きのこない1本です。

製造元:豊國酒造合資会社
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福島のそのほか注目銘柄

福島のそのほか注目銘柄

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福島を訪れる際にはぜひ飲んでおきたい、注目銘柄を紹介しましょう!

感じるままに飲みたい酒【山の井(やまのい)】

元禄年間創業の会津酒造は、名酒「会津」で知られる老舗の酒蔵です。今も使われている江戸時代からの土蔵は、年間を通して温度差がなく、長期低温発酵に最適な環境です。この蔵の仕込み水は、地下40mからくみ上げたまろやかな口当たりの超軟水。若き蔵元杜氏が「毎年、自由な発想で酒を造る」をコンセプトに手がける「山の井」は、きれいでやさしい酒質に仕上がっています。

製造元:会津酒造株式会社
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世界が認めた日本酒【奥の松(おくのまつ)】

奥の松酒造は、享保元年(1716年)に二本松で創業した伝統ある酒蔵。その主力銘柄である「奥の松」は、江戸時代から多くの人に親しまれてきました。海外へ向けた展開も活発で、モンドセレクションや全米日本酒鑑評会では、「特別純米」や「純米大吟醸」など複数の商品で金賞を獲得しています。モンドセレクションにおいて11年連続で金賞・最高金賞に輝いた「特別純米」は、おだやかな香りと深い旨味が特徴で、ぬる燗でも常温でも冷やでもたのしめます。

製造元:奥の松酒造株式会社
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無添加日本酒のパイオニア【自然郷(しぜんごう)】

慶応元年(1865年)創業の大木代吉本店が有機農法の契約栽培米から無添加の純米酒「自然郷」を生み出したのは、1975年のこと。当時は地酒ブームの先駆けとして、大きな話題となりました。以降も全国新酒鑑評会などでたびたび金賞に輝くなど、人気が続いています。「自然郷 BIO 特別純米」は、原料米や麹などの素材の味わいを活かすべく、生酛系酵母で仕込み、無ろ過無加圧で仕上げたこだわりの酒。やわらかな口当たりがクセになります。

製造元:合名会社大木代吉本店
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奥会津の清らかな水が育む酒【國権(こっけん)】

全国新酒鑑評会にて、県内有数の受賞歴を持つ「國権」。なかでも県内で開発された「うつくしま夢酵母」を使用した純米大吟醸「一吉」は、やわらかな舌触りと気品をあわせ持つその味で、県知事賞に輝いた実績があります。酒米は商品コンセプトごとに厳選しており、「山田錦」を使用した定番の「大吟醸 國権」は、はなやかな香りと辛口骨太の味わいが特徴です。

製造元:國権酒造株式会社
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会津の風土が活きた酒【花泉(はないずみ)&口万(ろまん)】

花泉酒造は、蔵のある地域の風土を活かした酒造りをめざす南会津の酒蔵。主力銘柄の「花泉」は、昔ながらの製法を守り、地域に愛されてきた食中酒向きの日本酒です。
一方、近年、新たに誕生した「口万」は、地酒にこだわり抜いた酒。酒米は福島の酒造好適米「夢の香」や地元産の「五百万石」に特化し、酵母も「うつしま夢酵母」を使用。仕込み水には名水「高清水」を用い、伝統のもち米四段仕込みで季節ごとの味を提案します。

製造元:花泉酒造合名会社
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伝統を受け継ぎながらも、刻一刻と進化する福島の日本酒。その魅力をリアルタイムで味わいたいものです。

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