「黒潮(くろしお)」坂下酒造が贈る麦焼酎と芋焼酎をブレンドした八丈島の焼酎【東京の焼酎】

「黒潮(くろしお)」坂下酒造が贈る麦焼酎と芋焼酎をブレンドした八丈島の焼酎【東京の焼酎】
出典 : 坂下酒造有限会社サイト

「黒潮」は、伊豆諸島の八丈島の蔵元・坂下酒造が手掛ける焼酎です。麦焼酎90%、芋焼酎10%のブレンド焼酎で、麦の香ばしさとサツマイモの甘味がたのしめます。同じ蔵元が造る人気の焼酎銘柄「JONNALIE(ジョナリー)」も含め「黒潮」の魅力を紹介します。

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「黒潮」は八丈島の蔵元が手掛ける「八丈焼酎」

坂下酒造有限会社サイト

東京・八丈島の焼酎「黒潮」の蔵元の歴史と、「黒潮」を育む八丈島の魅力から紹介しましょう。

「黒潮」の蔵元は?

「黒潮」は、東京都の八丈島にある坂下酒造の焼酎です。

八丈島の中心街である坂下地区・三根(みつね)に蔵を構える坂下酒造は、大正14年(1925年)に、坂下地区の蔵元をまとめる形で創業しました。

以来、100年近くの間、焼酎を造ってきた蔵元ですが、5年前、杜氏が亡くなったことをきっかけに、焼酎の製造を停止。在庫販売のみを行ってきました。

しかし、焼酎は通常、熟成期間を要し、造ってすぐに販売することができないため、製造を停止し続けると蔵を存続させるのが難しくなります。そのため、蔵元は令和の時代になって体制を刷新し、焼酎造りを再開させました。

現在は、人気の2大銘柄「黒潮」「JONNALIE」のほか、平成23年(2011年)に惜しまれつつ蔵を閉じた八丈島の蔵元・磯崎酒造から引き継いだ焼酎「黄八丈(きはちじょう)」も製造しています。

「黒潮」は八丈島で造られる焼酎

「黒潮」は、伊豆諸島の八丈島で造られている「八丈焼酎」のひとつです。

八丈島は「東洋のハワイ」とも呼ばれる自然豊かな常春(とこはる)の島。東京都心から約290キロメートル南の沖合にあり、羽田空港から空路を使えば1時間足らずで到着するため、人気の観光地となっています。

伊豆諸島では2番目に大きく、北西部の西山(八丈富士)と 、南東部の東山(三原山)がくっついてできた火山島のため、ひょうたんのような形をしています。

島のすぐそばには、酒名にもなっている暖流の黒潮が流れています。気候はその影響を受け、高温多湿。雨も多く、島内には湧水も多数見られます。焼酎造りに欠かせない良水に恵まれた島内には、坂下酒造をはじめ4軒の焼酎蔵があり、八丈焼酎を造り続けています。

「黒潮」は常圧蒸溜で造られる本格焼酎

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八丈焼酎「黒潮」はどんな焼酎なのでしょうか。分類と製法の特徴を確認しましょう。

「黒潮」は鑑評会で優秀賞を受賞した「本格焼酎」

「黒潮」は、麦とサツマイモ、そして伊豆諸島産の焼酎の特徴である麦麹(むぎこうじ)を原材料とし、昔ながらの単式蒸溜機を使ってていねいに造られている焼酎です。酒税法上は「単式蒸溜焼酎(乙類焼酎)」に分類され、「本格焼酎」の呼称が認められています。東京国税局酒類鑑評会の「本格焼酎部門」で優秀賞を受賞するなど、味わいのよさと品質の高さは折り紙つきです。

「黒潮」の蔵元がこだわる「常圧蒸溜」とは

「黒潮」は、「常圧蒸溜」という蒸溜方法で造られる焼酎です。

単式蒸溜機による蒸溜方法は、大きく「常圧蒸溜」と「減圧蒸溜」の2つに分けられます。このうち蔵元の坂下酒造がこだわる「常圧蒸溜」は、減圧も加圧もせず通常の大気圧下で蒸溜を行う方法。気圧を下げて蒸溜を行う「減圧蒸溜」と比べると沸点が高く(約90~100度)、原材料由来の成分が蒸溜液に移りやすくなるのが特徴です。

