「金魚」という焼酎の粋な飲み方を知っていますか? 小さな水槽を想わせる見た目が映え度満点と話題に!

「金魚」という焼酎の粋な飲み方を知っていますか? 小さな水槽を想わせる見た目が映え度満点と話題に!
出典 : W. Scott McGill/ Shutterstock.com

「金魚(金魚割り)」は、金魚が水槽で泳ぐさまをグラスで再現した焼酎の粋な飲み方。鷹の爪に代表される赤唐辛子と大葉(しそ・青紫蘇)を用意するだけで、幻想的なビジュアルがたのしめます。今回は「金魚」の作り方やフードペアリング、SNS映えのポイントなどを紹介します。

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「金魚(きんぎょ/Kingyo)」ってどんなお酒?

「金魚」「金魚割り」「金魚サワー」はグラスを金魚鉢に見立てた焼酎の飲み方

W. Scott McGill// Shutterstock.com

「金魚」は「金魚割り」「金魚サワー」とも呼ばれる焼酎の飲み方。幻想的かつスタイリッシュな見た目と意外性から、SNSなどで話題を集めています。まずは「金魚」の基本情報を紹介します。

「金魚」は焼酎の粋な飲み方

「金魚」といえば夏の風物詩として知られていますが、焼酎の割り方としても近年話題になっています。水やお湯、ソーダなどで割った焼酎に、本物の金魚ではなく、ある食材をグラスに浮かべることで、涼しげで懐かしい雰囲気を味わうことができます。

その食材とは、鷹の爪(たかのつめ)に代表される赤唐辛子(赤とうがらし)。ナス科の植物、唐辛子(トウガラシ)は辛味の強い万能調味料としてさまざまなレシピに使われていますが、なかでも実の色が赤い赤唐辛子は料理の挿し色としても親しまれています。

その特徴的なフォルムと赤い色味は、水に浮かべると金魚にそっくり。さらに緑色の大葉(しそ)を沈めて水草に見立てることで、焼酎のグラスが幻想的なアクアリウムに早変わりするのです。

この飲み方が粋でおしゃれだとネット上で評判に。夏はもちろん、お湯割りがおいしい冬場もたのしめるので、焼酎ファンの間で浸透しつつあるそう。最近は、「金魚割り」や「金魚サワー」をドリンクメニューに加える飲食店も増えているようです。

「金魚割り」の金魚の正体は赤唐辛子

Vitalina Rybakova/ Shutterstock.com

「金魚」の魅力は斬新な見た目と味わいにあり

「金魚」という焼酎の飲み方が評価されているのは、見た目のおしゃれさだけではありません。実際に飲んでもおいしく、「目でも舌でもたのしめる、クセになる飲み方」として人気が高まっています。

さっぱりとした印象ながら、飲むごとに赤唐辛子のピリッとした刺激が強くなる、クセになる味わいは、ほかの飲み方にはないもの。おいしいだけでなく、料理との相性も抜群なので、ついつい飲み過ぎてしまうと心配する声もあるほどです。

「金魚」の意外な効能

「金魚」に使われる赤唐辛子の辛味成分「カプサイシン」には、代謝を促進したり、発汗を促したりする作用が認められています。水にはほとんど溶けませんが、アルコールには溶けやすいため、焼酎の水割りやお湯割りに赤唐辛子を入れることでほどよく溶け出し、カラダがじんわり温まります。

「金魚(金魚割り)」の材料は? おいしい作り方も解説

「金魚割り」の材料は赤唐辛子と大葉

「金魚(金魚割り)」に必要な材料や焼酎のタイプ、おいしいく味わえるレシピを紹介します。

「金魚」に必要な材料は3つだけ!

「金魚」に使う材料は、以下のとおりです。

◇赤唐辛子…1、2個
◇大葉…1、2枚
◇定番の割り方にした焼酎

赤唐辛子は、スーパーや食料品店で販売されている乾燥させたものを使います。粗挽き(あらびき)や糸切状態に加工したものと並べて売られていることがありますが、ホールタイプをチョイスしてください。

焼酎は、ロックや水割り、お湯割り、炭酸割りなどの定番割りにしておきます。

「金魚」に合う焼酎の種類

焼酎の水割りに鷹の爪と大葉を浮かべて「金魚」の完成

「金魚」のベースには、原料の個性が強い焼酎よりも、甲類焼酎に代表されるクセのない味わいの焼酎がおすすめです。なかでも一押しは米焼酎。米焼酎は芋焼酎などと比べてクセが少なく、原料のお米と唐辛子の相性も抜群なので、「金魚割り」ならではの魅力を心ゆくまで味わえます。

