「カールスバーグ」は世界中で愛されるデンマーク発のビール

「カールスバーグ」は世界中で愛されるデンマーク発のビール
出典 : サントリーサイト

「カールスバーグ」は、アルコール度数5%のすっきりとした味わいが特徴のラガービールです。1847年にデンマークで設立され、今ではデンマーク王家御用達となっており、150ヵ国以上で愛されているビールブランドです。

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「カールスバーグ」が世界屈指 のビールメーカーへと成長するまで

「カールスバーグ」が世界屈指 のビールメーカーへと成長するまで

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「カールスバーグ」の始まりは、ラガー酵母を求める旅

「カールスバーグ」の歴史は古く、創立者となるデンマーク人醸造家のJ.C.ヤコブセン氏が、「最高のビールを造る」という夢を追い求めて、1845年にコペンハーゲンからミュンヘンへと旅立ったことが始まりです。
その目的は、当時のデンマークでは珍しかった「ラガー酵母」を入手すること。帰国後、ヤコブセン氏はこの酵母を使ったビール造りに着手。2年後の1847年、弱冠24歳にしてカールスバーグ社を設立しました。
ちなみに、カールスバーグという名前は、氏の息子の名前「カール」と醸造所を建てた「バルビール(デンマーク語でバーグ)」という地名を組み合わせたものです。

あの有名な人魚姫の銅像にも「カールスバーグ」が関係?

デンマークと言えば、アンデルセンの童話「人魚姫」が有名です。カールスバーグ創立者のヤコブセン氏は、アンデルセンと交流があったそうで、コペンハーゲンの海岸に建つ、観光地としても有名な「人魚姫の像」は、王立劇場で見たバレエの演目「人魚姫」に感激したヤコブセンの息子カールが、コペンハーゲンに寄贈したものだそうです。

「カールスバーグ」はデンマーク王室御用達のビール

「カールスバーグ」という銘柄が世間に広まったきっかけのひとつが、1888年にデンマークの著名デザイナーによって作成された緑色のロゴデザインでした。
その後、1904年にカールスバーグがデンマーク王室御用達として認められると、このロゴに王冠のマークが加わります。以降、1世紀以上にわたり、カールスバーグのシンボルとして、世界中で親しまれています。

世界的なビールブランドへと成長した「カールスバーグ」

「カールスバーグ」がデンマークのビールから、世界的なブランドへと成長していく第一歩が、1868年から始まったスコットランドへの輸出でした。
以降、世界各国への輸出が始まり、1986年には日本にも上陸。現在では150カ国以上で愛される世界的なビールブランドへと成長しています。

「カールスバーグ」の偉大な発明とは

「カールスバーグ」の偉大な発明とは

出典:サントリーサイト

「カールスバーグ」の優れたビール造りへの情熱

「カールスバーグ」というビールの誕生に、創立者であるJ.C.ヤコブセン氏が入手したラガー酵母が関わっていたというのは、前述の通りです。
当時のデンマークでは珍しかった酵母を、はるばるドイツのミュンヘンまで旅して手に入れたというエピソードは、カールスバーグがいかに品質にこだわったビールかを物語っています。
ラガー酵母によるビール醸造が軌道に乗ってからも、ヤコブセン氏の良質なビールを求める情熱は衰えることはありませんでした。1875年には社内に「カールスバーグ研究所」を開設し、ビールの発酵・醸造に関する研究を熱心に進めていきました。

酵母の純粋培養法を確立したハンセン氏

そんなカールスバーグ研究所に勤めていたのが、ビール史上の重要人物であるエミール・クリスチャン・ハンセン 氏でした。
ハンセン氏は、世界的な細菌学者・パスツールの理論を応用し、1883年に「酵母の純粋培養法」の確立に成功します。ビール醸造に最適な酵母だけを抽出・培養するこの技術によって、品質の安定したビール造りが可能となりました。

「カールスバーグ」はビールの発展と普及に大きく貢献

ハンセン氏による「酵母の純粋培養法」は、後にパスツールの「低温殺菌法」、リンデの「アンモニア式冷凍機」と並んで、「近代ビールの三大発明」と称されるようになります。
これらの発明により、それまでの熟練した職人の経験とカンに頼っていたビール醸造が一変。雑菌の少ない環境下で、高いレベルで均質なビールを大量に生産できるようになりました。
現在、私たちが好きなときに好きなだけビールが飲めるようになったのも、こうした発明のおかげ。「カールスバーグ」がビールの品質向上と普及に果たした役割は大きいと言えるでしょう。

