会津の日本酒の歴史と人気銘柄を知ろう!

会津の日本酒の歴史と人気銘柄を知ろう!
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会津地方は、東北でも屈指の日本酒の産地として知られ、全国的な知名度を持つ蔵元や銘柄が揃っています。会津では、なぜ日本酒造りが盛んなのか? どうしておいしい日本酒ができるのか? その理由を会津の人気銘柄とともに紹介します。

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会津の日本酒の歴史は城下町が育む

会津の日本酒の歴史は城下町が育む

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会津の気候風土は日本酒造りに最適

会津は、古くから東北有数の酒処として知られてきましたが、その背景には会津盆地を取り巻く気候風土があります。
四方を山々と河川に囲まれた会津盆地では、日本酒造りに必要な清水をふんだんに得ることができます。また、日本酒を仕込む冬場は寒冷で、熟成させる夏から秋にはかけては暑くなるという、日本酒造りに求められる季節ごとの寒暖差も備えています。

会津藩の城下町として栄えた土地柄が酒造りの技術を磨く

会津は、鶴ヶ城(会津若松城)の城下町として栄えた土地で、人口、すなわち日本酒消費者の数も東北地方有数でした。このため、江戸時代の早くから多くの酒蔵が建ち、切磋琢磨しながら酒造りの技術を磨いてきました。
そうした土壌の上に、近年では地域ぐるみで若い世代の蔵人を育てようとする取り組みもあって酒造りの技術が向上。「全国新酒鑑評会」で会津の日本酒が数多く金賞を獲得するという評価を獲得しています。

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会津の日本酒の代表銘柄(1)無ろ過生原酒の先駆け「飛露喜(ひろき)」

会津の日本酒の代表銘柄(1)無ろ過生原酒の先駆け「飛露喜(ひろき)」

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会津の老舗蔵を復活させた人気銘柄「飛露喜」

会津の日本酒として、まず名前が挙がる銘柄が「飛露喜」でしょう。造り手の廣木酒造本店は、江戸中期に創業した老舗ですが、「飛露喜」が誕生したのは1999年と、意外に最近のこと。
その生みの親である現社長、廣木健司氏が後を継いだ当時は、廃業すら考えるほどの経営難でしたが、「どうせなら自分が最高に旨いと思える酒を造りたい」と、試行錯誤の末に完成させた「飛露喜」が地酒ファンの支持を獲得。一躍、会津を代表する銘柄となったのです。

会津の日本酒を全国区に押し上げた「飛露喜」

「飛露喜」という銘柄名は、蔵の名字である「廣木」と、「喜びの露がほとばしる」イメージから名付けられたもの。その特徴は、搾ったままの原酒を、ろ過や熱処理などの加工を一切施さずに出荷した「無ろ過生原酒」だということです。
今では多くの蔵元から販売されていますが、「飛露喜」が誕生した当時は「無ろ過生原酒」という言葉も一般的ではなく、その鮮烈な飲み口は大きなインパクトを与えました。
「飛露喜」は日本酒業界に「無ろ過生原酒」という新たな潮流を生むとともに、会津の日本酒を全国区に押し上げる役割を果たしたのです。

幻の日本酒【飛露喜(ひろき)】無ろ過生原酒という新しい潮流

会津の日本酒の代表銘柄(2)入手困難な“幻の日本酒”「寫樂(しゃらく)」

会津の日本酒の代表銘柄(2)入手困難な“幻の日本酒”「寫樂(しゃらく)」

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会津の酒造りの伝統を受け継ぐ蔵元が醸す人気銘柄「寫樂」

会津のシンボル、鶴ヶ城のすぐ近くに蔵を構える、宮泉銘醸(みやいずみめいじょう)の代表銘柄が、会津はもちろん、東北地方を代表する地酒として、全国的な人気を集める「寫樂(写楽とも表記)」です。
宮泉銘醸の創業は昭和30年(1955年)ですが、これは享保3年(1718年)創業の老舗蔵から分家独立したもので、300年にわたる会津の酒造りの歴史と伝統を受け継ぐ蔵元です。

会津の人々に親しまれてきた地酒の歴史をつなぐ

じつは「寫樂」という日本酒、もともとは宮泉銘醸と同じ老舗蔵から分家した、別の蔵元が造っていました。東洲斎写楽の浮世絵を用いたラベルが印象的で、会津の人々に親しまれていましたが、蔵元の廃業によってその歴史は途絶えようとしていました。
そこで、会津の人々が愛する日本酒を守り続けようと、同じ起源を持つ宮泉銘醸が「寫樂」の銘柄を引き継ぎ、リニューアルさせたのです。
生まれ変わった「寫樂」は全国区の人気となり、入手の難しさから“幻の酒”と呼ばれる銘柄となりました。

「寫樂(しゃらく)」は“幻の酒”と呼ばれる、会津若松を代表する日本酒

会津の日本酒の代表銘柄(3)地域に愛される酒「花泉(はないずみ)」と「ロ万(ろまん)」

会津の日本酒の代表銘柄(3)地域に愛される酒「花泉(はないずみ)」と「ロ万(ろまん)」

出典:花泉酒造サイト

会津の風土にこだわった銘柄「花泉」

会津に蔵を構える蔵元のなかでも、会津の地域風土にこだわった酒造りで知られるのが、大正9年(1920年)創業の花泉酒造です。もともとの社名は、蔵のある南会津郡の地名に由来する南会醸造でしたが、戦後から造り始めた代表銘柄「花泉」に合わせて、平成になって現在の社名に改めました。
「花泉」は、南会津の大自然を感じられる酒として、古くから受け継がれてきた伝統製法で造られた酒。飲み方や料理を選ばずたのしめる日本酒として、地元・会津はもちろん全国の愛好家に支持されています。

“会津の地酒”を追求した新銘柄「ロ万」

ロマンあふれる銘柄名で有名な「ロ万」は、21世紀生まれの新しい銘柄ですが、今や「花泉」と並ぶ看板銘柄となっています。
地元・南会津で育った蔵人たちが、福島県が開発した「夢の香」をはじめ会津産の酒造好適米を原料に、同じく福島県が開発した「うつくしま夢酵母」で醸した、まさに“会津の地酒”です。
「火入れ」と呼ばれる加熱処理を施さない「生原酒」から、「一回火入れ」「二回火入れ」と、季節ごとに多彩な日本酒を提供することで、飲む人に季節の移ろいを感じさせる銘柄となっています。

製造元:花泉酒造合名会社
公式サイトはこちら

会津の日本酒は、紹介した以外にも鶴乃江酒造の「会津中将(あいづちゅうじょう)」、末廣酒造の「末廣(すえひろ)」、名倉山酒造の「名倉山(なくらやま)」、榮川酒造の「榮川(えいせん)」など、全国的な人気を持つ銘柄が多数揃っています。会津の酒造りの伝統と革新を、ぜひ、味わってみてください。

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