長崎の日本酒【長崎美人(ながさきびじん):福田酒造】老舗蔵の気品あふれる大吟醸

長崎の日本酒【長崎美人(ながさきびじん):福田酒造】老舗蔵の気品あふれる大吟醸
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「長崎美人 大吟醸」は、長崎県平戸市の蔵元、福田酒造の日本酒です。福田酒造は江戸時代創業の老舗蔵で、契約栽培の「山田錦」をよく磨き、低温で醸すことで、気品あふれる大吟醸酒を醸しています。鑑評会での評価も高い「長崎美人」の魅力を紹介します。

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「長崎美人」はどんな日本酒?

「長崎美人」はどんな日本酒?

出典:福田酒造株式会社

「長崎美人」の蔵元は江戸時代創業の老舗蔵

「長崎美人 大吟醸」は、長崎県平戸市の平戸島(ひらどじま)に蔵を構える福田酒造が醸す日本酒です。

福田酒造の創業は、江戸時代初期の元禄元年(1688年)。創業時に建てられた「元禄蔵」が今も健在という、伝統を大切にする老舗蔵で、日本酒のほか、焼酎、本みりんなども造っています。

日本酒の銘柄には「長崎美人」のほか、往時、平戸藩の御用酒だった代表銘柄「福鶴(ふくつる)」や、現当主である福田詮(あきら)氏の長男竜也氏と次男信治氏が醸す「福田」などがあります。

また、焼酎には、長崎産のジャガイモを使った「じゃがたらお春」や、南蛮伝来の製法で造られる長期熟成麦焼酎「かぴたん」など、個性的な銘柄が揃っていて人気があります。

「長崎美人」の原材料は米も水も地元産

「長崎美人」を醸す福田酒造は、原材料、とくに米にこだわってきた蔵元です。数ある商品のうち、大吟醸酒、純米吟醸酒、純米酒には、香味に優れた酒造好適米の「山田錦」を100%使用。精米は業者に頼まず、すべて自家精米で、種もみからチェックして酒造りを開始します。

「長崎美人」に使われている米も、地元の契約農家が栽培したこだわりの「山田錦」です。仕込み水には、世界遺産「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の構成資産、「平戸の聖地と集落」に含まれる安満岳(やすまんだけ)の湧水を使用。オール長崎の原材料でていねいに醸される極上の日本酒が「長崎美人」なのです。

「長崎美人」をはじめとする「大吟醸酒」とは

「長崎美人」をはじめとする「大吟醸酒」とは

出典:福田酒造株式会社

「長崎美人」は精米歩合38%の大吟醸酒

「長崎美人 大吟醸」は、特定名称酒のひとつである大吟醸酒です。大吟醸酒を醸造する際は、国税庁で規定されている以下のような要件を守る必要があります。

◇使用原料:米、米麹、醸造アルコール(10%以下)
◇精米歩合:50%以下
◇麹米の使用割合:15%以上
◇香味などの要件:吟醸造りなど


大吟醸酒に使用する米の精米歩合は50%以下と規定されていますが、「長崎美人」の精米歩合は基準よりも高精米の38%。

「よく磨いた米で造った日本酒は、クリアで上品な飲み口になりやすい」といわれているように、6割以上も磨いた「山田錦」で醸される「長崎美人」は、贅沢かつ気品あふれる大吟醸酒に仕上がっています。

「長崎美人」には「吟醸造り」で醸される純米大吟醸もある

大吟醸酒の「長崎美人 大吟醸」は「吟醸造り」で醸されます。

吟醸造りとは、低い温度でじっくりと発酵を行う醸造方法です。低温で仕込みを行い、酵母にストレスを与えることで、吟醸酒系特有のフルーティーな香り「吟醸香(ぎんじょうこう)」が生まれるといわれています。

吟醸酒系の日本酒には、大吟醸酒のほか、精米歩合60%以下の米で造られる「吟醸酒」や、醸造アルコールを添加していない「純米大吟醸酒」「純米吟醸酒」があり、いずれも吟醸造りで造られます。

「長崎美人」には、同じく吟醸造りで仕込んだ純米大吟醸酒バージョンもあります。青色の瓶の見た目も美しい「長崎美人 純米大吟醸」は、やさしい口当たりが特徴で、冷やして飲むのがおすすめです。

「長崎美人」は全国新酒鑑評会の金賞に輝いた銘酒

「長崎美人」は全国新酒鑑評会の金賞に輝いた銘酒

出典:福田酒造株式会社

「長崎美人」は国内外で高評価

「長崎美人 大吟醸」は、国内外の品評会で評価が高い日本酒です。

イギリスのロンドンで毎年開催されている世界最大規模のワイン品評会「IWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)」では、SAKE部門でたびたび入賞しています。平成30年(2018年)にはシルバーメダルを獲得しました。

国内でも、「福岡国税局酒類鑑評会」の吟醸酒の部や「全国新酒鑑評会」などで、何度も入賞を果たしています。近年では、令和元年(2019年)に両鑑評会で金賞に輝く、W受賞を成し遂げています。

「長崎美人」が金賞に輝いた全国新酒鑑評会は何を評価する?

「長崎美人 大吟醸」が金賞を受賞した「全国新酒鑑評会」は、独立行政法人酒類総合研究所と日本酒造組合中央会の共催による、全国規模の日本酒の鑑評会です。

国税局醸造研究所主催の「全国鑑評会」として、明治44年(1911年)にスタート。平成13年(2001年)に醸造研究所が酒類総合研究所に改組され、現在に至っています。

この鑑評会で評価されるのは酒造技術です。各蔵元の酒造りの技術を審査し、一定の基準を満たしていると認められた日本酒が入賞酒に選ばれ、そのなかからとくに優秀な日本酒が金賞を授けられます。

つまり、金賞受賞酒「長崎美人」は、全国新酒鑑評会も認めた蔵元、福田酒造の、高い酒造技術によって生み出された日本酒なのです。

「長崎美人 大吟醸」は、香り高く気品あふれる日本酒です。江戸時代から続く老舗蔵、福田酒造が、地元産の米と水でていねいに醸した「長崎美人 大吟醸」を、「長崎美人 純米大吟醸」とともにぜひ味わってみてくださいね。


製造元:福田酒造株式会社
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