水割りがウイスキー初心者にオススメとされる理由は?【ウイスキー用語集】
「水割り」は、ウイスキーの飲み方として日本では一般的です。とはいえ、ウイスキーに水を加える飲み方は、水割りだけではなく、それぞれの違いを理解していない人もいるかもしれません。ここでは、ウイスキーの水割りの定義を改めて確認しつつ、その魅力や、おいしい飲み方などを紹介します。
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「水割り」とは、そもそもどんな飲み方?
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水割りとは、ウイスキーと氷に、好みの比率で水を加える飲み方
ウイスキーには、ストレートやロックなど、さまざまな飲み方がありますが、そのなかで、氷の入ったグラスにウイスキーを注ぎ、好みの濃度まで水で割る飲み方を「水割り」と呼びます。
ウイスキー1に対し、水を2~2.5というのが基本的な割合ですが、好みに応じて自由に比率を変えてたのしめるのが、水割りの魅力といえるでしょう。
水割りはアルコール度数が下がって飲みやすくなるため、初心者にオススメ
ウイスキーの特徴のひとつにアルコール度数の高さがあり、お酒を飲み慣れていないと敬遠しがちかもしれません。水割りは、そんな人にこそオススメしたい飲み方です。
ウイスキーを水で割ることで、アルコール度数が下がるとともに、口当たりも軽くなって飲みやすくなります。ウイスキー特有のクセも丸くなるので、初心者でもウイスキーの風味をたのしめるでしょう。
日本人は欧米人に比べてアルコールの分解能力が低い傾向があります。「水割りは日本で広まった飲み方」といわれるのは、そのためかもしれませんね。
水割りと他の飲み方との違いは?
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水割り以外にも、ウイスキーを水で割る飲み方が
ウイスキーを水で割って飲む飲み方は、水割りだけではありません。それらの飲み方と、水割りとはどう違うのか、改めて定義を説明しましょう。
【水割りとトワイスアップの違い】
トワイスアップは、グラスに注いだウイスキーと同じ量だけ常温の水を注ぐ飲み方。水割りとの違いは氷の有無、そして水の量です。
トワイスアップは、アルコールによる刺激を抑えつつ、ウイスキーの香りや味わいをしっかりたのしめる飲み方。そのため、ウイスキー愛好家や専門家が好んで実践しています。
【水割りとハーフロックの違い】
ハーフロックは、氷を入れたグラスにウイスキーと水を1:1の割合で注ぐ飲み方。水割りとの違いは、割合が決まっている点です。この1:1というバランスが絶妙で、アルコール度数を抑えつつ、ウイスキー本来の風味がくっきり立ち上がります。
水割りでは物足りなくなったという人は、ハーフロックを試してみることをオススメします。
水割りとロックの違い
ロックは最初から水を加えず、ウイスキーと氷だけでたのしみます。時間とともに氷が溶けるにつれて、味わいが変化していくのをたのしむ飲み方です。
水は加えなくとも、冷やすことでアルコールの刺激が感じにくくなり、徐々に味もまろやかに変化していくので、水割りに慣れてきたら、試してみてもよいかもしれません。
水割りのおいしい作り方
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水割りをたのしむために準備するものは?
水割りをたのしむなら、材料にもこだわりたいもの。お好みのウイスキー銘柄はもちろんですが、水と氷にもこだわりましょう。
氷は市販されているものがオススメ。冷凍庫で作った氷よりも溶けにくく、見た目も華やかになります。
水も、水道水より市販のミネラルウォーターを。しっかり冷やしたもの準備しましょう。
グラスは、氷を入れるので、ある程度口が広いグラスものを。冷えやすい薄めのグラスにすれば、口当たりもよくスムーズに飲み進められるでしょう。
水割りをたのしむ際の、正しい順番を知ろう
水割りは、基本的な順番を守るだけで、ぐっとおいしくなります。
まずはグラスいっぱいまで氷を入れ、マドラーなどで氷をかき回して、グラス全体をしっかりと冷やしましょう。
十分にグラスが冷えたら、ウイスキーを注ぎ入れます。ポイントは「多すぎず、少なすぎず」。まずは「シングル」と呼ばれる30ミリリットルから試してみましょう。
水割りは水の量を変えて最適なバランスを探そう
グラスにウイスキーを注いだら、ウイスキーを氷に馴染ませるように回してから、水を注ぎます。注いだら軽くかき混ぜて完成です。
冒頭でも紹介したように、水割りの最適なバランスは、ウイスキー1に対して水2~2.5とされていますが、ウイスキーは銘柄によって度数も個性も異なり、好みの違いもあるので、絶対的な正解はありません。先述したバランスを参考にしつつ、自分好みの比率を探してみるのも、水割りのたのしみ方です。
水割りは、奥深いウイスキーの世界への扉となる飲み方。水割りでウイスキーの魅力に触れたら、ほかの飲み方も試して、より深くウイスキーをたのしんでみてはいかがでしょうか。