アメリカビールの奥深い歴史に迫る
アメリカビールの歴史は、17世紀にヨーロッパから伝えられたことに始まるとされています。その後、アメリカへの入植が盛んになるとともに普及が拡大。禁酒法の厳しい時代を経て、現在は世界を代表するビール大国として知られるようになっています。
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アメリカンスタイル・IPA(インディア・ペールエール)
イギリスから支配地のインドへ船でビールを輸送していた時代、腐敗防止のため大量にホップを入れたビールがIPAです。イギリス発祥のIPAのホップをアメリカ産に変更したことで、柑橘系などの華やかな香りが際立つビールです。
豊かな味わいと芳醇な香りが特徴で、一般に苦味も強いとされるエールビール。みなさんもぜひ一度試してみてはいかがですか。
アメリカのクラフトビール王国、ポートランドへ行こう!
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アメリカビールの愛好家のあいだで、いま、もっとも注目を集める街がポートランドです。
アメリカ北西部に位置するオレゴン州最大の都市であるポートランドは、数多くのショップが建ち並ぶダウンタウンのすぐ近くに、キャンプやスキーなどアウトドアがたのしめる大自然が広がっています。都会の生活も、大自然も満喫できる、人や環境にやさしい街として知られており、「全米でもっとも住みやすい都市」といわれることもあるのだとか。
このポートランドは、市内に70カ所以上のマイクロブルワリーが集まった「ビール王国」としても知られていて、「世界のBESTビール都市」第1位(Beer Connoisseur誌)にも輝いたことがあります。
郊外は農地や緑豊かな自然に囲まれていて、麦やホップ、水など、おいしいビール造りに欠かせない良質な素材が豊富に手に入るため、個性的なクラフトビールが数多く誕生しています。
現在、ポートランドのクラフトビール市場はアメリカ最大で、「ビアバーナ(ビール天国)」というニックネームがあるほど。市内には大小さまざまなビア・パブがひしめき、春から夏にかけては各地でビールイベントが開催されています。
では、ポートランドを代表するマイクロブルワリーをいくつか紹介しましょう。
ブリッジポート・ブルーイング
1984年にオープンした老舗ブルワリー。オレゴン州のなかでも長い歴史を誇っています。19世紀に建造された元工場の建物を改装した建物内には、レストランとバーエリアが併設されています。
ヘア オブ ザ ドッグ ブルワリー
店名の「ヘア オブ ザ ドッグ」は「二日酔いの迎え酒」の意味。アルコール度数の高いボトル熟成のビールが有名です。2010年に設けたテイスティングルームが人気を集め、行列ができるほどだとか。