「ブルームーン」とはジン&バイオレットリキュールを使った大人のカクテル!味わいの特徴やレシピを紹介

「ブルームーン」とはジン&バイオレットリキュールを使った大人のカクテル!味わいの特徴やレシピを紹介
出典 : Geka / Shutterstock.com

「ブルームーン」はジンとバイオレットリキュール、レモンジュースを合わせた薄紫色の香り高いカクテルです。今回は、「ブルームーン」の特徴や味わい、アルコール度数、カクテル言葉やその意味、おすすめの「バイオレットリキュール」などを紹介します。

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「ブルームーン」はスミレ色のルックスと印象的な香りを特長とするショートカクテル。その魅力を余すところなく紹介します。

「ブルームーン」とはどんなカクテル?

グラスのフチにレモンピールを添えた「ブルームーン」

Brent Hofacker / Shutterstock.com

まずは「ブルームーン」の基本情報からみていきましょう。

「ブルームーン」はミステリアスな大人のショートカクテル

「ブルームーン」とは、ベースとなるジンに、スミレの花などの香りを持つバイオレットリキュールとさわやかなレモンジュースを合わせたカクテル。「ブルームーン(青い月)」を思わせる幻想的な雰囲気が特徴です。

「ブルームーン」のスミレ色は、材料のひとつであるバイオレットリキュールによるもの。そのミステリアスな色彩は、グラスのなかに美しい夜空が浮かんでいるかのような印象を与えます。

「ブルームーン」は見た目の美しさだけでなく、華やかな香りも魅力のひとつ。バイオレットリキュールのフローラルな香りがロマンティックなムードを演出し、ゆったりとした大人の時間を彩ってくれます。

シンプルなレシピながら洗練されたテイストを持つ「ブルームーン」は、身も心もリラックスしたい静かなひとときや特別な夜にぴったりの1杯になるでしょう。

「ブルームーン」のカクテルグラスの向こうに月が浮かんでいるシーン

Lovelypeace / Shutterstock.com

「ブルームーン」はさっぱりとした味わいが魅力

「ブルームーン」は、その妖艶な色や香りからは想像しにくいほど、さわやかでさっぱりとした味わいのカクテルです。

ベースとなるジンのボタニカルな風味と奥深い香りが「ブルームーン」の飲み口にキレのある爽快感をもたらし、バイオレットリキュールのやさしい香りとほのかな甘味がジンのシャープさを包み込むように広がります。そしてレモンジュースの清冽な酸味が全体を引き締め、バランスの取れた味わいに仕上がるのです。

ジンとバイオレットリキュール、レモンジュースという「ブルームーン」の絶妙な組み合わせが生み出すのは、優雅さと爽快さが同居する贅沢な時間。ひと口含めば、フローラルな香りとジンの清涼感、柑橘系の酸味が調和した心地よいのどごしをたのしめます。

フレッシュレモンを背景にスミレの花を浮かべた薄紫色の「ブルームーン」

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「ブルームーン」のアルコール度数はやや高め

口あたりがよく飲みやすい「ブルームーン」ですが、アルコール度数は高めです。

ベースに使われるジンのアルコール度数は40〜47度程度。一方バイオレットリキュールはおおむね18〜25度なので、一般的なレシピで作る「ブルームーン」のアルコール度数は、およそ25〜30度になります。

この度数は、ビール(5度前後)やワイン(12度前後)、焼酎のストレート(20〜25度+α)の平均的なアルコール度数と比較しても高め。

同じショートカクテルでアルコール度数が30〜40度ある「マティーニ」や「マンハッタン」にはおよばないものの、「ブルームーン」にもしっかりとした飲みごたえがあります。

さわやかな味わいから気持ちよくグラスを重ねてしまいがちですが、飲み過ぎにはくれぐれも注意しましょう。

「ブルームーン」は名前の由来やカクテル言葉もミステリアス

紫からブルーのグラデーションの夜空に浮かぶ満月

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「ブルームーン」というカクテルは1900年代初頭のカクテルブックにはすでに登場しているようですが、
生まれた年や創案者、名前の由来などにはっきりとした定説はありません。

見た目の印象だけでなくその誕生までもがミステリアスな「ブルームーン」。カクテル言葉は「完全なる愛」「叶わぬ恋」「できない相談」「奇跡の予感」とされています。

ちなみにカクテル言葉とは、カクテルの材料やネーミング、色合い、味わいなどから連想されるキーワードが由来となっていることが多いもの。

たとえば「ブルームーン」のカクテル言葉のうち、「完全なる愛」は、材料のひとつであるバイオレットリキュールに由来しているようです。バイオレットリキュールの元祖ともいえるリキュールに「パルフェタムール(Parfait Amour)」があり、これはフランス語で「完全な愛」という意味があります。

そして「叶わぬ恋」「できない相談」「奇跡の予感」というカクテル言葉は、おそらく数年に一度しか見られない「珍しい満月」を指す「ブルームーン」からきているのでしょう。
1カ月に2度満月が現れること、もしくは3カ月に4度の満月がおとずれるときの3度目の満月を「ブルームーン」と呼び、「めったに〜ない」ことをたとえる「once in a blue moon」という言い回しも存在するのだとか。

