徳島の日本酒【御殿桜(ごてんさくら):斎藤酒造場】昔ながらのていねいな仕事から生まれる阿波の地酒

徳島の日本酒【御殿桜(ごてんさくら):斎藤酒造場】昔ながらのていねいな仕事から生まれる阿波の地酒
出典 : Peter Wey / Shutterstock.com

「御殿桜」は、徳島県徳島市に蔵を構える斎藤酒造場の銘柄酒です。原材料となる水と米には、おもに、その昔“阿波国(あわのくに)”と呼ばれた地元、徳島県産のものが使われています。文字どおりの“阿波の地酒”「御殿桜」。その魅力を紹介します。

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「御殿桜」は多種多様なラインナップ誇る銘柄

「御殿桜」は多種多様なラインナップ誇る銘柄

出典:斎藤酒造場公式フェイスブック

「御殿桜」の名前の由来とは

「御殿桜」は、昭和14年(1939年)に創業した斎藤酒造場の主要銘柄です。その由来を紹介しましょう。

蔵元がある徳島県は、かつて「阿波国(あわのくに)」と呼ばれていて、豊臣秀吉の時代から幕末まで蜂須賀(はちすか)氏が治めていました。蜂須賀氏の城や御殿の周りにはたくさんの桜の木があり、春になると見事な花を咲かせていたそう。「御殿桜」の名は、こうして咲き誇る満開の桜のように、美しく華やかにありたいという願いを込めてつけられたのです。

この「御殿桜」には、この蜂須賀氏の名を冠した「御殿桜 特別純米酒 蜂須賀小六ラベル 」という商品もあります。「戦国のアルカディア名将銘酒47撰」という企画の一環で発売されたもので、漫画家の松本零士氏がラベルのイラストを監修したことでも話題となりました。

「御殿桜」は古酒やどぶろくまで揃っているブランド

「御殿桜」は、最高級の純米大吟醸をはじめ、大吟醸、純米吟醸、純米、本醸造といった特定名称酒を中心に、さまざまな種類の酒が揃っているブランドです。そのうち、いくつかの“個性派”を見ていきましょう。

【御殿桜 純米酒 さくらの想ひ 】

「御殿桜」という銘柄名そのものにちなんで造られた純米酒で、桜の花と金箔が入っています。春の贈答品や海外へのおみやげなどにもおすすめです。

【御殿桜 純米古酒】

純米酒を長期熟成させたもので、紹興酒のような香りと味がたのしめます。20年以上も熟成させた「平成9年醸造」のほか、「2002年醸造」「2013年醸造」 があります。

【御殿桜 どぶろく】

「どぶろく」とは、醪(もろみ)を搾らずに瓶詰めしたもの。米の旨味と甘味、そして酸味が堪能できます。この商品は、火入れ済みで発酵が止まっているタイプです。

【御殿桜 生どぶろく】

火入れせず、醪をそのまま瓶詰めした“生”タイプのどぶろくです。発酵がわずかに続いているため、要冷蔵。ロックで飲んだり炭酸で割ったりするのもおすすめです。

「御殿桜」はおもに徳島県産の原材料から造られる“地酒”

「御殿桜」はおもに徳島県産の原材料から造られる“地酒”

出典:斎藤酒造場サイト

「御殿桜」の原材料の中心は徳島県産の水と米

「御殿桜」は、地元の徳島県産の原材料がふんだんに使われている、文字どおりの“地酒”です。

水は、蔵が建つ徳島市佐古七番町のほど近くを流れる吉野川の支流、鮎喰川(あくいがわ)の伏流水を使用。米は徳島県産のものを中心に、香りがよく、優れた酒造好適米として知られる「山田錦」や、山田錦と並ぶ品質と評される「吟のさと」、食用のうるち米ながら日本酒造りによく用いられる「日本晴」などを使っています。

「御殿桜 純米大吟醸酒」などで使われる「LED夢酵母」とは

「御殿桜 純米大吟醸酒」と「御殿桜 純米吟醸酒」には、水と米に加えてもうひとつ、徳島県生まれの原材料「LED夢酵母」が使われています。

「LED夢酵母」とは、紫外線LED光を照射して性質を変化させた酵母のなかから、味や香りに特徴を持つ優良酵母を選抜して育てたもの。発酵力の高い「LED夢酵母」を使って仕込むと、香りがよく、さわやかな味に仕上がるという特徴があります。

この酵母を使った「御殿桜 純米大吟醸酒」と「御殿桜 純米吟醸酒」は、「徳島県産の水と米だけで造った良質な純米地酒」を認定する「阿波十割」に選出されています。さらに純米大吟醸酒の方は、優れた県産品を認定する「とくしま特選ブランド」にも選ばれています。

「御殿桜」の蔵元がこだわる昔ながらのていねいな仕事

「御殿桜」の蔵元がこだわる昔ながらのていねいな仕事

出典:斎藤酒造場公式フェイスブック

「御殿桜」を造る際にも行われる「上槽(じょうそう)」とは

「御殿桜」のうち、どぶろく以外の商品を造る際には、「上槽」と呼ばれる醪を搾る作業が必ず行われています。この上槽の工程で、醪のなかに溶け切らずに残っている麹や蒸米を濾し取り、液体の清酒と固体の酒粕に分けるのです。

近年は、短時間で均一に搾ることができる自動圧搾機を使う方法が普及しています。香りを重視する高級酒などでは、布製の袋に醪を詰めて吊るし、したたり落ちるしずくを集める「袋吊り(雫取り)」という方法が採られることもあります。

「御殿桜」の蔵元が行う「槽搾り(ふねしぼり)」

「御殿桜」の上槽は、昔ながらの「槽搾り」という方法で行われています。「槽搾り(ふねしぼり)」とは、醪を入れた酒袋をいくつも重ねて、上から圧力をかけて搾る方法のことです。

斎藤酒造場が行う「槽搾り」には、伝統的な絞り機を使っています。まず「槽(ふね)」と呼ばれる容器のなかに、ほどよく発酵させた醪入りの酒袋を敷き詰めて何層かに重ね、醪の重さだけで自然に搾ります。そして、ある程度搾れたら、機械で上から少しずつ圧力をかけて搾っていきます。時間をかけてゆっくりていねいに搾ることが大切です。

こうして、雑味が少なくすっきりとしていて、やわらかな口当たりの日本酒、「御殿桜」ができあがるのです。

斎藤酒造場は「御殿桜」ブランドの酒以外にも、「阿波黒蜜梅酒」や「すだちとはちみつ酒」といったリキュールなども手掛けています。とくに徳島産の梅と三盆糖黒蜜を使った「阿波黒蜜梅酒」は、海外でも高く評価されている逸品。ロックやソーダ割り、水割りなどで味わうのがおすすめです。


製造元:有限会社斎藤酒造場
公式サイトはこちら

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