愛媛の日本酒【梅錦(うめにしき):梅錦山川】杜氏の研ぎ澄まされた感性から生まれる愛媛の美酒

愛媛の日本酒【梅錦(うめにしき):梅錦山川】杜氏の研ぎ澄まされた感性から生まれる愛媛の美酒
出典 : 梅錦山川株式会社

「梅錦」は、愛媛県の蔵元、梅錦山川の主要銘柄です。杜氏の感性を活かした、ていねいな酒造りから生み出されるこの日本酒は、昭和50年代の「地酒ブーム」を牽引したことでも知られています。全国の酒好きをうならせる美酒「梅錦」の魅力を紹介します。

  • 更新日:

「梅錦」の名の由来と歩み

「梅錦」の名の由来と歩み

出典:梅錦山川サイト

「梅錦」の名の由来

「梅錦」は、愛媛県四国中央市の蔵元、梅錦山川の日本酒です。四国を代表する銘柄のひとつで、全国新酒鑑評会の金賞を30回以上も受賞しています。

「梅錦」の名には由来があります。蔵がある金田町金川には、かつて近隣にもよく知られた梅林がありました。季節になれば、蔵元が所有していた梅園でも、美しい梅の花が咲きほころんだと伝わります。「梅錦」の名は、この梅の花と香りにちなんで名づけられたのです。

梅錦山川の特約店限定シリーズ「梅錦 山川流」は、ほのかな梅の香りがたのしめる究極の食中酒です。米の香味を引き出し、相性のよい酵母を使うことで生まれる品のよい梅花の香りは、銘柄名の由来を思い起こさせます。

「梅錦」の歩み

梅錦山川の創業は、明治5年(1872年)までさかのぼります。以来、「うまい酒」を造ることに情熱を注いできた蔵元は、戦中の一時期を除き、増産を重ねて、順調に成長していきました。

転換期は、昭和30年代から本格化した高度経済成長の時期に訪れます。すでに盤石な体制を整えていた蔵元は、好景気に乗って次々と四国に進出してきた大手酒造メーカーと生産量で張り合うことをせず、日本酒の品質をより高める方向に力を入れることに決めたのです。

ていねいな酒造りで、品質の向上をひたすら追求して醸された「梅錦」は、しだいに書籍や雑誌などで取り上げられるようになりました。そして昭和50年代の地酒ブームでは牽引役を担い、愛媛の美酒として全国にその名を知られるようになったのです。

「梅錦」を生み出す杜氏の感性

「梅錦」を生み出す杜氏の感性

出典:梅錦山川サイト

「梅錦」の杜氏が代々大切にしてきた想い

「梅錦」は、腕のよい杜氏によって醸されてきた日本酒です。昭和三大名杜氏の1人とされる阿瀬鷹治(あぜたかはる)杜氏は、全国新酒鑑評会の金賞を12年連続で受賞した匠。あとを受けた山根福平杜氏も、平成5年(1993年)に「卓越した技能者(現代の名工)」に選ばれた名杜氏です。さらに、山根杜氏から引き継いだ中村博杜氏、そして現在の松井員仁杜氏も、全国新酒鑑評会で金賞に輝いています。

彼らが築いた「梅錦」の酒造りの土台には、「酒は人の手で造るもの」という想いがあります。今なお「麹蓋(こうじぶた)」を使う手造り方式の麹造りが行われているのも、その表れです。実際に見て、触れて、匂いを嗅ぎ、感性を研ぎ澄ませることで、「うまい酒」を造り出してきたのです。

「梅錦」の蔵元が「酒づくりの道具化」を行う理由

「梅錦」の蔵元は、設備の機械化にも積極的に取り組んでいます。「酒は人の手で造るもの」という想いに反するようですが、そうではありません。単純な力仕事などにかかる労力を減らし、感性が必要な工程に杜氏が集中できるようにするための機械化なのです。蔵元はこれを「酒づくりの道具化」と呼んでいます。

研ぎ澄まされた杜氏の感性が十二分に発揮できれば、「梅錦」の品質と味の向上にもつながります。杜氏や蔵人は、経験を積んで技と感性を磨き続け、蔵元は、彼らが育んできた感性を最大限に活かせる環境を整える。そうした役割分担から、日本酒「梅錦」は生み出されているのです。

「梅錦」魅力と多彩なラインナップ

「梅錦」魅力と多彩なラインナップ

出典:梅錦山川サイト

「梅錦」ブランドの日本酒の魅力

「梅錦」ブランドの日本酒には、西日本の最高峰である石鎚山系の伏流水が使われています。この水は軟水で、「梅錦」の大きな魅力である、やわらかな味わいの源となっています。

米は、全国から取り寄せた10種類以上を、単独またはブレンドして使っています。培ってきた知見と技術を活かし、それぞれの米の特徴に合わせて、多彩な日本酒を造り分けているのです。

「梅錦」ブランドのおすすめ銘柄

「梅錦」は、特定名称酒も普通酒も、すべて同じ製法でていねいに造られます。そのうちのいくつかを紹介しましょう。

【純米大吟醸】

国内外で高評価を受けている、深い厚みとキレを併せ持つ蔵元の自信作。130ミリリットル入りのものもあり、カップ酒のコンクール「日本酒チャンピオンズ・カップ2006」でグランプリを獲得しています。

【純米吟醸原酒 酒一筋】

「梅錦の黒ラベル」の愛称で親しまれているロングセラー商品。原酒ならではの濃厚な香り、強い旨味と酸味が特徴で、ロックで飲むのがおすすめです。すき焼きなど濃い味わいの料理に合います。

【純米大吟醸 白鶴錦】

「白鶴錦」とは「山田錦」の兄弟品種にあたる酒造好適米で、梅錦山川の親会社でもある白鶴酒造が開発しました。この「白鶴錦」を使い、華やかでさわやかな香りと、ふくらみのある味わいを堪能できる逸品に仕上げています。

【超特選 秀逸】

大吟醸と同じように「山田錦」を50%まで磨いて造られた、味わい深い普通酒。すべての酒をていねいに醸す蔵元の、本領が発揮された1本です。

「梅錦」の蔵元はビールなども手掛けている

梅錦山川は、焼酎や梅酒など、日本酒以外の酒も手掛けています。なかでも力を入れているのは、高品質なクラフトビールとして人気の「梅錦ビール」です。

平成6年(1994年)、規制緩和の一環でビールの年間最低製造数量が大幅に引き下げられ、いわゆる「地ビール」の製造が可能になりました。梅錦山川はその波にいち早く乗り、全国初の地ビール製造内免許を取得。本場ドイツのブルワリーの指導を受け、平成7年(1995年)に発売を開始しました。

「味わうビール」をコンセプトとする「梅錦ビール」は、現在「ピルスナー」「ボック」「アロマティックエール」「ヴァイツェン」「ブロンシュ」の5種類をラインナップ。それぞれに個性豊かな味わいがたのしめます。

「梅錦」は、特定名称酒はもちろん、普通酒も人気の銘柄です。高い評価を得ている理由は、「うまい酒」を醸すことへの強いこだわりと探求心。蔵元の心意気を感じられる多彩な銘柄を、ぜひ試してみてださい。

製造元:梅錦山川株式会社
公式サイトはこちら

愛媛に行って飲んでみたい! おすすめの日本酒(地酒)【四国編】

おすすめ情報

関連情報

日本酒の基礎知識