ワインカクテル「ミモザ」とは?名前の由来やおすすめレシピを紹介

ワインカクテル「ミモザ」とは?名前の由来やおすすめレシピを紹介
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「ミモザ」はシャンパンととオレンジジュースを合わせたカクテルで、アルコール度数6~8%前後ですが、オレンジジュースのフルーティーさで飲みやすいカクテルです。貴族に愛され、「この世でいちばん贅沢でおいしいオレンジジュース」と賛美されていた「ミモザ」。その作り方やアレンジレシピも紹介します。

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カクテル「ミモザ」とは?

カクテル「ミモザ」とは?

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かつては上流階級の間で愛飲されていた「ミモザ」。まずは誕生当時をかんたんに振り返るとともに、「バックス・フィズ」との違いも確認しましょう。

「ミモザ」の誕生

「ミモザ」は、フランスのパリ市内にある5つ星ホテル「リッツ・パリ」のバーで誕生したカクテルです。誕生当時は、レシピが示すとおり、「シャンパン・ロ・ランジュ(直訳:シャンパンとオレンジ)」の別名で親しまれていました。このカクテルが、そのうち「ミモザ」と呼ばれるようになったのです。

なお、「ミモザ」の名は、黄色い小花を咲かせる植物のミモザに由来します。

バックス・フィズとの違い

「ミモザ」とほぼ同様のレシピで作るカクテルが「バックス・フィズ」です。ロンドン生まれのこのカクテルは、「ミモザ」が原案ではないかといわれています。

「バックス・フィズ」は、「バックス・クラブ」というバーで生まれたフィズ(炭酸で割るカクテル)。フィズとはいうものの、実際はソーダを使わずシャンパンを用いるので、レシピは「ミモザ」と変わりません。

ただ両者は作り方が異なります。「バックス・フィズ」はタンブラーグラスに氷を入れて作り、「ミモザ」は、シャンパングラスに氷を入れずに作ります。カクテルの名前だけでなく、このようなたしなみ方の違いにフランスとイギリスの文化の違いが表れているのかもしれませんね。

カクテル「ミモザ」のアルコール度数・味わいは?

カクテル「ミモザ」のアルコール度数・味わいは?

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「ミモザ」は、もともとはシャンパンベースのカクテルですが、本来のシャンパーニュの代わりにス パークリングワインも多く用いられるようになっ て います。シュワッとした爽快感と軽い口当たりが魅力で、食前酒としても人気です。

アルコール度数は6~8%ほどで、日本の一般的なビールよりもやや高め。オレンジジュースのフルーティーさで飲みやすくなっているため、飲みすぎには注意が必要です。お酒に弱い人が飲む場合や食前酒にする場合には、ジュースの量を多めにして調整するとよいでしょう。

味わいは、オレンジジュースのさわやかな香りとほのかな酸味、シャンパンやスパークリングワインの清涼感ですっきりとしているのが特徴。料理とも合わせやすく、日常のシーンでカジュアルにたのしめます。

「ミモザ」のカクテル言葉は?

「ミモザ」のカクテル言葉は?

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「ミモザ」のカクテル言葉と、名前の由来でもある植物のミモザの花言葉を紹介しましょう。

カクテル「ミモザ」に込められている意味

それぞれのカクテルには「カクテル言葉」があるのを知っていますか? カクテル言葉には、愛や希望、友情などいろいろな意味が込められています。

「ミモザ」のカクテル言葉は「真心」です。カクテル言葉には気になる相手にメッセージを伝える役割もあるとか。なかには少し恥ずかしくなるようなロマンティックな言葉もありますが、「ミモザ」の「真心」はシンプルで想いを伝えやすいかもしれません。お酒の席での話題のひとつにもなるので、知っておくと便利です。

植物のミモザの花言葉とは?

ミモザは春先から初夏にかけて咲く花で、黄色くふわふわとした可憐な姿が特徴です。一般的なミモザの花言葉には「優雅」「友情」などがあり、国によってそれぞれ違う花言葉がつけられている場合もあります。

たとえば、イタリアでの花言葉は「感謝」。イタリアでは毎年3月8日の「国際女性デー」を「ミモザの日」とも呼んでいて、男性から女性に敬意と感謝を込めてミモザの花を贈る習慣があるそうです。

なお、カクテル「ミモザ」の発祥地フランスでは、「思いやり・豊かな感性」が花言葉として定着しています。

カクテル「ミモザ」のレシピ

「ミモザ」のレシピ

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ミモザは、シャンパンやスパークリングワインをオレンジジュースで割って作るシンプルなカクテルです。手ごろなスパークリングワインを使えば、自宅でも気軽にたのしむことができます。

<材料>
◇スパークリングワイン 約60ミリリットル
◇オレンジジュース   約60ミリリットル
◇オレンジのスライス  適量

なお、「ミモザ」にはフルート型のシャンパングラスなど、ロングタイプのグラスを使用します。

<作り方>
1:よく冷やしたグラスの半分の位置までスパークリングワインを注ぎます。
2:オレンジジュースを加えます。
3:マドラーで軽くかき混ぜます。混ぜすぎると発泡が弱くなるので、2~3回程度軽くステアする程度でOK。
4:お好みでスライスしたオレンジを飾り付けて完成。

