ワインのコーラ割りでお手軽なワインもおいしく飲める?《シニアソムリエ監修》
ワインとコーラを合わせると、「カリモーチョ」と呼ばれるカクテルになることを知っていますか? あまり好みの味わいでなかったワインや、飲み残しのワイン、格安のワインでも、コーラと合わせるだけで、驚くほどおいしくたのしめます。ここでは、女性にも人気のワインのコーラ割りについて紹介していきます。
- 更新日:
ワインのコーラ割りはスペイン発、若者に支持されるカクテル
Rimma Bondarenko/Shutterstock.com
ワインのコーラ割りは、スペインの若者の間で大ブレイクし、世界的に知名度が高まっていった「カリモーチョ」と呼ばれるカクテルです。
作り方はいたって簡単で、グラスに氷とワインを入れ、1:1の割合でコーラを注ぐだけ。口当たりがよくて、甘すぎないさわやかな飲み口がたのしめます。
もともとの発祥はスペインではなく、メキシコとされています。スペインの植民地だったメキシコには、もともとワイン文化が定着していました。この地では、1800年代後半という早い時期からコカ・コーラが販売されており、カリモーチョもこの時代に誕生し、スペインにも広がったといわれています。
コーラと合わせておいしいのはどんなワイン?
Mny-Jhee/Shutterstock.com
カリモーチョはカクテルとして認められているわけではなく、カクテルの教本やレシピブックにもほとんど掲載されていません。ワインとコーラの正式な比率や、正しいレシピといったものはありませんが、一般的に1:1が多いようです。
カリモーチョに使うワインにも決まりはありません。基本は赤ワインが使用されますが、好みに合ったものを選びましょう。
たとえば、タンニンが強めでしっかりとしたボディの赤ワインなら、飲みごたえのあるカリモーチョに。コーラの甘さでタンニンが和らぐので、赤ワインのタンニンが苦手な人にも飲みやすくなります。
一方、さっぱりとした軽い飲み口に仕上げたい場合は、フルーティなライトボディの赤ワインがよいでしょう。レモンやライムのスライスを浮かべると、より爽快感がアップします。
また、甘めが好きな人や、アルコールが苦手な人は、コーラの比率を2倍にしてもおいしく仕上がります。
ワインのコーラ割りはレシピもアレンジ自由自在!
nadianb/Shutterstock.com
ワインをコーラで割るカリモーチョですが、自由にアレンジをたのしむこともできます。一般的に用いられる赤ワインではなく、白ワインを使ったカリモーチョは、あっさりとして酸味の効いた味わいになります。
また、ワインと合わせるコーラの種類によっても味が変化します。定番はコカ・コーラですが、中東や東南アジアではペプシコーラで割るカリモーチョが好まれているようです。
コカ・コーラほど炭酸が強くないペプシコーラは、タンニンが少し強い赤ワインと相性がよいでしょう。また、コーラのカロリーや糖質が気になる人は、ダイエット・コーラやカロリーゼロタイプでも代用しているようですが、ややキレが劣るようです。
見た目が鮮やかなアレンジとしては、カリモーチョにシロップや甘さのあるリキュールを加え、オレンジやパイナップルなどのカットフルーツを添えるのもおすすめ。パーティーにピッタリのドリンクができあがります。
※「コカ・コーラ」は米国ザ コカ・コーラ カンパニーの、「ペプシコーラ」は米国ペプシコ社の登録商標です。
もともとカジュアルな飲み物であるワインのコーラ割りは、ワンコイン程度のお手軽価格のワインでも十分においしく仕上がるドリンクです。好みに合わせて、自由にアレンジをたのしんでみましょう。
監修者
工藤貴祥
(一社)日本ソムリエ協会認定ソムリエ・エクセレンス、同SAKE DIPLOMA、きき酒師、焼酎きき酒師、日本ビール検定2級。29年以上お酒業界にいて、特に日本酒愛、ワイン愛、ビール愛が止まらない。もちろんこれ以外のお酒も(笑)。料理やアウトドア、古典酒場巡りが趣味。