「世界で日本酒が人気」のホントのところは?

「世界で日本酒が人気」のホントのところは?
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「日本酒の人気が世界に広がっている。」昨今、そんな話をよく耳にします。実際のところ、日本酒の輸出は近年、どのように変化しているのでしょうか? 世界における日本酒人気の広がりについて、データや背景、人気銘柄などを調べてみました。

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世界で日本酒が人気って本当なの?

世界で日本酒が人気って本当なの?

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日本酒が人気な世界の国々

「日本酒が世界的に人気!」などといわれていますが、実際にはどのくらい世界で日本酒が人気なのでしょうか。具体的な数字で見ていきましょう。
世界196カ国(2020年3月時点)のうち、2018年時点での日本酒の輸出先国は71カ国(農林水産省調べ)。じつに世界の3割以上の国と地域で日本酒が飲まれていることになります。
ちなみに、このうちトップ5がアメリカ、韓国、台湾、中国、香港で、全体の約8割を占めています。

日本酒の海外輸出は年々増加

世界での日本酒人気の高まりは、数字でも証明されています。日本酒の輸出は、2009年から数量、金額ともに年々、増加を続けているのです。
数量はこの10年間で2倍に成長していますが、日本酒の出荷量全体に占める割合は5%に過ぎず、まだまだ伸びしろは大きいと言えるでしょう。
金額は10年間で3倍の伸びとなり、2013年に初めて100憶円を突破。2018年には222億円に達しています。

農林水産省 日本酒をめぐる状況

世界的に日本酒の人気が広がったのはなぜ?

世界的に日本酒の人気が広がったのはなぜ?

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日本酒が世界で人気になった背景

世界的な日本酒人気の背景のひとつに、2013年に「和食」がユネスコ世界無形文化財に指定されたことが挙げられます。
それ以前から日本酒の輸出は増加傾向にありましたが、2013年に約5.5万軒だった海外の日本食レストランの軒数が、2019年には約15.6万軒と約3倍に拡大しています。

世界で開催される日本酒コンクールが日本酒の品質への理解を促進

かつての海外では、日本酒について「質がよくない」とのイメージもありました。しかし、海外のイベントや展示会への出展や、品質管理の啓蒙、日本酒ソムリエの育成などの取り組みによって、日本酒を理解する人たちが徐々に増えてきました。
たとえば、ロンドンで開催される世界的なワインコンクール「IWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)」は、2007年からいち早くSAKE部門を設け、日本酒を世界基準で評価することで、その人気を高めました。

世界で人気の日本酒銘柄

世界で人気の日本酒銘柄

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世界で人気を呼ぶ日本酒とは?

今や多くの日本酒が世界へ発信されていますが、なかでも熱い視線を注がれる日本酒はどんな銘柄なのでしょう。味わいはもちろん、話題性、オリジナリティ、マーケティングといった観点も含めて、世界で人気の日本酒銘柄を紹介しましょう。

【獺祭(だっさい):旭酒造(山口県)】

フルーティーですっきりとした飲み口で、瞬く間に人気銘柄となった「獺祭」。すぐれた品質はもちろん、安倍首相がロシアのプーチン大統領や、アメリカのオバマ元大統領といった一国のトップに贈ったり、人気アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」に登場したりといった話題性も、広く世界で知られるようになった所以です。

幻の日本酒【獺祭(だっさい)】日本酒人気の火つけ役

【新政(あらまさ):新政酒造(秋田県)】

わざわざ海外からイベントに来日するほどの熱狂的なファンが多いのが、秋田を代表する銘柄のひとつ「新政」です。造り手の新政酒造は、1852年創業と由緒ある老舗で、日本初の寒冷地酵母「きょうかい6号」の発祥蔵元としても知られています。この酵母を使ったオリジナルな味わいや、スタイリッシュなデザインなど、8代目当主・佐藤祐輔氏の独創的な酒造りが世界を魅了しています。

秋田の日本酒【新政(あらまさ)】ボトルデザインと味で二度楽しめる純米酒

【南部美人(なんぶびじん):南部美人(岩手県)】

同名の銘柄で知られる岩手の蔵元、南部美人は、1997年に海外での日本酒の普及と日本酒の国際化を支援する任意団体「日本酒輸出協会」を立ち上げ、いち早く世界に向けて日本酒を発信してきました。今や欧米はもちろん、アラブ首長国連邦やロシアへも販路を広げ、39カ国に輸出しています。

製造元:株式会社南部美人
公式サイトはこちら

日本の文化であり、伝統と技術がつまった日本酒が、世界で人気になり、認められるのは、日本人としては誇らしいことですね。今後も自国のお酒、日本酒の動向に注目してみましょう。

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