「カールスバーグ」の魅力は、すっきりとした飲みやすさ

「カールスバーグ」の魅力は、すっきりとした飲みやすさ

出典:サントリーサイト

「カールスバーグ」は下面発酵のラガービール

「カールスバーグ」は、創業エピソードからもわかるように、ラガー酵母を用いた下面発酵によるラガービール。
心地よいクリーンな苦味と、麦芽のマイルドな味わい、クセのない飲みやすさが人気のビールです。
グラスに注ぐと美しい黄金色で、踊るような泡立ちがします。ちなみに、アルコール度数は5度となっています。

「カールスバーグ」の3つのこだわり

「カールスバーグ」では、創業当初から今に至るまで、こだわりの製法でビール造りを続けてきました。
まず、こだわりの酵母には、1883年以来変わらず使い続けているカールスバーグオリジナル酵母「カールスペルギンシス」を使用しています。
また、原材料には厳選した麦芽を100パーセント使用。仕込みには熱負荷をかけない「インフュージョン製法」を採用し、麦の旨味をじっくりと引き出すとともに、糖分の少ないすっきりとした味わいを実現しています。
さらに、ホップの一部には世界共通のカールスバーグオリジナルのアロマホップエキスを使用するなど、随所にカールスバーグならではのこだわりが息づいています。

日本でも「カールスバーグ」のすっきりとした味わいが人気に

「カールスバーグ」は現在、日本ではサントリーが販売代理店となって、「クラブボトル(330ミリリットル)」と「缶(350ミリリットル)」の2タイプを販売しています。
いずれもスーパーや酒屋さんで入手できます。また、外食店でしか飲めない「カールスバーグ樽生」もあり、バル形式のお店で多く提供されています。ぜひお近くのお店をチェックしてみてください。

デンマークでは多様なスタイルの「カールスバーグ」がたのしめる

ちなみに、現在、日本で販売されているカールスバーグは紹介したラガービール1種類だけですが、本国・デンマークではインディア・ペールエールやスムーズ・ドラフトといった異なるスタイルのビールも販売されています。もし、現地を訪れる際にはお土産におすすめです。

「カールスバーグ」とサッカーの深いつながり

「カールスバーグ」とサッカーの深いつながり

出典:サントリーサイト

カールスバーグが英サッカーチーム「リヴァプール」とパートナーシップ契約

「カールスバーグ」のロゴマークを見て、何だか見覚えがあるという人は、ヨーロッパのサッカーに詳しい人ではないでしょうか。
というのも、カールスバーグは、1992年からイングランド・プレミアリーグに所属する古豪チーム「リヴァプール」とのパートナーシップ契約を結び、チームのユニフォームには長年にわたってカールスバーグのロゴが踊っているからです。
ちなみに、カールスバーグがスポンサーとなってから、チームは数々のタイトルを獲得し、2001年には初のカップ3冠も達成するなど輝かしい成績を収めています。

「カールスバーグ」はイングランド代表もサポート

「カールスバーグ」はさらに、20年にわたってサッカーイングランド代表の公式スポンサーも務めています。また、サッカーの聖地と呼ばれ、代表戦が行われるウェンブリースタジアムの創立パートナーでもあり、ヨーロッパのサッカーファンの間ではお馴染みのビールです。
このように、カールスバーグとサッカーの間には深いつながりがあり、世界中のサッカーファンののどを潤しています。

「カールスバーグ」提携のビール銘柄「ツボルグ」もおすすめ

「カールスバーグ」提携のビール銘柄「ツボルグ」もおすすめ

monticello/Shutterstock.com

デンマークを代表するもうひとつのビール

「カールバーグ」と並んでデンマークを代表するビールとして有名なのが「ツボルグ」です。
ツボルグは、1873年にC.F.ティットゲンによって設立されたビールメーカーで、カールスバーグ同様に地元の人々に古くから親しまれている銘柄です。1903年にカールスバーグと提携し、1970年にはカールバーグの子会社となっています。

「ツボルグ」は、あの北大路魯山人氏のお気に入り

「ツボルグ」の定番として有名なのが、「ツボルグ・グリーン」と呼ばれるピルスナービール。すっきりとクセのない飲みやすさで人気のビールです。
ちなみに、陶芸家や美食家として知られる文化人、北大路魯山人氏が、そのエッセイのなかで「日本を離れて一番美味かったビールはニューヨークのロシア料理店で出されたチュボルク(ツボルグ)」だったと評しています。

ヨーロッパだけでなくアジア圏で大人気

日本では、まだあまり知られていない「ツボルグ」ですが、ヨーロッパもちろんのこと、インドやベトナムなどのアジア圏で高い知名度があり、多くの料理店でツボルグが提供されています。
これらの地域に旅行に行かれる際は、ぜひチェックしてみてください。

デンマークを代表するビールとして世界各国で愛されている「カールスバーグ」。最近では日本でもその知名度が高まっています。まだ飲んだことがないという人は、ぜひ試してみてください。

国内販売元:サントリービール
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