お酒の席でのちょっとしたコミュニケーションに、こうしたカクテル言葉を使ってみるのもいいかもしれませんね。

「ブルームーン」の材料とレシピ

「ブルームーン」を作るためのカクテルシェイカーとレモン

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ここからはカクテル「ブルームーン」を作るためのレシピや作り方、材料のひとつであるバイオレットリキュールのおすすめ銘柄などを紹介していきます。

「ブルームーン」のベースはドライジン

「ブルームーン」のベースに使われるジンは、ウオッカ、テキーラ、ラムと合わせて世界4大スピリッツのひとつに数えられるお酒です。

ジンはジュニパーベリーをはじめとした多種多様なボタニカルの風味が魅力で、銘柄ごとに個性あふれる味わいをたのしめるスピリッツ。多くの場合、ジンといえばクリアかつシャープな飲み口が特徴の「ドライジン」を指し、一般的には「ブルームーン」の材料にも「ドライジン」を使います。

ジンの歴史や製法、ジンをベースにした有名カクテルなど、ジンというスピリッツの基礎知識については、以下の記事を参照してください。

野に咲くニオイスミレの花

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「ブルームーン」の材料「バイオレットリキュール」にはさまざまな種類がある

カクテル「ブルームーン」の美しい色合いを作り上げるもっとも重要な素材がバイオレットリキュールです。

バイオレットリキュールのはじまりは、18世紀のフランス・ロレーヌ地方。ニオイスミレの香りを閉じ込めた魅惑的なリキュールは「パルフェタムール」と名づけられ、当初は媚薬のようなイメージでプロモーションされていたとか。

19世紀に入ると、ニオイスミレの色と香りを強調した「クレーム・ド・バイオレット」という新たな呼び名の商品が生まれ、さらにアメリカではその流れを汲む新たなリキュール「クレーム・イヴェット」が登場。たちまちアメリカ女性の人気酒となったそうです。

「ブルームーン」の材料バイオレットリキュールは、レシピによって「パルフェタムール」、「クレーム・ド・バイオレット」、ときにはアメリカのオールドカクテルレシピにこだわって「クレーム・イヴェット」など、さまざまに表記されています。

厳密にいえば、「パルフェタムール」と称しているタイプはスミレを中心にその他の花やオレンジ、バニラなど各種の風味が溶け込んでいるのに対し、「クレーム・ド・バイオレット」はスミレの芳香が強調された華やかなハーブ酒タイプが多い、といった傾向はあるようですが、「ブルームーン」にはどれを使っても問題ありません。

「ブルームーン」におすすめのバイオレットリキュール

「ブルームーン」におすすめのバイオレットリキュールを紹介します。

ボルス パルフェタムール

ボルス パルフェタムール

出典:アサヒビール株式会社

1575年創業、約450年もの歴史を持つオランダの老舗スピリッツメーカー、ボルス社。世界中のバーテンダーから信頼を集める「ボルス パルフェタムール」は、バラやスミレの花の香りにオレンジとバニラ、アーモンドのフレーバーが加わる複雑で魅惑的なリキュールです。カラーは美しいダークパープル。「ブルームーン」などのカクテルの材料としてはもちろんソーダで割るだけでもおいしい、おすすめの1本です。

国内販売元:アサヒビール株式会社
公式サイトはこちら
「ボルス」ブランドサイトはこちら

テンパス・フュージット リキュール・ド・バイオレット

カクテル「ブルームーン」

Maksym Fesenko / Shutterstock.com

スイスのリキュールメーカー、テンパス・フュージット社が手がける「リキュール・ド・バイオレット」は、最高級の香水用花の栽培地としても知られるコート・ダジュール産の手摘みスミレを使用し、19世紀フランスのレシピにもとづいて丁寧に造られる少量生産の希少なリキュールです。砂糖の含有率を抑えることで繊細な花の芳香が際立ち、「ブルームーン」がより香り高く華やかな仕上がりに。シャンパンに少量加える飲み方やロックもおすすめです。

国内販売元:株式会社スモールアックス
公式サイトはこちら
商品詳細はこちら

カウンターの上に乗ったクールなイメージの「ブルームーン」

kaizoku0506 / Shutterstock.com

「ブルームーン」の定番レシピ

「ブルームーン」の作り方はかんたん。レシピも覚えやすく、ジン:バイオレットリキュール:レモンジュースを2:1:1の割合でシェイカーに入れ、しっかりシェイクしてできあがりです。

<材料>
ジン…30ミリリットル
バイオレットリキュール…15ミリリットル
レモンジュース…15ミリリットル
氷…適量

<作り方>
1. シェイカーに氷を入れ、ジン、バイオレットリキュール、レモンジュースを加えます。
2. 材料が均一に混ざるよう十分にシェイクし、氷を除いてカクテルグラスに注ぎます。

お好みで、月に見立てたレモンピールを浮かべて完成です。

「ブルームーン」は、幻想的な色とフローラルな香り、さわやかな味わいが魅力のカクテルです。ドライなジンとスミレのリキュールが織りなす芳香は、大人の時間にぴったり。ゆったり過ごせる美しい夜に、ぜひ「ブルームーン」をたのしんでみてください。

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