ウイスキー文化の象徴「アンクルトリス」!サントリートリスと共に愛され続ける理由とは?
「アンクルトリス」、その名前を聞いたことはありますか?サントリーのウイスキー「トリス」の広告キャラクターで、柳原良平氏により生み出されました。時代を超えて多くの人に愛され続ける理由を、アンクルトリスと「トリス」の歴史から紐解きます。
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アンクルトリスは日本のウイスキー文化の立役者!
出典:サントリーサイト
アンクルトリスはサラリーマンの代弁者として誕生
「アンクルトリス」は、とんがりお鼻に愛嬌ある2頭身のキャラクター。ウイスキー好きの人はもちろん、そうでない人も含めて、誰もが一度は目にしたことがあるでしょう。
「アンクルトリス」を日本語にすると「トリスおじさん」。その名のとおり、サントリーのウイスキー「トリス」の広告キャラクターです。「トリス」は戦後間もない頃、誰もが手軽にたのしめるウイスキーとして開発された銘柄。おもな飲み手となる昭和のサラリーマンの代弁者として“庶民的な小心物”という設定を与えられたアンクルトリスは、親しみやすくユーモラスな風貌で、「トリス」の人気を高めるのはもちろん、国内に広くウイスキー文化を広める役割を果たしてきたのです。
アンクルトリスはウイスキーの指南役
アンクルトリスは新聞や雑誌の広告、ポスター、テレビCMなどに登場し、またたく間に国民的な人気キャラクターへと成長。その活躍の場はさらに広がり、サントリーが全国各地に展開していた「トリスバー」の看板や店内を彩り、PR誌「洋酒天国」の表紙を飾りました。
「トリスバー」や「洋酒天国」は、高度成長期を迎えた日本に、かつては高級品だったウイスキーを気軽にたのしむという、新しいライフスタイルを提唱しました。アンクルトリスは、日本のウイスキー文化の象徴として、これからも世代を超えてウイスキーの魅力を発信し続けていくでしょう。
アンクルトリスが時代を超えて愛される理由とは?
出典:サントリーサイト
アンクルトリスは一流クリエイターたちのアイディアの結晶
アンクルトリスは、昭和33年(1958年)に、サントリー(当時の社名は寿屋)の広報部に在籍していたイラストレーター・柳原良平氏によって生み出されました。
当時のサントリー広報部はクリエイターの宝庫で、コピーライターには開高健氏や山口瞳氏、CMプランナーには酒井睦雄氏と、時代を代表する面々が活躍していました。アンクルトリスは、柳原氏が生んだ身体に、一流のコピーライターやプランナーが息を吹き込むことで、誰もが愛されるキャラクターへと育っていったのです。
アンクルトリスは今やSNSやラインスタンプでも人気!
アンクルトリスは、戦後の昭和を代表するキャラクターですが、その人気は令和の時代を迎えた今も衰えを知りません。哀愁あるオトナを感じさせるその風貌が「レトロかわいい」と、若い世代からも人気を集めていて、2017年にはサントリーからLINEスタンプとなって登場しました(現在は終了しています)。
2018年には横浜みなとみらいに常設の展示施設「柳原良平アートミュージアム」がオープン。アンクルトリスのポスターや広告も多数、展示されていて、当時を知る年配の男性はもちろん、若い女性からも注目を集めているのだとか。
アンクルトリスとともに愛されるウイスキー「トリス」の魅力
出典:サントリーサイト
「トリス」は手軽にたのしめる本格ウイスキー
アンクルトリスとは切っても切り離せない「トリス」とは、どんなウイスキーでしょう?
「トリス」はまだ戦後間もなく、モノ不足が深刻だった昭和21年(1946年)、「安くても、しっかりした品質のお酒を飲んでもらいたい」という想いから生み出されたウイスキー。高度成長期とともにウイスキーの需要が高まるなか、サラリーマンを中心に人気を博しました。
その後、時代の変化に合わせてボトルデザインや味わいをアレンジしながらも、「誰もが気軽にたのしめるウイスキー」として、現在もなお愛され続けています。
アンクルトリスとともにトリスハイボール人気が再燃
現在、「トリス」ブランドとしてラインナップされているのは、飲み飽きのしない芳醇な味わいがたのしめる「トリス<クラシック>」と、キレのよい味わいが魅力の「トリス<エクストラ>」の2種類です。
「トリス<エクストラ>」は、ハイボールにピッタリな味わいが人気を呼び、これをベースにした缶入り飲料「トリスハイボール」も発売されています。そのパッケージにはもちろん、アンクルトリスが登場していて、今も変わらずウイスキーの魅力を伝え続けています。
アンクルトリスには、みんなが集まってお酒をたのしむ場に、必ず現れるという設定もあるのだとか。アンクルトリスと一緒にトリスハイボールを味わえば、今まで知らなかったウイスキーの新たな魅力に気づくかもしれませんね。