「黒潮」は、風味がより引き出された、味わい深い焼酎を生む「常圧蒸溜」により、麦の風味とサツマイモの味わいが絶妙のバランスでたのしめる焼酎に仕上げられています。

離島で造られているため入手しづらい面はありますが、適正価格の「黒潮」を見つけたらぜひ試してみてください。

「黒潮」は麦・芋ブレンド焼酎

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「黒潮」は麦焼酎と芋焼酎をブレンドした焼酎です。ここでは、それぞれの焼酎の特徴とともに「黒潮」の特徴を確認しましょう。

「黒潮」のベースとなっている麦焼酎の特徴

「黒潮」は、麦焼酎に芋焼酎を約10%加えたブレンド焼酎です。ベースとなっている麦焼酎はどんな焼酎なのでしょう。

麦焼酎の主原料は大麦。いくつか品種があるなかで、主流となっているのは粒が大きい二条大麦です。収穫後の大麦は60~65%ほど精麦(せいばく)した丸麦や丸麦を押しつぶした押麦に加工されますが、焼酎造りの原材料になるのはおもに丸麦です。

麦焼酎は、麦の香ばしさと飲みやすさが特徴で、すっきりとキレのよい口当たりのものが多くを占めます。あっさりと飲みやすい「黒潮」の飲み口は、ベースである麦焼酎に由来したものなのです。クセが少ない分、どんな料理にも合わせやすく、食中酒としてもたのしめます。

「黒潮」にもブレンドされている芋焼酎の特徴

「黒潮」にもブレンドされている芋焼酎は、サツマイモを原材料としています。

もともと八丈島に伝わった焼酎は芋焼酎でした。江戸時代末期の嘉永6年(1853年)、密貿易の罪で八丈島に流されてきた薩摩藩(現在の鹿児島県)の御用商人・丹宗庄右衛門(たんそうしょうえもん)が、島民に焼酎造りを伝授したのです。

芋焼酎の特徴は、サツマイモに由来する甘味や香りです。芳醇でコクのある味わいのものが多く、飲みごたえがあります。

麦と芋のブレンド焼酎である「黒潮」も甘味があり、一般的な麦焼酎よりも骨太な味わいです。「くさや」など個性的な八丈島の郷土料理ともよく合います。

「黒潮」の蔵元が手掛ける大人気焼酎「JONNALIE」とは

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坂下酒造では「JONNALIE」という銘柄の焼酎も造っています。その特徴を紹介しましょう。

「黒潮」と樫樽貯蔵酒とのブレンド焼酎「JONNALIE」

「黒潮」の蔵元・坂下酒造が手掛ける「JONNALIE」は、アルコール度数40度の「黒潮」原酒をじっくり熟成させた樫樽貯蔵酒と「黒潮」のブレンド酒。焼酎ファンから絶大な支持を集めている人気の銘柄です。

樽貯蔵酒ならではの琥珀色をしているお酒で、南国情緒あふれるラベルはインパクト大。焼酎では珍しいカタカナ表記の酒名は、先代蔵元の奥様の名前に由来しています。

「黒潮」の蔵元が手掛ける「JONNALIE」の魅力とたのしみ方

「黒潮」と樫樽貯蔵酒をブレンドした焼酎「JONNALIE」の魅力は、熟成させた貯蔵酒ならではのコクと甘い香り、そして口中に広がるサツマイモ由来の甘味のハーモニーといえるでしょう。

「JONNALIE」のたのしみ方としては、このお酒特有の風味を損なうことなく堪能できるロックや水割りがおすすめです。また、さわやかさが増す炭酸割りも試してみたい飲み方。とりわけ暑い季節にはぴったりです。夏には乙類焼酎(単式蒸溜焼酎)の炭酸割り「乙ハイ」ならぬ「ジョナハイ」で乾杯してみてはいかがでしょう。




人気の「黒潮」「JONNALIE」を造る坂下酒造でもうひとつ注目したいのは、磯崎酒造から引き継いだ「黄八丈」です。おもに日本酒で使用される黄麹を使った麦焼酎で、やわらかな口当たりと甘味がたのしめます。3種類の八丈焼酎をぜひ飲み比べてみてくださいね。


製造元:坂下酒造有限会社
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