米から造られる焼酎といえば、泡盛も「金魚」のベースにおすすめです。米焼酎に比べると個性が強い印象がありますが、沖縄には県産の赤唐辛子「島とうがらし」を泡盛に漬け込んだ「コーレーグース(コーレーグス)」と呼ばれる激辛スパイスが存在し、万能調味料として親しまれています。

つまり、泡盛と赤唐辛子の相性のよさは折り紙つきということ。泡盛が好きな人は、ぜひ一度試してみてください。

ほかにも、麦100%の麦焼酎やシソを原料としたシソ焼酎など、「金魚」に合う焼酎はたくさんあります。芋焼酎のなかでもすっきりとした味わいの銘柄は「金魚割り」や「金魚サワー」のベースとして活躍します。

「金魚」のおいしいレシピ

「金魚割り」の作り方はカンタンです。まずはグラスに焼酎を入れ、水またはお湯で割ってかき混ぜます。次に大葉、赤唐辛子の順にグラスに浮かべましょう。

乾燥させた赤唐辛子は水面に浮くため、水中を泳いでいるように仕上げたい場合は、マドラーなどを使って氷の下に沈めるという手も。その際、透明度の高いロックアイスを使うと、見た目も美しく仕上がります。

なお、辛味の元となるカプサイシンが多く含まれるのは、種がついているワタ(胎座)の部分。「金魚」をたのしむ際は、ワタや種が飛び出していない赤唐辛子をチョイスし、辛味成分が一気に染み出てしまわないよう形を保ったまま飲み終えるのがポイントです。

「金魚」のバリエーション

「金魚」割りは水割りやお湯割り、炭酸水で割った「金魚サワー」が主流ですが、甘いお酒が好きな人には、ラムネやサイダーで割った「金魚サイダー」もおすすめです。また、梅干しをプラスしてもおいしくいただけます。

「金魚」のSNS映えするおしゃれな見せ方

「金魚」のSNS映えするおしゃれな見せ方

「金魚」は味だけでなく見た目も刺激的な飲み方。SNSでの注目度は突出しています。

「金魚」でSNS映えを狙うなら?

「金魚」の味わいは焼酎の種類や割り方、唐辛子の本数によって変わってきますが、お酒は気分でたのしむものでもあるので、見た目の美しさも重要です。

グラスの形状や大きさ、デザイン、唐辛子や大葉、氷の微妙な位置関係によって、完成度が大きく変わってくるので、満足いくまでこだわってみるとよいでしょう。

「金魚」でSNS映えを狙うなら、グラスに凝るのも一手。ロングカクテル用のゾンビーグラスやジョッキ、ブランデーグラス、丸底グラスなど、形にこだわってセレクトするもよし、カッティンググラスや色つきグラスなどデザインで選ぶもよし。手のひらサイズの水槽を作るつもりで、厳選してみてください。

「金魚」をSNS投稿するうえでの注意点

「金魚」は、グラスをアクアリウムに見立てたある種のアート作品。SNS映えするアートな1枚が撮れたら、多くを語らず「金魚」や「金魚割り」とだけ添えて投稿したくなるものですが、完成度が高ければ高いほど、本物の金魚を入れる飲み方と勘違いされる確率も高まります。

閲覧する人を驚かせたり不快にさせたりしないよう、「本物の金魚ではありません」と注釈を添えるようにしたいですね。

「金魚」と相性のよいおつまみ

焼酎の金魚割りと相性のよいおつまみ

masa44/ Shutterstock.com

「金魚」は唐辛子と合う料理ならどんなおつまみにもマッチしますが、おすすめは炒め物や鍋物などしっかりとした味つけの料理。サラダや漬け物と合わせる場合は、唐辛子のピリ辛感に負けないものを選びましょう。

「金魚」に使われる唐辛子には、食欲増進効果があるといわれています。ピザやパスタ、チャーハンなどの主食とも相性抜群ですが、食べすぎてしまわないよう注意が必要です。

「金魚酒」というお酒もある!?

金魚酒とは金魚が泳げるほど薄いお酒

Brent Hofacker/ Shutterstock.com

「金魚」と混同されやすいお酒に「金魚酒(きんぎょざけ)」があります。
金魚酒とは、焼酎の割り方ではなく、金魚が泳げるほど薄いお酒を指す言葉。1937年(昭和12年)に日中戦争が始まると、日本は深刻な米不足に陥り、日本酒を手掛ける蔵元は次々と廃業に追い込まれます。そこで登場したのが、日本酒を水増しした金魚酒です。

焼酎の飲み方としての「金魚」と「金魚酒」は別物なので、SNSに投稿する際はしっかり区別したいものです。

「金魚」に使う唐辛子には食欲が増進したり、カラダがポカポカに温まったりと、うれしい効果も期待できますが、血行をよくする効果も認められているため、酔いが回りやすくなる可能性もあります。飲み過ぎにはくれぐれも気をつけてくださいね。

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