スパークリングワインとオレンジジュースの比率は1:1が基本。お好みで割合を変えることで、違った味わいになります。なお、贅沢気分をたのしみたいときは、本来のシャンパンを使ってみてもよいでしょう。

カクテル「ミモザ」のおいしい作り方

おいしい「ミモザ」の作り方のポイント

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「ミモザ」はかんたんに作れるカクテルですが、おいしく仕上げるコツを覚えておくと、いつでも本格的な味わいをたのしめます。

材料をしっかり冷やす

「ミモザ」は氷を使ってシェイクするタイプではなく、グラスにそのまま注いで作るカクテルなので、材料が冷えていないとおいしく感じられません。材料とともに、できればグラスも冷やしておきましょう

オレンジジュースは果汁100%のものを使う

加糖されていないストレート果汁タイプを使うのがおすすめです。自然な甘さのほうが、オレンジのフルーティーさも引き立ちます。
ひと手間かけて、生のオレンジを搾ったフレッシュオレンジジュースで作ってみてもよいかもしれません。

シャンパーニュ製法のワインを使う

スパークリングワインのなかでも、フランスの北部・シャンパーニュ地方で特定の規定を満たして生産されたものだけが「シャンパン(シャンパーニュ)」と呼ばれます。ブドウの種類や醸造方法、アルコール度数、熟成期間など厳しい基準が設けられていて、値段も高めです。シャンパンはちょっと使えないという場合には、同じシャンパーニュ製法で造られたスパークリングワインを使ってみましょう。シャンパンで作ったような質の高い味わいに仕上がります。

ミモザにおすすめのスパークリングワイン

ミモザにおすすめのスパークリングワイン

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「ミモザ」は使用するスパークリングワインによって、仕上がりが違ってきます。すっきりした味、甘さのある味わいなど好みに合わせて選びましょう。ここでは、自宅でミモザカクテルをたのしむときにぴったりの手ごろな価格の銘柄を紹介します。

セグラヴューダス ブルート レゼルバ

セグラヴューダス ブルート レゼルバ

出典:ゼグラビューダスサイト

スペインのカタルーニャ州ペネデス地方で造られている「カヴァ」は、シャンパンと同じ伝統製法で造られているスパークリングワイン。なかでも「セグラヴューダス ブルート レゼルバ」は、2006年度世界最優秀ワイナリー賞を受賞するなど、世界的にも認められています。

自園と契約畑だけで丹念に育てた上質なブドウを手摘みし、果汁の上澄みだけを贅沢に使用。自家培養酵母にこだわり、スペインの一般的なカヴァの製造規定よりも熟成期間を長くすることで、ふくよかな旨味が引き出されています。

細やかな泡となめらかな口当たり、さらにグレープフルーツのような酸味があり、カクテルにもよく合うスパークリングワインです。

輸入元:三菱食品株式会社
公式サイトはこちら
商品詳細はこちら

ヘンケル トロッケン

ヘンケル トロッケン

出典:三菱食品株式会社サイト

「ヘンケル」は、世界一のスパークリングワイン消費量国 であるドイツが誇るブランド。ヨーロッパ中から厳選された最良のブドウを使い、160 年を超える醸造の歴史によって培われた高い技術により生み出される「ヘンケル」は、輸出量 No.1 スパークリング として世界の国々で親しまれています。

なかでもドイツを代表する銘柄「ヘンケル・トロッケン」は、辛口の芳醇な味わいが特徴。エレガントで果実味が際立つスパークリングワインなので、カクテルに使うとすっきりとした味に仕上がります。

輸入元:三菱食品株式会社
公式サイトはこちら
製造元:Henkell & Co. Sektkellerei KG
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グレープフルーツジュース で作る「ホワイトミモザ」もおすすめ

グレープフルーツジュース で作る「ホワイトミモザ」

スタンダードな「ミモザ」は、オレンジジュースとシャンパンまたはスパークリングワインで作りますが、オレンジジュースをグレープフルーツジュースに変えれば、「ホワイトミモザ」というアレンジカクテルになります。

材料は、グレープフルーツジュースとシャンパンまたはスパークリングワインのみ。手軽に作るなら、通常の「ミモザ」と同じようにスパークリングワインを選ぶとよいでしょう。

作り方は、グレープフルーツジュースをグラスに注ぎ、同量のスパークリングワインを加えてそっと混ぜて出来上がり。シュワッとした泡を感じながらスッキリと飲める、おいしいカクテルの完成です。オレンジジュースで作る「ミモザ」よりもさっぱりとしているので、魚介料理などにも合わせやすくなります。

なお、使用するスパークリングワインが辛口タイプならドライな味わいに、甘口タイプなら甘めに仕上がります。また、市販のグレープフルーツジュースではなく、生のグレープフルーツを搾って作るのもおすすめ。少しだけ果肉を入れて飲むと、よりジューシーなフルーツ感を味わえます。

「ミモザ」は、飲みやすさと見た目の美しさから、スパークリングワインを使ったカクテルのなかでも人気が高いカクテル。自宅でもかんたんに作れるので、ぜひ挑戦してみてはいかがでしょう。

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